なんか美少女が転校してきて、チラチラ見てくるんだが

黒の底力

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第一章 運命の再会

第九話 覚悟を決めて

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ついに今日爽侍君に気持ちを伝える覚悟ができた。・・・でもいつ言えばいいのかな、休み時間はいろんな人が話しかけてきてるし・・・うーん・・・あっ、放課後だったらいいいかも。爽侍君も部活入ってないらしいし、よしっそれで行こう。

「部屋の中も片付いたし、今日からいつも通り走りにいこうかなっ」

体型維持のためには色々しなくちゃいけないし、大変だよ。

「行ってきまーす」

って言っても誰もいないんだけどね、一人暮らしだから。初めて走るしどうゆうコースで行けばいいかな?・・・あっそうだちょっと危険だけど爽侍君の家の近くまでいっちゃおうかなー。まだ早い時間だし、会うことはないと思うけどちょっと緊張する。

「ふっ、ふっ、ふっ」

朝走るのはやっぱりすっきりして気持ちがいいよね

「ん?誰か私みたいに走っている人がいるみたい」

あれ?あの人どこかでみたような・・・え?は?・・・ど、どうしよう爽侍君じゃない。なんでこんな時間に、なんて声かければいいかわからないじゃない。

「あー、んー、えっと・・・おはよー柏崎」

え?向こうから声かけてくれた?もしかして私ってバレてるのいかな、でも帽子かぶって下向いてるのに・・・うーん覚悟を決めて返事したほうがいいよね。ここで無視なんかして嫌われるよりはいいか

「・・・えっ?そそそ爽侍くん?・・・え、どうしよういきなり会うことになるなんて」

「あー、あんたも朝走ってたんだな」

「え?うん体型維持しなくちゃいけないから」

「そうなんだ、やっぱり大変なんだな」

 ど、どうしよう全然話が続かないじゃない。でも話す話題もないし、・・・うーん、もしかして爽侍君って私が昔一緒に遊んでた幼馴染ってこと覚えてないのかな?

「ううん、それじゃ」

「え?・・・ちょっと、待ってください」

も、もう少し話していきたいっ二人で話せたのなんて初めてだったし・・・うーん・・・あっそうだ今、今日の放課後のこと話しちゃえばいいんだ‼︎

「ん?どうした、なんかようか」

「うん、あの、えっと・・・大事な話があるから放課後屋上に来てくれない?」

「は?わかったいいけど」

「そう、ありがとう。じゃあ学校でね」

や、やった。ちゃんと言えたわ、これで約束は取り付けたから後は本番までに落ち着いて話すこと決めておかないと・・・

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ふー、今日は朝にとんでもないイベントがあったけど無事に学校につけてよかった

「おはよー」

「あ、涼音ちゃんだおはよー」

今元気に挨拶してくれた子は、転校してきてから席も近かったこともあり仲良くなった小林愛華ちゃんだ。いっつも元気が良くてこっちまで気分が良くなるのよねー、こういう子が芸能界に向いてるんじゃないかしら・・・

「涼音ちゃん、今日は少し遅かったけどどうかしたの?」

「ええ、やっと部屋も片付いたし今日から朝走りに出ることにしたのよ」

「ほえー、朝からまたアグレッシブだねー」

まったく大袈裟な・・・ん?爽侍くんはまたあの一樹くんていう人と話をしているみたいだけど、一体どんな話をしているのか気になるわね。

「・・・・・・え?


ええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
・・・・・・・・・・・・・・まじかよ」

「おい、うるせーぞ少し静かにしろよ、バレちまうじゃねーか」

「な、何かしら急に大声なんか出して、愛華ちゃんいつもあの二人ってあんなかんじなの?」

「ううん、違うよなんかいつも二人で喋ってるみたいだけど・・・いつも静かだし、大声上げてるとこなんて」

へー、いつも大人しいんだ・・・ふーん?昔はあんなに騒がしい子供だったのに、人って変わるものね・・・私もだけど。


「あーーーーー‼︎」

ガタガタ


え?今度は何かしら・・・なんか今日は騒がしいわね

「五十嵐くん、今日はなんか荒ぶってるねー」

なんか愛華ちゃん嬉しそうなんだけど・・・とにかく本番は今日の放課後なんだから落ち着いていかないとね



------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

「ちょっと涼音、どうしたの今日ちょっとおかしいよ」

「っえ?何?な、なんかおかしいい?」

え?何かおかしいかしら・・・いつも通りにしてるつもりなのだけれど

「おかしいよー、なんかそわそわしてるし」

「本当に?・・・どうしよう待ちきれなくて顔に出てたかな」

ど、どうしようなんかみんなに注目されるほどおかしかったみたい。あ、爽侍君まで・・・

「ん?涼音何かいった?」

「え、な、なんでもないよ」

「ほらそこ、授業中なんだから静かにしなさい」

「「ごめんなさい」」


「まったく、今日はここまで・・・また明日」

「ふー・・・」

「ちょっと涼音ちゃん?どうしちゃったの」

「え?あ、あのね・・・」

「うん」

「今日今から屋上でちょっと・・・ね」

「へー、もしかして告白?されちゃうとか」

「ち、違うの・・・私から話があるって・・・」

「う、うっそー・・・ほんとに?」

「うん・・」

「誰かわかんないし、興味もあるけど。ほらこういうのは先に言ってたほうがいいよ」

「え?そういうもんなの?」

「そうそう」

「そ、そうなんだ・・・じゃあ、行ってくるね」

「言ってらっしゃーい」

よしっ、先にいってまってよう

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ガチャ

「なんだ?鍵閉まってんのか?」

だ、誰かきた・・・爽侍くんかな、多分そうだよね・・・うー、なんか緊張してきたわ

「誰ですか?そこにいるのは、」

「五十嵐爽侍ですけど」

やっぱり、よかった他の人じゃなくて

「そ、爽侍くん・・・今鍵開けます」

「お、おう」

「どうも・・」

「・・・ど、どうも」

「え、えーと・・・俺はあなたに呼び出されたわけなんだけれども」

「あ、あのね爽侍くん・・・あなたにお話があります‼︎」

よしっ、もううだうだしてもいられないし。勢いよくいっっちゃおう

「は、はい」

「そ、その前に・・・私のことは、覚えてますか?」

「あのー、それがですね・・・」

「もしかして・・・忘れちゃった・・・とか」

え?ほ、本当に覚えてないの?

「はい、ごめんなさい忘れてました。でも、なんとなく最近思い出して・・・母親に聞いたら、それが・・・あ、あなただと・・・」

「ま、まーいいでしょう。では、あなたはその話を聞いて・・・どう思いましたか?」

やっぱり覚えてなかった、でも最近思い出したって何かの運命かしら・・・

「ど、どう思ったかって言われても・・・すっかり忘れてたから驚いたとしか」

「へ、へーそうなんだ・・・」

そ、そうだよね覚えてなかったらどう思ってるかなんて・・・うー、でもここまでしちゃったし・・・でも、いきなりの告白は恥ずかしいしそんな度胸もないし。どうしよう覚えてくれないってわかって急に悲しくなってきた・・・

「もー我慢できない・・・私ね、あなたのことずーと覚えてたの・・・それであなたに好きになってもらいたくて、頑張ってきれいになろうとしたの。それであんまり好きじゃなかったけどモデルの仕事とかやって、やっとあなたのいる学校に行くことを許してもらったの‼︎」

い、言っちゃったー。これってもう告白じゃない・・・告白はもっとロマンチックにするつもりだったのにー、こんな勢い任せで・・・

「それは・・・ごめん忘れたりなんかして、でもよかったのか仕事休んでまで」

「いいの、ある程度落ち着いたらまた始めるから」

「そ、そうなのか。あのー気持ちはすごく嬉しいんだけど・・・」

え?ど、どうしようなんか告白の返事?しかもこれって断られる・・・

「ち、違うの付き合ってくれってことじゃなくて・・・仲良くして欲しいっていうか・・・」

「なーんだそうだったのか。でもな、俺あんまり学校でも目立ちたくないからなー」

「それもダメなの?」

仲良くおしゃべりもできないのかなー、そんなのやだっ

「あのー、それなら今度うちにこないか?母さんもお前のこと覚えてたみたいだし」

「え?本当に?いいの?」

「ああ」

「やったー」

やった、爽侍君の家に遊びにいけるっ。久しぶりだなーお義母さん元気かなー

「これ私の連絡先、都合の良い日がわかったら連絡して?」

「ああ、わかった。今日にでも聞いてみるよ」

「じゃあ、今日はありがとう」

「ああ、じゃあまた明日学校で・・・」

これで一歩前進ね、告白みたいになっちゃたけど・・・なんか爽侍くん気にしてなかったわね・・・もしかして、なれてるとか?まさか・・・でも爽侍くんかっこいいし・・・そんなことも言ってられないわ、もうすぐ仕事も再開させなくちゃいけないし。でも二人で話せてよかった、それじゃまた明日・・・




【あとがき】

いやー今回は、長々と涼音partやっちゃいました。(本当に長かった、分ければよかったかな)でも、案外こっち楽しいんだよねー



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