【完結】腐女子の私が美少年⁉

数分ぶりの感動の再会

「クレマさん！お待たせ！」

食堂へ入ると、ひと際華やかな空間に目を向けるとクレマさん姿が。食堂なんだけど、クレマさんがいるところだけなんか華やかなんだよね。花が散ってるように見える。

「ナオ！遅かったな。会いたかった！」

数年ぶりの感動の再会なみに熱烈な抱擁を交わす私達。つい数分前まで一緒にいました。

感動の再会も無事に終え、帰り道。クレマさんに教室内で起きたことについて説明する。

「ふん、そんなことが…会ってみないと何とも言えないが、恐らく魅了の一種だろう。ナオが魔法の痕跡に気づかなかったということは、体質的な部分も考えられるな。まぁ意図的に魔力を押さえてすることもできるが、学生相手にそこまでする理由もないしな。ナオが掛からないのであれば放っておいてもいいんじゃないか？」

「分かった！」

でも、本当に魅了の一種だったとして…なんで私とジルはかからなかったんだろう。
魔法を習ている分耐性はあるかもしれないけど…あっ！本質的に先生の筋肉のなさが魅力を感じなかったとか？鑑賞にもなりゃしないしね。さすが私。

いや、待って。意外と脱いだらすごいんです的な細マッチョかもしれないよね。これはどこかの機会に一度確認してみるしかなさそうだ。

ジルを送り届けて、やっと自分たちの帰路につく。

「ナオ、学園はやっていけそうか？」

いつもながらに、背中から私を抱きしめて私の首元に顔をうずめているクレマさんにそう問いかけられる。
もちろん答えはYESだ。

「うん！色んな人がいて楽しそうだよ。もちろん僕の居心地のいい場所はクレマさんの隣か騎士団のみんなのところだけど…」

ギュっ

心なしかお腹に回っているクレマさんの腕に力が入った気がした。

「そうか…ナオ俺はいつでもナオの味方だからな。なんでも頼ってくれ。」

「うん、ありがとう。」

担任の先生が魅了を使っているかもしれないと思うとこれから何が起こるか分からない。学園内では当たり前だけどクレマさんが介入することは出来ない。何かあったら自分の力でどうにかするしかない…よね…