67 / 95
第13章 初めての不信
3 真斗の言い訳
しおりを挟む
しばらくして真斗が何処からか戻って来て、愛海の頭を撫でて言った。
「愛海、泣いているの?ごめんな、我慢し切れなくて。」真斗の言葉は、言い訳になっていないと思った。愛海は泣くのを我慢しながら、
「いつもの真斗じゃない。今日の真斗は変だよ。」とはっきり言った。
「愛海だって、したかったんじゃないの?愛海は俺を愛していると言ったよね。俺も愛しているから、それを実践しただけだよ。」
「愛しているのは今の真斗じゃない。心が繋がっていないで、こういう事はしたくない。真斗は私の気持ちを全然解かっていない。私も、今の真斗の気持ちは解からない。ただ身体だけが欲しいなら、恋人でも何でもない。」愛海は、「ない」ばかりを並べ立て、真斗を否定した。真斗は黙って愛海の言葉を聞いていたが、納得したようには見えなかった。
~愛海~ひどいな!ゴムなしで出されて、妊娠したらどうしよう。怖いよ。
愛海は少し落ち着くと、真斗から煙草の臭いがするのに気が付いた。
「真斗、煙草吸ってきたの?いつから?まだ高校生だよ。」詰問口調で訊いた。
「ああ吸っているよ。周りの友達は皆吸っているよ。愛海もやってみる?」真斗の開き直った態度に呆れるとともに、愛海は言葉を失っていた。愛海は、
「私帰るね。」と断って、着替えようとすると、真斗がじっと見ていた。
「着替えるから、こっち見ないで!」愛海は強めに言い放って、まだ乾ききらないワンピースに袖を通して、自分でも情けなかった。帰り際に真斗が玄関で、
「送らなくていい?またね!」と言うのにつられて、「またね」と返していた。
「愛海、泣いているの?ごめんな、我慢し切れなくて。」真斗の言葉は、言い訳になっていないと思った。愛海は泣くのを我慢しながら、
「いつもの真斗じゃない。今日の真斗は変だよ。」とはっきり言った。
「愛海だって、したかったんじゃないの?愛海は俺を愛していると言ったよね。俺も愛しているから、それを実践しただけだよ。」
「愛しているのは今の真斗じゃない。心が繋がっていないで、こういう事はしたくない。真斗は私の気持ちを全然解かっていない。私も、今の真斗の気持ちは解からない。ただ身体だけが欲しいなら、恋人でも何でもない。」愛海は、「ない」ばかりを並べ立て、真斗を否定した。真斗は黙って愛海の言葉を聞いていたが、納得したようには見えなかった。
~愛海~ひどいな!ゴムなしで出されて、妊娠したらどうしよう。怖いよ。
愛海は少し落ち着くと、真斗から煙草の臭いがするのに気が付いた。
「真斗、煙草吸ってきたの?いつから?まだ高校生だよ。」詰問口調で訊いた。
「ああ吸っているよ。周りの友達は皆吸っているよ。愛海もやってみる?」真斗の開き直った態度に呆れるとともに、愛海は言葉を失っていた。愛海は、
「私帰るね。」と断って、着替えようとすると、真斗がじっと見ていた。
「着替えるから、こっち見ないで!」愛海は強めに言い放って、まだ乾ききらないワンピースに袖を通して、自分でも情けなかった。帰り際に真斗が玄関で、
「送らなくていい?またね!」と言うのにつられて、「またね」と返していた。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる