上 下
11 / 149

生徒会サイド

しおりを挟む


稔に連行され、食堂から生徒会室へ戻った役員たちは各々が食堂での出来事に思いを馳せていた。

「それにしても、ほんとにキレイな顔だったね~それに細身だけど抱き着いたとき、すっごいしなやかな筋肉ついてたし!いい匂いしたな~」

瑠季は抱き着きながらちゃっかりチェックしていたのである。

「な!お前、抱き着いたって!なんて破廉恥なことしてんだ。」

上記の様子からお分かり頂けるかもしれないが、会長は少々純粋なのである。この容姿で。大事なことなため2回言う。この容姿で!

しつこく掘り返すが、夜須川のラッキースケベは会長が平静を保とうと必死になり過ぎて気づいていなかったのである。

「会長~生娘じゃあるまいし破廉恥って。」

颯は金色のかみを揺らしながら愉快そうに笑っている。

「颯先輩、そこが会長の良いところでもあるんですからバカにしないでください。」

「俺は生娘の様だと…バカにされていたのか…」

宗也は稔を尊敬しすぎるあまり崇拝の域に達しているため、稔を笑われたことが気に入らなかったのだろう。
しかし宗也よ、それはフォローではなくむしろ止めを刺しているんじゃないだろうか。

「まぁまぁ、そんなことは置いといて…「そんなこと!?」栄人さん危ういですね。風紀に目を光らせて貰うようお願いしておきましょうか。」

学校の風紀を取り締まる風紀委員会は生徒会と並び、学園のトップに君臨していると言っても過言ではない。生徒会
と風紀は会長、副会長と委員長である鈴宮輝樹は幼い頃からの仲である。そのため、生徒会と風紀の仲は比較的良好なのである。

「え、スルー?…そ、そうだな、では輝樹に頼んでおこう。」

会長は愛され(いじられ)キャラなのである。仕事のことになるとしっかりしており頼りになるのだが…
そんなことは置いといて…

「うんうん、それでちょっとは安心だよね。あの顔に身体だと間違いなく獲物されそうだし。俺もうっかり手を出しそうになったもん。色々悪いこと教えたくなる感じ?」

「言い方は良くないですが、俺も引き付けられる何かは感じました。飢えた野郎どもが余計な事考えなければいいんですが。」

生徒会は皆、夜須川の容姿や雰囲気には理性の壁が崩れるほどの何かあるのでは。そしてそれにより、夜須川や学園にとって好ましくない結果になるのではないかと考えているのだ。

「そうだろう、そうだろう。あの何とも言えない色気、加えて、あの美味しそうなくちb…い、いや何でもない。取りあえず、このことは風紀に掛け合ってみる。それより、さぁ仕事だ仕事。」

1人例外(会長)がいるが…
飢えた野郎どもより稔がいち早く手を出してしまうのではないかと思う悠希なのであった。


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

どうやら俺は悪役令息らしい🤔

osero
BL
俺は第2王子のことが好きで、嫉妬から編入生をいじめている悪役令息らしい。 でもぶっちゃけ俺、第2王子のこと知らないんだよなー

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

ちょろぽよくんはお友達が欲しい

日月ゆの
BL
ふわふわ栗毛色の髪にどんぐりお目々に小さいお鼻と小さいお口。 おまけに性格は皆が心配になるほどぽよぽよしている。 詩音くん。 「えっ?僕とお友達になってくれるのぉ?」 「えへっ!うれしいっ!」 『黒もじゃアフロに瓶底メガネ』と明らかなアンチ系転入生と隣の席になったちょろぽよくんのお友達いっぱいつくりたい高校生活はどうなる?! 「いや……、俺はちょろくねぇよ?ケツの穴なんか掘らせる訳ないだろ。こんなくそガキ共によ!」 表紙はPicrewの「こあくまめーかー😈2nd」で作成しました。

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――

天海みつき
BL
 族の総長と副総長の恋の話。  アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。  その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。 「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」  学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。  族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。  何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...