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あなた呪われてますけどー!?⑵

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クレマさんは気にしなくていいって言ってたし気にしないのが一番だよね。


…………そう思ってた時が、確かにありました。
ついさっきまでそう思ってたのに…
授業終了時、先生の口から出たのは…

「ではナオ=デシャンさん、次の授業で使う資料を放課後に図書室から借りて準備室まで持ってきてくれませんか?」

名指しで指名された私の名前。そう言う頼み事は先生の周りに群がっている生徒に頼んだ方が良いと思います。
なーんて言えるわけもなく…

「分かりました。」

イエスマンのならざるを得ないこの状況、この立場。久しぶりの学生気分にちょっと懐かしさを感じる。

そして現在、私は図書室へ来ている。ジルの護衛のことはバルに任せて、私は一人シャーライ先生からのお願いに応えている真っ最中だ。

図書室は物凄い広さを誇っており、片っ端から探そうとすると朝からしても日が暮れそうだ。だから、ちょっとばかしズルをさせて貰おう。


魔法を使うと見せかけて…の司書さんに聞くって言うね。

索敵魔法とかあるけど、敵とか人を対象にした魔法だから物には使えないんだよね…

何はともあれお目当ての物をサクッと見つけて担任の待つ準備室へ急ぐ。特に用事はないけど騎士団の詰所にクレマさんを迎えに行くのが私の最近の楽しみでもあり日常と化してるから、クレマさんが先に帰ってしまう前に急いでるんだよね。

コンッコンッコンッ

「シャーライ先生、資料集を持ってきました。」

「どうぞ。」

ノックをして返事を待つとすぐに返ってくる。促されるがまま準備室の中へと入る。
準備室の中はお世辞にも片付いているとは言えないもので資料や珍しそうな骨董品の様な壺とかが乱雑に置かれている。そんな適当に扱って大丈夫なのって思う物もあるけど関係ないのでお口チャック。

「これ言われていた資料集です。確認お願いします。」

「ありがとうございます。しっかりそろっていますね。」

そりゃ揃えたんだから当たり前じゃん、なんて言えない。

「はい、では僕はこれで…」

「あっ、待ってください。折角ですしお茶でも少し飲んでいきませんか?」


え、こんなに散らかってる所で?とは言えない私はまたまたイエスマンになる。



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