【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

穴があったら入りたい！！

「……………それは私のことを好きと言っているように聞こえるんだけど。」

戸惑い気味に、伺うようにリアンからそう言われて、初めて気づく。

「(これが好きってこと？それじゃあ、僕…大告白をしてしまった！？)」

ボッ

爆発するかと思うくらい一気に顔に熱が集まる。

「ディがそんなに私のことを好きでいてくれているなんて分からなかったよ。ありがとう。嬉しい。」

頬を赤く染めて、嬉しそうに表情を綻ばせてそう言われたら、なんかもうなんでもいいやって思った。






今日はエレクサリア公爵家が陛下に呼ばれて皇宮に来ていた。

陛下が話があるのはお父さまとお兄さま達らしくお母さまは皇妃に、僕はリアンに捕まって今はリアンの部屋に来ている。

それでこの前の告白の返事をと思って、今思っていることを素直に全部話したんだけど。思わぬ羞恥プレイになってしまった…穴があったら入りたい！！

「もう7年だ。」

「え？」

熱が集まった顔を手で扇いでいると、いきなりリアンから告げられる。

「ディ、君に一目惚れしてから7年経ったんだ。初恋は実らないと聞いていたし、立場的なことから考えても政略結婚を覚悟していたのに、まさか…こんなことってあるんだね。多分、私今世界で一番の幸せ者だ。」

そこには、いつも落ち着いて、時折怖いと感じるくらいには冷静沈着なリアンはおらず、僕の言葉で一喜一憂する、年上なのにどうしよもなく可愛いと思ってしまうなんて。