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第17章 もうひとつの初めて(番外編)
3 誤解からキスへ
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そこまで話して、二人は沈黙していた。茜の告白によって、誤解がすれ違いを招いた事を悔いていた。茜はこの先の展開を考えていなかった。真斗もまた、どうしたら良いのか分からなかった。沈黙を破るように茜は言った。
「真ちゃん、私のこと今でも好き?」真斗は茜の質問には答えずに、
「茜は先輩と付き合って、彼のことを好きだったの?」と逆に質問した。
「好きになったよ。そうでなければ、キスなんてしない。それとキス以上の関係でもあったよ。でも、最後まではしてないし、今は何とも思っていない。」
「俺が愛海と付き合っていた事は、平気なの?」茜は言葉を選んで言った。
「愛海と恋人関係になった事は知っているし、それはお互い様というか…私は気にしていない。他の女の子の事は許せないけど、今の真ちゃんを信じたい。」
二人はそれ程遠くはない過去を清算し、今の気持ちを大事にして行く事で合意していた。茜は思い切って、彼に行動を求めた。
「目をつぶるから、好きだったらキスして。でなかったら、引っ叩いていいよ。」茜を引っ叩く理由はなかったので、真斗は彼女の顎を引き寄せ口づけた。
~真斗~茜とキスしている。初めてじゃないのに、ドキドキしている。
「茜とキスしたのは2度目だよ。」真斗は中3の時の事を、今明らかにした。
「やっぱりあの時、キスしたんだよね。はっきり言えばよかったのに。」
それは、ようやく二人の絆が強まった瞬間だった。
~茜~真斗のキス、やさしい。ずっとしたかった。遠まわりし過ぎた。
しばらくして茜は昂ぶる気持ちを抑え、真斗を見据えて言った。
「よしここまで!後は大学合格までお預けだよ。勉強しよう。」真斗はまだ興奮冷めやらずにいたが、茜の言葉に目が覚めた。
「お預け?どういう事?この先は、我慢するって事か。」
「その通り。我慢できたら、真ちゃんを男として本当に信じるよ。」茜の言葉は有無を言わせぬ力強さがあった。真斗は茜には叶わないと思い、それに従った。
「真ちゃん、私のこと今でも好き?」真斗は茜の質問には答えずに、
「茜は先輩と付き合って、彼のことを好きだったの?」と逆に質問した。
「好きになったよ。そうでなければ、キスなんてしない。それとキス以上の関係でもあったよ。でも、最後まではしてないし、今は何とも思っていない。」
「俺が愛海と付き合っていた事は、平気なの?」茜は言葉を選んで言った。
「愛海と恋人関係になった事は知っているし、それはお互い様というか…私は気にしていない。他の女の子の事は許せないけど、今の真ちゃんを信じたい。」
二人はそれ程遠くはない過去を清算し、今の気持ちを大事にして行く事で合意していた。茜は思い切って、彼に行動を求めた。
「目をつぶるから、好きだったらキスして。でなかったら、引っ叩いていいよ。」茜を引っ叩く理由はなかったので、真斗は彼女の顎を引き寄せ口づけた。
~真斗~茜とキスしている。初めてじゃないのに、ドキドキしている。
「茜とキスしたのは2度目だよ。」真斗は中3の時の事を、今明らかにした。
「やっぱりあの時、キスしたんだよね。はっきり言えばよかったのに。」
それは、ようやく二人の絆が強まった瞬間だった。
~茜~真斗のキス、やさしい。ずっとしたかった。遠まわりし過ぎた。
しばらくして茜は昂ぶる気持ちを抑え、真斗を見据えて言った。
「よしここまで!後は大学合格までお預けだよ。勉強しよう。」真斗はまだ興奮冷めやらずにいたが、茜の言葉に目が覚めた。
「お預け?どういう事?この先は、我慢するって事か。」
「その通り。我慢できたら、真ちゃんを男として本当に信じるよ。」茜の言葉は有無を言わせぬ力強さがあった。真斗は茜には叶わないと思い、それに従った。
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