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番外編
【番外編】ファタリタの冬-2
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【お知らせ】
オティアンが主役のスピンオフ続編「翼の統べる国」を連載中です。よかったら読んでね~
https://www.alphapolis.co.jp/novel/543220625/483910121
オレたちはテレーズの助言どおり、大聖堂の広場へと向かうことにした。雪は小降りで、舞い落ちる雪片が夕方の光に照らされてチラチラ光っている。足元は溶けかけた雪が泥と交じってひどくぬかるんでいた。
テレーズ曰く、聖都の冬は寒いけど雪はうっすら積もる程度だし、吹雪くことはほとんどないらしい。出歩く人も多いから道は常にグチャグチャで、邸の掃除係は泥汚れに悩まされるのだそうだ。オレはなるべくブーツを汚さないように、乾いた部分を気をつけて歩いていく。
聖堂前の広場には、沢山の露天が出ていた。
「旅が始まったのもここからだったね」
隣を見上げると、カレルも懐かしそうに目を細めて頷いている。
あのときは食べ物から家具や衣服までなんでも売ってたけど、冬の市は食料品と小物中心だった。昔テレビで見たクリスマスマーケットってヤツみたいだ。
「ホットワイン飲もうよ!」
すぐ側にあった露天を指さすと、カレルは眉を寄せて渋い顔をする。
「さっきも飲んでただろう。酔わないか?」
「大丈夫。最近ちょっと飲めるようになってきた」
「だったら良いがなあ……」
渋るのを口説き落として一杯ずつワインを買って、湯気を立てるコップを持ちながら店を見て回る。
「土産は誰に渡すんだ?」
「えーと、まずケイラでしょ。イザベルと、アナとミゲルと、ティトー一家と……」
「ケイラは酒で良いな」
カレルはそう言って、適当に選んだ店で酒瓶を一つ買った。エラストでは手に入りにくい強い蒸留酒だ。
「他はどうしよう? あ、女性陣にはこのへんとか良さそうじゃない?」
オレはアクセサリーを並べている露店の前にカレルを引っ張っていく。
「イザベルはともかく、アナには高価な物はまだ早いぞ」
「分かってる。この辺だとちょうど良いんじゃない?」
オレが蝶の形をした髪飾りを指さすと、店主が身を乗り出してきた。
「お! お兄さん、目利きだね。それは素材が貝殻だから値は安いが、細工は良いよ。幼い女の子への贈り物にはぴったりだ」
『お兄さん』と呼びかけられて、オレはちょっと気分が良い。二年前の命願祭の時はどこでも『坊ちゃん』って呼びかけられたから、その時よりは大人に見えてるって事だ。
オレが気を良くしたのを見抜いた店の親父さんは、トレイに蝶の髪飾りと金の指輪二つを並べて差し出してくる。
「恋人にならこっちがおすすめだね。こっちは正真正銘の金だから、相当の値打ち物だよ。若い女の指にゃちょいと太いが、なあに、そのうち太ってぴったりになる。揃いで男物もあるよ。お兄さんには大きすぎるかもしれないが、恋人と揃いで首に下げとくと良い。セットで買うなら革紐も付けよう」
オレは何となく指輪の値札を見てギョッとした。お土産として気軽に買うような値段じゃない。
「うーん、でも……ちょっと……高い、かなあ……」
「おやまあ、値段でお悩みとは! 金だよ、金! 金の指輪でこんな値のものは滅多にないよ! 腐るものじゃないんだから、今恋人がいなくても、いつか贈りたい女ができたときのために買っておくと良いんだよ。持っておけば、いざというときの財産にもなる」
オヤジはグイグイ押してくる。
「いや……でも……そっちの髪飾りだけで良いかな~……?」
やんわり断ろうとしていると、親父は悲しそうな顔をして
「実を言うとね、この指輪、細工も素材も最高なんだが、なかなか売れなくて困ってるんだよ」
