17 / 61
幼馴染み〈2〉
しおりを挟む
♢♢♢
アルザークとレフが向かった先は街の酒場だった。
彷徨いの森が現れるという噂のせいか、広い店内に客は多くなかった。
「しかしアレだな。眠り夜空って俺は初めて見るけどさ、なんか不気味だな。やっぱりエナシスの天空はどこから眺めてもパーッと! 満天の星空が広がってないとね。───ほら、久しぶりなんだ飲めよ、アル」
「強い酒頼みやがって。いったいなんの用だ。俺に会いたいとはよく言う。腹黒め」
運ばれた料理を口に運びながら言うアルザークに、レフは笑った。
「会いたいなぁと思ってたのは本当だぜ。あれからお互い移動も多かったしさ、今夜は飲み明かそうぜ」
レフは空になった自分のグラスに酒を注いだ。
「飲み明かすのはやめておく。一応、護衛職だ。二十四時間勤務なんでな」
「えー。そんなに心配しなくたって、あの子が夜に黙って出かけるとは思えないけど。そうでもないの?意外と夜遊び好き? 」
答えないアルザークを面白がるようにレフは見つめた。
「そんなことしないでしょ。しかしさぁ、星護りってみんな過保護だねぇ。星読みのことになると。なんで?」
「さあな」
「相変わらず口数少なすぎるっ。女子にモテないぞ! でもいいなぁ、あんなかわゆい子と毎日一緒なんてさぁ。むさ苦しい上司にこき使われる毎日な俺とはえらい違いだ」
レフはその後も「いいなぁ、羨ましい」を連呼し、日々の職務の愚痴を言い続けた。
「なあ、レフ。おまえ俺に聞きたいことでもあるんだろ。ふざけてないで言えよ。星護りの仕事は軍とは一線引いてる職務だ。旧友のよしみで相談にのってやらなくもない」
アルザークの言葉にレフは少し思案しているようだったが、やがてニヤリと笑った。
「やっぱアルを訪ねてよかったな。実はな、いま俺が探してる奴の尻尾がどうにも捕まらなくてな」
「人探し? なんだっておまえがそんなこと」
「うん、まあ極秘だからここから先は言えんが、特徴だけ教えとくわ。見かけたら連絡な……と言ってもなぁ。そいつ、外見は生粋のエナシスっ子だからさ。茶色の髪と目で歳は二十前後で。そんなのこの国じゃウヨウヨいるだろ。だから見つからないんだな、きっと」
「名前は?」
「愛称しか判ってない。セス、って呼び名だ。これもありふれてる。でさ、あの星読みちゃん、彼氏とかいるの?」
「なんだ、その話の流れは」
呆れるアルザークにレフはニヤけ顔で言った。
「別に聞いたっていいだろ」
「知るか。それにあれはまだ子供だ。おまえ年増が趣味じゃなかったのか?」
「ん~、お姉さんなのも好きだけど、ああいう庇護欲そそられんのもいいなぁとね。でも星読みには恐~いお兄さんが四六時中見張ってるから無理かぁ」
あははと笑ったレフに、アルザークの冷めた視線が刺さる。
「なに怒ってんのさ。ま、おまえがそんな顔してんのはいつものことか。でもあんまり怖がらせんなよ、星読みちゃん」
ふふふとレフはまた笑い、アルザークのグラスに酒を注いだ。
「レフ、俺も一つ聞いていいか?」
アルザークが尋ねた。
「麻薬草でもあるシュカの葉、知ってるだろ。あれは今でもエナシスで裏取引されてるのか?」
「シュカねぇ。最近は聞かねーぞ。検問も厳しくなってるし。第一あの草は育てるのも大変だ。その分高値で売れるが。なんかあったか?」
「極秘。そっちと同じだ。これ以上は話さない。何か情報が入ったらお互い連絡し合うってことでいいだろ」
「ああ、そうだな。よし! 仕事絡みの話はこのへんにしとくか。あーあ、早く任務終わらせて休暇でも取りてーな」
「俺は早く北に戻りたい」
「げ。よせよ、死神が戻ってみろ。せっかく停戦になってるとこがまた火の海になる。それにあんなとこつまんねーだろ。何にもねぇとこじゃん」
「何もないからいいんだよ」
