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様子見

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「そんなことがあったのか……すまない、迷惑かけた。」

「迷惑だなんて思ってないですよ。何だかんだ、皆さんといるの楽しいですし。」

結局、弁解するため事の全てを話すことになった。
会長はやはり気にしているようで気にしないでいいとは言ったが分かっているのやら、いないのやら。
会長や母さんの話を疑っていたわけではなかったけど本当に制裁があるんだと今更ながらに実感する。いやぁ危なかった。

「そう言ってもらえるのは嬉しいが、どうにかしないとだな。輝樹にもう一度話をつけてくる。」

俺の言葉にキリッとした顔を綻ばせた会長はすぐに顔をしかめつつ輝樹先輩に連絡を取った。
さすが生徒会長、やることが早い。すると5分もせずに輝樹先輩が生徒会室へ来た。

「いや、早い早い。仕事いしてくださいよ。」

思わず声に出してしまった俺は悪くないと思う。学園のトップがそんなに早く来れるわけないじゃん!

「そんなにつれないことを言うなよ。俺は早く会いたくて仕事終わらせただけだ。」

ドヤ顔で言われても……

「まぁまぁ、ここで言い合ってても仕方ないですし、皆さん座ってください。お茶を淹れてきます。」

悠希先輩の一声でその場が落ち着く。

「校内の警備を強化したところでそんなに変わるとは思えん。俺たちとの接触を減らすことでなくなるとも限らない。いっそ、常に誰かといる方が安全なのかもしれないな。」

輝樹先輩の話した内容はもっともだが、常に生徒会や風紀の人といるのは余計に反感を買う気がする。
だからと言って、またあんな目に合うのは嫌だしな……

「じゃあ、僕たちが教室に行くようにしたらいんじゃない?ね、宗也君!」

みんなが頭を悩ましている中、可愛く明るい声が響く。

「…確かに、学校生活の中で一人になることは少ないと思いますし、クラス内ではお友達の方がいらっしゃるでしょう。もしいなくても、瑠季や宗也がいれば…一先ずはそれで様子を見てもいいかもしれません。」

それに賛同したように悠希先輩が言葉を繋ぐ。

「別にずっと一緒にいないといけないわけじゃないし、目の届くところにいればいいから、良いアイディアかもね!」

それに会計も賛同の意を紡ぐ。

これは決定になりそう。俺にとって悪いことじゃないし、俺のことを考えてしてくれているから申し訳なさは感じるもののありがたい。

「そう、だな。それで様子を見ればいいか。分かった、だが、一応風紀の警備も強化しておこう。」

「頼む。栄人、窮屈な学校生活にしてしまって申し訳ない。」

「いえ、俺こそご迷惑を…色々とありがとうございます。」

それでその場はお開きになった……はずなんだけど…

「ちょっと、先輩?この手を離して貰えるとありがたいな~なんて…」

「ちゃんとケガしていないか、隅々まで見ないとだろ?自分じゃ見れない所もあるだろうし。」







どうしてこうなった……




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