と溜息をついた。
押して駄目なら引いてみろ作戦か? オレは警戒して身構えたが、カレルが急に興味を引かれたように差し出されたトレイに顔を寄せた。
「この連続模様、エラストのものだな」
「そう! そうなんだよ! 職人は図案通りに作ったんだが、注文主が後でエラスト模様だって気づいて引き取りを嫌がったんだよ。綺麗な模様なのに何が嫌なんだか! 職人は苦労して作ったのを鋳溶かすのももったいねえし、なんとか売れないかってオレんとこに持ち込んできたんだ。だけど中々売れないんだよねえ。まあ、恋人や夫婦で揃えてつける指輪に、あえてエラストの模様付きを選ぶ人は滅多にいないわな。アンタ、エラストの人だろ? 故郷にいる恋人に一つどうだい?」
カレルは指輪をじっと眺め、
「手に取って試してみても?」
と首を傾げた。
「どうぞどうぞ。よっく見てってくれ。持ってみりゃ分かる、本物の金の重さだよ」
カレルは手袋を外して小さい方の指輪を取り上げる。
「アキオ、手を出してくれ」
言われるまま手袋を外して手を差し出すと、薬指に指輪を差し入れられた。分厚い金の重みが指にずっしりとかかる。
「えっ、わっ……!」
「良かった。ちょうど良い大きさだな」
オレがびっくりして何も言えずにいる間に、カレルは財布を取り出して少なくないコインを親父に支払った。
「えっ! なんで!? オレに!? なんでっ!?」
「お前の世界では愛を誓うのにこうするんだろう?」
にっこり笑われて、ようやく意味を理解する。途端に頬が燃えそうに熱くなった。
「あっ!? えっ? う、うん、えっ? そうだけどっ……ど、どこでそんなこと知ったの!?」
「ニホンの家で夕食をごちそうになったとき。動く絵でやってた」
確かに去年の夏、日本にトリップしたとき、居間ではテレビがついてた。もしかしたらCMで流れてたのかもしれないけど……。
「そ、そんなの覚えてたんだ……?」
「忘れてたけど、さっき指輪を見て思い出したんだ。この模様は永遠を意味してる。オレのお前への気持ちを示すのにぴったりだと思ったんだ。もらってくれるか?」
指輪をはめた手にそっと口づけられて、オレは恥ずかしいやら嬉しいやら混乱するやらで大変だった。息が白くなるほど気温は低いのに、なんだか変な汗をかいてしまう。
「も、も、もちろん! あっ、あっ、あの、じゃあ、オレがそっちのおっきいのを買う! 交換だから!」
お互いに買いあってその場で交換するなんて結婚指輪のお作法的には大間違いだろう。でも、もらいっぱなしは嫌だし、オレだけ指輪を付けてても意味がない。
「カレル、手、手ぇ出して……」
オレより二回りくらい大きいカレルの手を取って、金の輪を薬指に通す。ちょっと関節で引っかかったけど、入らないことはない。ホッとして顔を上げると、嬉しそうなカレルと目が合った。
「いやあ、助かりますよ! 両方買ってもらえるなら髪飾りはタダで良いよ! 作った職人も喜びますよ、きっと!」
代金を支払うと、親父さんはおまけに革紐二本と、可愛らしいフェルトの袋も付けてくれた。
「へへ……」
店を離れても、何度も左手の輝きを見てはにやけてしまう。弱々しい夕日に手をかざして眺めていると、カレルが自分の左手を横に並べた。
「お揃いだね」
今まで指輪が欲しいと思ったことは一回もなかったのに、いざ同じ輝きを同じ指につけてみるとなんだかすごく嬉しくなってしまう。金色の輝きを隠してしまうのがもったいないから、手袋を付けるのも嫌なくらいだ。
「よく似合ってる。嬉しいか?」
「嬉しいに決まってるよ! カレルは?」
「オレも嬉しい。大事にしよう」
「うん、宝物にする!」
ホントは抱きついてキスしたかったけど、人目があるからグッとこらえて頷くだけにしておいた。
その後も日が落ちてしまうまで、二人でゆっくり市を見て回って、土産物を沢山買い込んだ。