アルザークは酒を呷って呟いた。
「俺はあんな場所しか知らない。戦場しか知らないからな」
だからいいのだと、アルザークはぼんやり思った。
あそこが自分に一番合うような気がする。
落ち着くようにも思う。
何もないわけでもない。荒野と冷たい風。それから……。
「冬は雪原が綺麗だ」
「そういや北は星空も格別だよな」
思い出すような遠い目をしてレフが言った。
「虹の帳とか。たまに見えたりするだろ。あれは美しいよな」
「ああ」
虹の帳。
────「………お、お、ろ、ら。とも言うんだよ」
懐かしい声を思い出し、幼かった頃の情景がアルザークの胸に甦る。
おおろら。
発音の難しい異国の古い言葉を教えてくれた人。
そういえば彼は、夜空のことをよく知っていた。
好きなのだと言っていた。
星空が。
天の輝きが。
「なあ、レフ」
夜空の星々に願いや祈りを捧げるこの国、エナシスで。
「俺たちこの国で……」
「んあ? ほらぁもっと飲めー、アルぅ……」
酔いのまわったレフにアルザークは苦笑して言いかけた台詞を呑み込み、心の中で問う。
この国で生き続けて。
俺は変わったろうか。───あの頃と。
この先も、これからも。
変わっていくのだろうか。
「なんだぁ?なんか言ったか?」
「なんでもない。ほら、レフ。空になったぞ。もう一瓶頼むか、酒」
「え~っ。こぉんな強いの、一瓶で充分だろがぁ」
「なんだ。誘ってきたのはそっちだろ」
「だってよぅ」
────底なしめ。
もう一度、今度は別の懐かしい声を思い出す。
酒が飲める歳になって、初めて養父と酌み交わしたときに言われた言葉。
───誉め言葉だぞ、一応な。
くしゃりと顔を歪ませて、あいつは笑って言った。
北ではなく、この仕事が一段落したら家に帰ってみてやるかと。
アルザークはほろ酔いになりながら、ぼんやりとそんなことを思った。
アルザークとレフが向かった先は街の酒場だった。
彷徨いの森が現れるという噂のせいか、広い店内に客は多くなかった。
「しかしアレだな。眠り夜空って俺は初めて見るけどさ、なんか不気味だな。やっぱりエナシスの天空はどこから眺めてもパーッと! 満天の星空が広がってないとね。───ほら、久しぶりなんだ飲めよ、アル」
「強い酒頼みやがって。いったいなんの用だ。俺に会いたいとはよく言う。腹黒め」
運ばれた料理を口に運びながら言うアルザークに、レフは笑った。
「会いたいなぁと思ってたのは本当だぜ。あれからお互い移動も多かったしさ、今夜は飲み明かそうぜ」
レフは空になった自分のグラスに酒を注いだ。
「飲み明かすのはやめておく。一応、護衛職だ。二十四時間勤務なんでな」
「えー。そんなに心配しなくたって、あの子が夜に黙って出かけるとは思えないけど。そうでもないの?意外と夜遊び好き? 」
答えないアルザークを面白がるようにレフは見つめた。
「そんなことしないでしょ。しかしさぁ、星護りってみんな過保護だねぇ。星読みのことになると。なんで?」
「さあな」
「相変わらず口数少なすぎるっ。女子にモテないぞ! でもいいなぁ、あんなかわゆい子と毎日一緒なんてさぁ。むさ苦しい上司にこき使われる毎日な俺とはえらい違いだ」
レフはその後も「いいなぁ、羨ましい」を連呼し、日々の職務の愚痴を言い続けた。
「なあ、レフ。おまえ俺に聞きたいことでもあるんだろ。ふざけてないで言えよ。星護りの仕事は軍とは一線引いてる職務だ。旧友のよしみで相談にのってやらなくもない」
アルザークの言葉にレフは少し思案しているようだったが、やがてニヤリと笑った。
「やっぱアルを訪ねてよかったな。実はな、いま俺が探してる奴の尻尾がどうにも捕まらなくてな」
「人探し? なんだっておまえがそんなこと」
