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上手く乗せられた気がするが気にしない⑵

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「それでは、メインは魔法でするとして、見世物なので美しさが求められます。それぞれが使える属性を出し合って、一番合いそうな組み合わせを考えていきましょうか。」

使える属性?皆自分が使える属性が限られてるの?イメージしたらなんでも出て来るんだと思ってた。

「ちなみに私は風と水です。」

「俺は火と光かな。風も使えなくはないがほとんど機能しないな。」

使えない属性はうんともすんとも言わないらしい。ロマンさん!クレマさん!なんで教えてくれなかったのー!

あっ!もしかしたらあの二人とか騎士団の面々は全属性使えるから、その概念がなかったとか…私とんでもない所で魔法を教えて貰ってたんだな…

「それで、俺たちが霞むぐらい盛大に披露してくれるナオは?何の属性が使えるんだい?」

若干の笑いを含ませながら、私にそう問いかけるのはジル。これ絶対面白がってるやつだ。

「なんでも。言ってくれればなんでも出せる、と思う。」

「え?属性の概念がないと言うことですか?そんなことあるんですか?正気ですか?」

いや、貴方が正気ですか?すごい勢いで、ご尊顔が迫って来てますけど?圧が凄いんですけど?
しかも後ろはジルの胸筋だから、今私に逃げ道がないんだけど。これは…幸せの板挟みなのかもしれない。

「ふむ、やはりと思ってたけど、あのクレマ=デシャンの息子だもんね。ありえない話ではないね。」

バルに比べてジルは納得している様子。クレマさんはどれだけ凄いかは皇家が一番知ってるはずだもんね。なんせ、クレマさんを取り合った二人を親に持っているんだから、クレマさんの武勇伝ぐらいいくつか知ってそう。

「そんな、事があり得るのか…?」

未だに呆然としているバル。あり得ちゃってるのだから仕方ない。

「それじゃあ、観賞用としてキレイとされているのはバルの水、俺の光、あとは水から応用させた氷などになるかな。ナオなら無属性もできるだろうから、花びらなどの幻覚を、閲覧席にいる生徒たちの向けて放つのも楽しそうだね。」

うんうん、見ている生徒も一緒に参加しているみたいな感じの一体型の見世物だね!楽しそう!

「幻覚!?」

一人、話についていけてない人がいるけど。



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