イザベルのお土産には、結局良い匂いのする髪油と可愛いキャンドルスタンドを買った。ミゲルには小さいナイフ。ティトー一家には上等の布とマリーノのためのお人形、他にはエラストでは買えない薬や、宝石みたいな飴や白い砂糖なんかも。
日が落ちてしまうと露店は閉まってしまう。まだまだ回り切れていないけど、冬至まで市は続くから、また暇を見つけて遊びに来れば良い。
ジョヴァンナの居館に戻ると、オレたちの部屋の暖炉には既に火が入れられていて、洗濯済みのパジャマシャツがベッドの上に置いてあった。下働きの子に声を掛けるだけで、お茶を持ってきてもらえるし、お風呂も用意してもらえる。汚れた服もブーツも朝には綺麗になってるし、貴族の生活って楽だよなあ。けど今日みたいな会議が毎日だと気疲れで倒れそう。自給自足の労働の方が気楽かも。
そんなことを考えながら寝支度をしていると、先にベッドに入っていたカレルに呼ばれた。
「アキオ、ここに座ってくれ」
手招かれるまま、あぐらをかいた脚の間に向かい合う形で座ると、
「違う。髪をとかしてやりたいんだ。後ろを向いてくれ」
新しく買ったらしい綺櫛を見せられた。飴色に磨き込まれた木でできた、目の細かい櫛だ。
「こんなの買ったんだ? いつの間に?」
「お前が飴を選ぶのに夢中になっている間に、隣の店で買った。この櫛はお前のものだ。テレーズが言っていた年送りだよ」
「ええ!? 指輪ももらったのに!?」
「オレの指輪の方が高かっただろう。これで丁度釣り合うくらいだよ」
カレルはそう言ってオレに後ろを向かせ、丁寧に髪を梳き始めた。
上質は櫛は何の引っかかりもなく髪をかき分けて頭皮を滑っていく。あまりの気持ちよさに、思わず
「きもちいい……」
と、うっとり目を閉じると、カレルは小さく笑ってオレの頭のてっぺんにキスをした。
髪をとかされていると、トロンと眠くなってくる。
「うう~、寝そう……。交代しよう」
と後ろを振り返ると、
「いや、オレはいい」
と断られた。
「なんで!? すっごい気持ちいいよ!? カレルも味わった方が良いって!」
オレが強引に手から櫛を取り上げると、カレルはちょっと不満そうな顔を見せたけど、気にせず髪に櫛を通す。
「あれ?」
でも思ったようにはいかない。細くて癖が強いカレルの髪には、目の細かい櫛は向かないみたいだ。毛先からほぐそうとしても、どうしても引っかかってしまう。
「ごめん、なんか上手くいかない……」
しょんぼりして櫛を返すと、
「気にするな。オレの髪は手櫛で十分だ」
カレルはなんだか嬉しそうに言って、オレの腰を抱き寄せた。そのまま押し倒されて口づけられ、さっき櫛を通してもらったばっかりの髪が枕の上でクシャクシャになる。
「せっかく梳かしてくれたのに、また絡まっちゃうよ?」
「ちょうど良い。オレはアキオの髪に触るのが好きだから、絡まればまた梳かす楽しみができる」
ニコニコと顔のあちこちにキスを落とされ、オレは口を尖らせた。
「せっかく気持ちよくしてあげられると思ったのにな~」
「気持ちよくしてくれるなら、こっちがいい」
カレルはニコニコ笑顔を色っぽいものに変えて、熱くなった腰を押しつけてくる。
「いいけど、それはオレも気持ちよくなるじゃん~」
モゴモゴと文句を言うと、笑いながら両手を繋がれて口づけられた。ぎゅっと指を絡めると、いつもとは違う固い感触が手の平に当たる。買ったばかりのお揃いの指輪だ。
「これ、嬉しかった。オレの国のつまんない習慣を覚えててくれて、ありがとうね」
カレルの左手を引き寄せて薬指にキスすると、カレルもオレの手に同じようにした。
「つまらないことじゃないだろう。今まで忘れてて悪かった。許してくれ」
「全然構わないよ! オレも指輪のことなんか全く忘れてた」
「本当に? オレはお前の世界の習慣が分からないから、伴侶としてオレがしなければならない事があれば、今更と思わず何でも言ってくれ」