「うん、まあ極秘だからここから先は言えんが、特徴だけ教えとくわ。見かけたら連絡な……と言ってもなぁ。そいつ、外見は生粋のエナシスっ子だからさ。茶色の髪と目で歳は二十前後で。そんなのこの国じゃウヨウヨいるだろ。だから見つからないんだな、きっと」
「名前は?」
「愛称しか判ってない。セス、って呼び名だ。これもありふれてる。でさ、あの星読みちゃん、彼氏とかいるの?」
「なんだ、その話の流れは」
呆れるアルザークにレフはニヤけ顔で言った。
「別に聞いたっていいだろ」
「知るか。それにあれはまだ子供だ。おまえ年増が趣味じゃなかったのか?」
「ん~、お姉さんなのも好きだけど、ああいう庇護欲そそられんのもいいなぁとね。でも星読みには恐~いお兄さんが四六時中見張ってるから無理かぁ」
あははと笑ったレフに、アルザークの冷めた視線が刺さる。
「なに怒ってんのさ。ま、おまえがそんな顔してんのはいつものことか。でもあんまり怖がらせんなよ、星読みちゃん」
ふふふとレフはまた笑い、アルザークのグラスに酒を注いだ。
「レフ、俺も一つ聞いていいか?」
アルザークが尋ねた。
「麻薬草でもあるシュカの葉、知ってるだろ。あれは今でもエナシスで裏取引されてるのか?」
「シュカねぇ。最近は聞かねーぞ。検問も厳しくなってるし。第一あの草は育てるのも大変だ。その分高値で売れるが。なんかあったか?」
「極秘。そっちと同じだ。これ以上は話さない。何か情報が入ったらお互い連絡し合うってことでいいだろ」
「ああ、そうだな。よし! 仕事絡みの話はこのへんにしとくか。あーあ、早く任務終わらせて休暇でも取りてーな」
「俺は早く北に戻りたい」
「げ。よせよ、死神が戻ってみろ。せっかく停戦になってるとこがまた火の海になる。それにあんなとこつまんねーだろ。何にもねぇとこじゃん」
「何もないからいいんだよ」
アルザークは酒を呷って呟いた。
「俺はあんな場所しか知らない。戦場しか知らないからな」
だからいいのだと、アルザークはぼんやり思った。
あそこが自分に一番合うような気がする。
落ち着くようにも思う。
何もないわけでもない。荒野と冷たい風。それから……。
「冬は雪原が綺麗だ」
「そういや北は星空も格別だよな」
思い出すような遠い目をしてレフが言った。
「虹の帳とか。たまに見えたりするだろ。あれは美しいよな」
「ああ」
虹の帳。
────「………お、お、ろ、ら。とも言うんだよ」
懐かしい声を思い出し、幼かった頃の情景がアルザークの胸に甦る。
おおろら。
発音の難しい異国の古い言葉を教えてくれた人。
そういえば彼は、夜空のことをよく知っていた。
好きなのだと言っていた。
星空が。
天の輝きが。
「なあ、レフ」
夜空の星々に願いや祈りを捧げるこの国、エナシスで。
「俺たちこの国で……」
「んあ? ほらぁもっと飲めー、アルぅ……」
酔いのまわったレフにアルザークは苦笑して言いかけた台詞を呑み込み、心の中で問う。
この国で生き続けて。
俺は変わったろうか。───あの頃と。
この先も、これからも。
変わっていくのだろうか。
「なんだぁ?なんか言ったか?」
「なんでもない。ほら、レフ。空になったぞ。もう一瓶頼むか、酒」
「え~っ。こぉんな強いの、一瓶で充分だろがぁ」
「なんだ。誘ってきたのはそっちだろ」
「だってよぅ」
────底なしめ。
もう一度、今度は別の懐かしい声を思い出す。
酒が飲める歳になって、初めて養父と酌み交わしたときに言われた言葉。
───誉め言葉だぞ、一応な。
くしゃりと顔を歪ませて、あいつは笑って言った。
北ではなく、この仕事が一段落したら家に帰ってみてやるかと。
アルザークはほろ酔いになりながら、ぼんやりとそんなことを思った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる