【完結】だらしないオジサンは嫌いですか？

番外編 伊澤サイド⑴

なんか最近、肇さんがソワソワしている気がする。
理由は分からないけど、そんな様子も可愛いんだから困る。

「達哉、その…今日、一緒に寝ないか？あ、あのただ寝るだけじゃなくて…」

何て可愛いお誘いをしてくるから何度そのまま食べちゃおうかと思ったことか。
でも、俺のペースに合わせると肇さんがしんどくなるのは目に見えているし、無理してほしくない。だから、何とか理性を総動員させて良い彼氏面をしてしまう。

「肇さん、お誘いは嬉しいですけど連日の業務で疲れてるでしょう？ただ今度の休みはちゃんと開けといてくださいね？チュッ」

そう言って額にキスを落として寝る準備をする。

そう、年齢に差があると体力も差があるから肇さんの身体を気遣わないと嫌がられたらいやだからな…

そんな俺の不安とは裏腹に、肇さんはいつになく仕事をする姿に覇気がすごく、俺より早く帰った日があった。何か予定があるのかと思ったけど、それなら前もって言ってくれるだろうと思って、気にせずいつも通りに肇さんの家にお邪魔する。

「達哉、お帰りなさい！ご飯出来ているよ。でも先に私とお風呂に入らないかい？」

玄関のドアを開けると…

「ただいま、肇さん。いいんですか？一緒に入って…」

なんてひょっこり顔を出してくれるもんだから、悶えてしまう。なんでこんなに可愛いんだ？この人、俺より一回り以上も年上のはずだよな。可愛すぎだろ！奇跡の46歳だ。

「あ、その…明日は休みだから…」

って追い打ちを掛けられたら我慢できる男なんていないと思う。

「それじゃあ遠慮なく…」

思うがままに肇さんを抱き上げて脱衣所へ向かう。

太っていると気にしている恋人は、俺からしたらわがままボディーは魅惑的だ。めちゃくちゃにそそられる、が引かれたくないから口には出さないけど。

「それじゃあ肇さん、服脱いでください。」

「あ、あぁ…ちょっと向こうを向いていてくれないか？恥ずかしくて…」

「分かりました。俺も服脱いでおきますね。」