「ないって。今のままで十分。……あ、じやあ明日は甘辛く焼いたトリモモを食べて、リンゴジュースを飲もうか」
「トリ?」
「うん。骨付きのヤツ。クリスマス……向こうの世界で、冬のお祭りに毎年必ず家族で食べてたお約束のご馳走だから、カレルと一緒に食べたいんだ」
背中を引き寄せながら言うと、カレルはちょっと目を見開いてから嬉しげに笑った。
「家族の約束か!」
「そうだよ。クリームがのったケーキも欲しいな」
「探してみよう。見つからなければ厨房を借りて作ればいい」
「うん……ありがとう。大好き。来年も再来年もその次も、ずっと一緒に食べようね」
髭の浮いた頬に頬を擦り付けて囁くと、満足そうな溜息が耳元をかすめた。
オティアンが主役のスピンオフ続編「翼の統べる国」を連載中です。よかったら読んでね~
https://www.alphapolis.co.jp/novel/543220625/483910121
オレたちはテレーズの助言どおり、大聖堂の広場へと向かうことにした。雪は小降りで、舞い落ちる雪片が夕方の光に照らされてチラチラ光っている。足元は溶けかけた雪が泥と交じってひどくぬかるんでいた。
テレーズ曰く、聖都の冬は寒いけど雪はうっすら積もる程度だし、吹雪くことはほとんどないらしい。出歩く人も多いから道は常にグチャグチャで、邸の掃除係は泥汚れに悩まされるのだそうだ。オレはなるべくブーツを汚さないように、乾いた部分を気をつけて歩いていく。
聖堂前の広場には、沢山の露天が出ていた。
「旅が始まったのもここからだったね」
隣を見上げると、カレルも懐かしそうに目を細めて頷いている。
あのときは食べ物から家具や衣服までなんでも売ってたけど、冬の市は食料品と小物中心だった。昔テレビで見たクリスマスマーケットってヤツみたいだ。
「ホットワイン飲もうよ!」
すぐ側にあった露天を指さすと、カレルは眉を寄せて渋い顔をする。
「さっきも飲んでただろう。酔わないか?」
「大丈夫。最近ちょっと飲めるようになってきた」
「だったら良いがなあ……」
渋るのを口説き落として一杯ずつワインを買って、湯気を立てるコップを持ちながら店を見て回る。
「土産は誰に渡すんだ?」
「えーと、まずケイラでしょ。イザベルと、アナとミゲルと、ティトー一家と……」
「ケイラは酒で良いな」
カレルはそう言って、適当に選んだ店で酒瓶を一つ買った。エラストでは手に入りにくい強い蒸留酒だ。
「他はどうしよう? あ、女性陣にはこのへんとか良さそうじゃない?」
オレはアクセサリーを並べている露店の前にカレルを引っ張っていく。
「イザベルはともかく、アナには高価な物はまだ早いぞ」
「分かってる。この辺だとちょうど良いんじゃない?」
オレが蝶の形をした髪飾りを指さすと、店主が身を乗り出してきた。
「お! お兄さん、目利きだね。それは素材が貝殻だから値は安いが、細工は良いよ。幼い女の子への贈り物にはぴったりだ」
『お兄さん』と呼びかけられて、オレはちょっと気分が良い。二年前の命願祭の時はどこでも『坊ちゃん』って呼びかけられたから、その時よりは大人に見えてるって事だ。
オレが気を良くしたのを見抜いた店の親父さんは、トレイに蝶の髪飾りと金の指輪二つを並べて差し出してくる。
「恋人にならこっちがおすすめだね。こっちは正真正銘の金だから、相当の値打ち物だよ。若い女の指にゃちょいと太いが、なあに、そのうち太ってぴったりになる。揃いで男物もあるよ。お兄さんには大きすぎるかもしれないが、恋人と揃いで首に下げとくと良い。セットで買うなら革紐も付けよう」
オレは何となく指輪の値札を見てギョッとした。お土産として気軽に買うような値段じゃない。
「うーん、でも……ちょっと……高い、かなあ……」
