【完結】引きこもり陰キャの僕が美形に転生したら

アダム先生の反撃⑵

小さい頃からしているアダム先生の授業も、来年で終わってしまうのだ。だからって訳でもないけど、一回一回の授業がとても貴重で、僕の大切な時間なんだ。

そんな授業が終わってからは、アダム先生とのお茶タイム。僕の知らないことをいっぱい知っている先生とのお茶の時間はとっても楽しいのだ。

「ディディエ様はいつの間にあんなにダンスがお上手になられたのですか？」

他愛のない話をしていた時に出て来た皇子殿下とのダンスの話。僕の誕生日パーティーにはアダム先生も招待していたから、ダンスを見ていたんだろう。

「僕じゃなくて、皇子殿下がリードしてくださったので…僕はダンスが得意ではないので上手く見えたのならそれは皇子殿下のお陰です。」

「ご謙遜を…」

そう言ったアダム先生は席を立って僕の傍まで来ると片膝をついて、片手を差し出し

「それでは、今度は私と一緒に踊ってくださいますか？」

と……

真剣な眼差しなのに、その瞳の奥に燃え上がる熱を感じて、見てはいけないものを見たみたいでドキドキしてくる。






こんな魅惑的なお誘いを断れるわけもなく…