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やっぱり何かあるよね⑴

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「ではそのように進めてくれ。」



とある日の放課後、私とジル、バルは生徒会と教師と言う錚々たる顔ぶれを前に、新入生歓迎会の出し物の案の発表をしていた。

普通はしてほしいなら簡単な例ぐらい作って見せたりするべきじゃない?
なんで私たちが一から考えてしていかなくちゃいけないんだか。

気のよさそうな表情を作りつつ、心の中ではご立腹の私。今上から目線で、今回の魔法の案にゴーサインを出したのはこの学園の生徒会長だ。フツメンでどこにでもいそうな、いかにも脇役な感じなのに、俺様で上から目線なのが私の癪に触っているのだ。

どうせ私たちがご尊顔を持っているから、嫉妬でもしてるんじゃないかな(偏見です)。
何はともあれ、何とかなりそうで良かった。

ほとんど話してたのはジルだけど。私は隣で紅茶をすすってただけだ。変な味がする紅茶だったけど、高い物かと思うと飲んでおいた方が得かなって言う前の世界からの貧乏性が出てしまった。

「では、解散。あぁ、ナオ=デシャンは残っておいてくれ。少し話がある。」

大方のことが決まり、解散になるも生徒会長に名指しで残る様に言われてがっくりする。今日は騎士団の詰所に遊びに行こうと思ってたのに…

「何故ナオだけなのかお聞きしても?」

ジルが横やりを入れてくれるけど、ニコッと笑うだけで答えようとしない。なんか怪しい、気を張ってないとだね。

「ジル、僕は大丈夫。先帰っててもいいよ?」

「いや、教室で待っている。あの目は気に入らん、気を付けて。」

コソッと話をして、ジルとバルの背中を見送る。

「それで、僕になんの御用でしょうか。」

「いや、用と言うか大丈夫かと思ってな。あんなに紅茶を飲んで。」

「は?」

やっべー思わず素の声が出たわ。前と違って格段に引く声が出せる様になった気がする。

それより、紅茶をあんなにってカップ一杯分だし、別に紅茶アレルギーではないから何も問題ないと思うんだけど…



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