「おやまあ、値段でお悩みとは! 金だよ、金! 金の指輪でこんな値のものは滅多にないよ! 腐るものじゃないんだから、今恋人がいなくても、いつか贈りたい女ができたときのために買っておくと良いんだよ。持っておけば、いざというときの財産にもなる」
オヤジはグイグイ押してくる。
「いや……でも……そっちの髪飾りだけで良いかな~……?」
やんわり断ろうとしていると、親父は悲しそうな顔をして
「実を言うとね、この指輪、細工も素材も最高なんだが、なかなか売れなくて困ってるんだよ」
と溜息をついた。
押して駄目なら引いてみろ作戦か? オレは警戒して身構えたが、カレルが急に興味を引かれたように差し出されたトレイに顔を寄せた。
「この連続模様、エラストのものだな」
「そう! そうなんだよ! 職人は図案通りに作ったんだが、注文主が後でエラスト模様だって気づいて引き取りを嫌がったんだよ。綺麗な模様なのに何が嫌なんだか! 職人は苦労して作ったのを鋳溶かすのももったいねえし、なんとか売れないかってオレんとこに持ち込んできたんだ。だけど中々売れないんだよねえ。まあ、恋人や夫婦で揃えてつける指輪に、あえてエラストの模様付きを選ぶ人は滅多にいないわな。アンタ、エラストの人だろ? 故郷にいる恋人に一つどうだい?」
カレルは指輪をじっと眺め、
「手に取って試してみても?」
と首を傾げた。
「どうぞどうぞ。よっく見てってくれ。持ってみりゃ分かる、本物の金の重さだよ」
カレルは手袋を外して小さい方の指輪を取り上げる。
「アキオ、手を出してくれ」
言われるまま手袋を外して手を差し出すと、薬指に指輪を差し入れられた。分厚い金の重みが指にずっしりとかかる。
「えっ、わっ……!」
「良かった。ちょうど良い大きさだな」
オレがびっくりして何も言えずにいる間に、カレルは財布を取り出して少なくないコインを親父に支払った。
「えっ! なんで!? オレに!? なんでっ!?」
「お前の世界では愛を誓うのにこうするんだろう?」
にっこり笑われて、ようやく意味を理解する。途端に頬が燃えそうに熱くなった。
「あっ!? えっ? う、うん、えっ? そうだけどっ……ど、どこでそんなこと知ったの!?」
「ニホンの家で夕食をごちそうになったとき。動く絵でやってた」
確かに去年の夏、日本にトリップしたとき、居間ではテレビがついてた。もしかしたらCMで流れてたのかもしれないけど……。
「そ、そんなの覚えてたんだ……?」
「忘れてたけど、さっき指輪を見て思い出したんだ。この模様は永遠を意味してる。オレのお前への気持ちを示すのにぴったりだと思ったんだ。もらってくれるか?」
指輪をはめた手にそっと口づけられて、オレは恥ずかしいやら嬉しいやら混乱するやらで大変だった。息が白くなるほど気温は低いのに、なんだか変な汗をかいてしまう。
「も、も、もちろん! あっ、あっ、あの、じゃあ、オレがそっちのおっきいのを買う! 交換だから!」
お互いに買いあってその場で交換するなんて結婚指輪のお作法的には大間違いだろう。でも、もらいっぱなしは嫌だし、オレだけ指輪を付けてても意味がない。
「カレル、手、手ぇ出して……」
オレより二回りくらい大きいカレルの手を取って、金の輪を薬指に通す。ちょっと関節で引っかかったけど、入らないことはない。ホッとして顔を上げると、嬉しそうなカレルと目が合った。
「いやあ、助かりますよ! 両方買ってもらえるなら髪飾りはタダで良いよ! 作った職人も喜びますよ、きっと!」
代金を支払うと、親父さんはおまけに革紐二本と、可愛らしいフェルトの袋も付けてくれた。
「へへ……」
店を離れても、何度も左手の輝きを見てはにやけてしまう。弱々しい夕日に手をかざして眺めていると、カレルが自分の左手を横に並べた。
「お揃いだね」
