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暴かれる⑸
しおりを挟む「ねぇお母様?私あの子が邪魔なのです。だってそうでしょう?あの子がいなければこんなことにはなってなかったわ。あなたはどうしてそこにいるの?」
純粋な質問とでも言うように僕に問うてくる令嬢に今度は僕が戸惑う。
僕はなんでここにいるんだろう。どうして転生したんだろう。そんなの僕が知りたい。教えてほしい。そう思って十数年生きてきた。
バッと令嬢と僕の間に盾になるようにお兄さま達が立ちふさがる。
「ディとはもう関わってくれるな。本来であれば口を聞くこともさえ難しいほど尊い存在なのだから。」
「そうそう。今回は陛下から皇命で身元を探るべく一緒にいたけど、お前が気安く触れていい存在じゃないんだ。」
え、お二人とも僕を何だと思っているんだろうか。
少なくともお兄さま達と同じ公爵家の者だからそこまで尊い存在でもないはずなんだけど…
「何を言っておりますの?尊ばれるべきは私ですのよ?」
「ダメだお兄様。話は通用しない。どうする?」
「どうするも何も、まずは陛下の命を聞いてからだね。」
話してもどうにもならないと思ったのか諦めたお兄さま達は僕の前に立ったまま、陛下の言葉を待つことにしたらいし。
「ピッカルーガ元伯爵当主と夫人、その令嬢三名は国外追放とし、貴族席からの除名と領地及び財産の徴取。そして、今度一切このビエノ帝国の土地を跨ぐことは許さん。」
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