今まで指輪が欲しいと思ったことは一回もなかったのに、いざ同じ輝きを同じ指につけてみるとなんだかすごく嬉しくなってしまう。金色の輝きを隠してしまうのがもったいないから、手袋を付けるのも嫌なくらいだ。
「よく似合ってる。嬉しいか?」
「嬉しいに決まってるよ! カレルは?」
「オレも嬉しい。大事にしよう」
「うん、宝物にする!」
ホントは抱きついてキスしたかったけど、人目があるからグッとこらえて頷くだけにしておいた。
その後も日が落ちてしまうまで、二人でゆっくり市を見て回って、土産物を沢山買い込んだ。
イザベルのお土産には、結局良い匂いのする髪油と可愛いキャンドルスタンドを買った。ミゲルには小さいナイフ。ティトー一家には上等の布とマリーノのためのお人形、他にはエラストでは買えない薬や、宝石みたいな飴や白い砂糖なんかも。
日が落ちてしまうと露店は閉まってしまう。まだまだ回り切れていないけど、冬至まで市は続くから、また暇を見つけて遊びに来れば良い。
ジョヴァンナの居館に戻ると、オレたちの部屋の暖炉には既に火が入れられていて、洗濯済みのパジャマシャツがベッドの上に置いてあった。下働きの子に声を掛けるだけで、お茶を持ってきてもらえるし、お風呂も用意してもらえる。汚れた服もブーツも朝には綺麗になってるし、貴族の生活って楽だよなあ。けど今日みたいな会議が毎日だと気疲れで倒れそう。自給自足の労働の方が気楽かも。
そんなことを考えながら寝支度をしていると、先にベッドに入っていたカレルに呼ばれた。
「アキオ、ここに座ってくれ」
手招かれるまま、あぐらをかいた脚の間に向かい合う形で座ると、
「違う。髪をとかしてやりたいんだ。後ろを向いてくれ」
新しく買ったらしい綺櫛を見せられた。飴色に磨き込まれた木でできた、目の細かい櫛だ。
「こんなの買ったんだ? いつの間に?」
「お前が飴を選ぶのに夢中になっている間に、隣の店で買った。この櫛はお前のものだ。テレーズが言っていた年送りだよ」
「ええ!? 指輪ももらったのに!?」
「オレの指輪の方が高かっただろう。これで丁度釣り合うくらいだよ」
カレルはそう言ってオレに後ろを向かせ、丁寧に髪を梳き始めた。
上質は櫛は何の引っかかりもなく髪をかき分けて頭皮を滑っていく。あまりの気持ちよさに、思わず
「きもちいい……」
と、うっとり目を閉じると、カレルは小さく笑ってオレの頭のてっぺんにキスをした。
髪をとかされていると、トロンと眠くなってくる。
「うう~、寝そう……。交代しよう」
と後ろを振り返ると、
「いや、オレはいい」
と断られた。
「なんで!? すっごい気持ちいいよ!? カレルも味わった方が良いって!」
オレが強引に手から櫛を取り上げると、カレルはちょっと不満そうな顔を見せたけど、気にせず髪に櫛を通す。
「あれ?」
でも思ったようにはいかない。細くて癖が強いカレルの髪には、目の細かい櫛は向かないみたいだ。毛先からほぐそうとしても、どうしても引っかかってしまう。
「ごめん、なんか上手くいかない……」
しょんぼりして櫛を返すと、
「気にするな。オレの髪は手櫛で十分だ」
カレルはなんだか嬉しそうに言って、オレの腰を抱き寄せた。そのまま押し倒されて口づけられ、さっき櫛を通してもらったばっかりの髪が枕の上でクシャクシャになる。
「せっかく梳かしてくれたのに、また絡まっちゃうよ?」
「ちょうど良い。オレはアキオの髪に触るのが好きだから、絡まればまた梳かす楽しみができる」
ニコニコと顔のあちこちにキスを落とされ、オレは口を尖らせた。
「せっかく気持ちよくしてあげられると思ったのにな~」
「気持ちよくしてくれるなら、こっちがいい」
カレルはニコニコ笑顔を色っぽいものに変えて、熱くなった腰を押しつけてくる。
「いいけど、それはオレも気持ちよくなるじゃん~」
モゴモゴと文句を言うと、笑いながら両手を繋がれて口づけられた。ぎゅっと指を絡めると、いつもとは違う固い感触が手の平に当たる。買ったばかりのお揃いの指輪だ。
「これ、嬉しかった。オレの国のつまんない習慣を覚えててくれて、ありがとうね」
カレルの左手を引き寄せて薬指にキスすると、カレルもオレの手に同じようにした。
「つまらないことじゃないだろう。今まで忘れてて悪かった。許してくれ」
「全然構わないよ! オレも指輪のことなんか全く忘れてた」
「本当に? オレはお前の世界の習慣が分からないから、伴侶としてオレがしなければならない事があれば、今更と思わず何でも言ってくれ」
「ないって。今のままで十分。……あ、じやあ明日は甘辛く焼いたトリモモを食べて、リンゴジュースを飲もうか」
「トリ?」
「うん。骨付きのヤツ。クリスマス……向こうの世界で、冬のお祭りに毎年必ず家族で食べてたお約束のご馳走だから、カレルと一緒に食べたいんだ」
背中を引き寄せながら言うと、カレルはちょっと目を見開いてから嬉しげに笑った。
「家族の約束か!」
「そうだよ。クリームがのったケーキも欲しいな」
「探してみよう。見つからなければ厨房を借りて作ればいい」
「うん……ありがとう。大好き。来年も再来年もその次も、ずっと一緒に食べようね」
髭の浮いた頬に頬を擦り付けて囁くと、満足そうな溜息が耳元をかすめた。
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金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!
しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?
スラム出身、第十一王子の守護魔導師。
これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。
※BL作品
恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。
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BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
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【一部ネタバレ含みます】
pixivのイラストよりどう言ったお話なのか気になり読ませていただきました。
71ページあるとのことで、最後まで読み切れるかな…などと考えていたのですが、お話がとても面白くて一気に読ませていただきました。
アキオさんとカレルさんの序盤の舟に乗り脱出するシーンが後々カレルさんの故郷では特別な意味を持つというのがわかり、一人で勝手にテンションが上がりました。
元々カレルさんのような温厚そうにみえて執着心強い攻めが受けの外堀から埋めていくみたいなお話が好きで、こちらのお話を読ませていただいた時「カレルさん!いいぞ!いけ!埋めてしまえ!!」などと内心スポーツ観戦のようなテンションでした。
また、カレルさんがクマとの混ざり者、クマは一度狙った獲物に対する執着心が強い。の部分では、別件でクマに関する情報として読んでいたことがあったので、思わず「天才すぎる…」と声に出してしまいました。
番外編まで読み、アキオさんとカレルさんにはこれからの生活はまだまだ続くのだな…と強く感じました。
お二人の人生の一部を見させていただけてありがとうございます。
始まりはpixivイラストからこちらのサイトの存在を知ったのですが、素敵な作品に出会えて本当に嬉しいです。
長文失礼致しました。
返信はお気になさらないでください。
感想頂けてとても嬉しかったので、遅くなりましたがお礼だけ言わせて下さい!ありがとうございます!
舟のエピソードは我ながら上手く回収できたなと思っていたので、気がついていただけて嬉しかったです☺️
あぁぁぁぁぁあああ!!!!なろうから感想送らせて頂きましたが、普段お世話になっているアルファさんでも投稿があったなんて!!改めて感謝の感想を送らせて頂きたくやってきましたーーーm(_ _)m
ちょっと間をおいて、こちらでも2周目も楽しみたいと思います(*´ω`*)
最後は結構平和なハッピーエンド(死者数的な意味で)でしたが、ど初めの野性味溢れるカレルの本気クマモードのバトルもめちゃくちゃ好きでした!! 普段理性的なのに獣化するとパワハラ(物理)全開なのが大変萌え萌えでした!!
アキオ君のナニがどっかいっちゃってたのも、ストーリー展開上ない方が大変安心感と謎の興奮があり楽しかったです(´˘`*)最高のタイミングで復活してほんとにありがとうでした(笑)
今後ものんびり作品お待ちしております(*^^*)改めて素敵な物語を読ませて頂きありがとうございますーーーー!!!!
Mimiさま、こちらでも感想ありがとうございます!嬉しいです~!
ホントは暴力振るえる人があえて抑えて穏やかにしてるのが好きなんですw
ナニがついてない受けちゃん、書いててめちゃ楽しかったので、楽しんで読んで頂けて光栄です。
アキオは多分最初からツイてたら、何も考えず人間の女の子とくっついて家庭を持って、嫁の尻に敷かれるダメ夫になるタイプでしょうね~w
楽しい感想をありがとうございました!
こんばんは、オチャと申します。
この度は完結おめでとうございます!pixivリクエストではお世話になりました☺️
大変楽しく、時にはハラハラしながら楽しませて頂きました!
アキオくんの、甘ったれで、でもなんだか世話を焼きたくなる可愛らしさや、穏やかで気が長いカレルさんの内に秘めた愛情も収まるところに納まって大変ハッピーな気持ちです。
両思いなのにすれ違うカップルは最高ですね。
サウラスでアキオくんと喧嘩別れした後のカレルさんの心情がどのような荒れ模様だったのかが知りたい…と勝手に悶々と妄想したりしていました😂アキオくんの無自覚恋心を察していたのか、それとも全く脈がないと思いながらも諦めなかったのか、アキオくん視点で描かれているのでカレルさんの内心があまり読めないところも魅力的です。でも気になります笑
脇を固めるキャラクターたちも素敵でした!
オティアンも常に飄々とした男かと思いきや内心はめちゃくちゃ煮えたぎっていてギャップが良かったです。カレルさんに殺されなくて良かった😌笑
風景や世界情勢などの説明も丁寧でとても読みやすかったです。
pixivリクエストから読ませて頂いて、あまりグイグイ感想をお伝えするのもご迷惑かもとは思いつつ、日々とても楽しませて頂きました。
また彼らのお話をどこかで読めたら嬉しく思います。
オチャさま、こちらこそリクエストボックスでは大変お世話になりました!
最後までお付き合いいただいてありがとうございます。楽しんでいただけて本当に嬉しいです~!感想も
めちゃくちゃ有り難いです🙇♀️💕「連載追いかけていただけてる!」と、とても嬉しかったです!
ケンカ別れ後のカレルの心情、サイド分けして書こうか最後まで悩んでました。テンポ悪くなりそうだから結局割愛したんですけど、番外でそのへんも書けたら良いなと思っております。
両思いのすれ違い最高ですよね!噛みしめるほどに味が出てくる~🤭
番外は確実に書くので、また完成した日にはお読みいただければ幸いです!本当にありがとうございました!