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18 不機嫌王女 [微R18]

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__一方

バーン!

部屋のドアを力一杯に開けてドカドカと音をさせて入ってきたのは……、

「お兄様!あの鶏ガラ女がアレクサンドル様に色目使っていたのよ!ねぇ、あの女見るだけでムカつくわ!お兄様あの女なんとか痛い目にあわせたいわ!」

「なんだよ、いきなり騒がしいなぁ、まさかと思うが鶏ガラのあの女ってヴァイオレット嬢のことか?」

「そうよ!他に誰がいるのよ!」

「ヴァイオレット嬢は相愛の婚約者がいるじゃないか、それに私はそこには関わりたくないね!(ストロングラム公爵を敵に回す事になるだろ、)悪いことは言わない、大人しくした方がいい、いくら王族同士の政略結婚とはいえ今はまだ婚約状態だぞ!行動には気をつけろよ!」

(全く、癇癪持ちのお前の尻拭いはごめんだよ、こんなのと結婚だなんていくら政略でも王太子には同情するよ、我が妹ながら見られたもんじゃないせめてあの性格と体型…自分を美女と勘違いしているが…普通顔のガタイのいい女、いやはっきり言おう豚のように丸々としてるが身長が高い為存在力と圧が凄い!顔はどうにもならんが、体は絞れるだろが!どちらにしてもこんなの相手に媚薬もられても役に立つ気がしないが……)

「私はすでに王太子妃の部屋を与えられているのよ、結婚は決定事項よ…ただ、あの女が目障りなだけよ。大人しく家に引っ込んでればいいものを…。そういえば、あの男爵令嬢もあの女を目障りだって言ってたわね、……ブツブツ」

「……帰国しようかな、……こいつのは手に負えん…」

「……、ブツブツ」

(どうせ、人望もなければ頭も足りないから喚くだけで大したことはできないだろう、…しかし王太子の想いびとがあれ程の美少女だとは…噂には聞いていたが、想像以上だった、しかも優秀で性格も穏やか、まさに完璧な令嬢だ、かなりの美貌の王太子と並んでも見劣りしないむしろ並んだ姿はため息が出るほど美しい一枚の絵のようだった。だから、ヴァイオレット嬢の婚約者を見た時は驚いた、かなり優秀らしいが容姿は普通…。いや、地味と言った方がしっくりくるな、ヴァイオレット嬢の方から申し込んだらしいが、なんとも羨ましい、これがどこぞの美貌の皇子や王なら王太子も諦めがついたんだろうが……ヴァイオレット嬢の婚約者が普通で王太子の婚約者が……普通以下、俺は第2王子だから今のところ自由だが王太子を見ていると、政治の駒にされる前にすぐにでも結婚しようと心底思ったよ。アマリリスも口では貶しているが、本能では到底敵わないと感じているんだろう。余計なことしなきゃいいが、巻き込まれる前に帰国しよう。)

第2王子は危機察知能力に長けていたので自分の感を信じている。この王女殿下の癇癪の3日後に本当にアマリリスを残し帰国した。

兄が帰国すると、…予想通りの暴走が始まったが、その殆どをブロムとエメルに回避され当の本人ヴァイオレットはそれに気がつく事なく過ごしていたが、……。


ドン!__ガシャン__

ほんの僅かな隙を突かれブロムと離され校内の一室に閉じ込められてしまったのである。

「どうしよう、1人にならないように言われてたのに、…ここは、もしかして旧校舎の中かしら?それにしても何か、甘ったるい変な匂いがする、気持ち悪い、」

ヴァイオレットは持っていたハンカチで口を塞ぎながら、部屋を見渡したが窓はとても届きそうにない位置にある。扉は外から鍵がかけられていた。室内には高く積まれたマットに道具箱机が無造作に積まれロッカーが20ほどならんでいた。
ハンカチで塞いではいるが完全には防ぐことはできる筈もなく、ヴァイオレットは得体の知れない感覚に恐怖していた。

「……エメル様……」

ガヤガヤと人の声がしたが本能的にヴァイオレットは部屋にある道具箱に隠れた。

ガチャリ_

「さぁ、ここよ、あなた達の好きにしていいわよ、媚薬の香を炊いてあるから、存分に楽しめるはずよ、ふふ、どうやらどこかに隠れたようね、差し詰め兎狩りとでも言うのかしら?狩の始まりよ、」

箱の隙間から見えたのは王女殿下と柄の悪い男性3人、さっき媚薬って言っていたわ、…媚薬って何かしら?この気持ち悪い感じがその香のせいなのね、体がだるく熱い…苦しい…怖い…

「ほんとに好きにしていいんだろうな?ヒヒヒ、お貴族様を好きにできて金もらえるなんてこりゃ最高だな、さぁ、うさぎちゃん、ど~こかな~」

ロッカーを1つ1つあけ、マットを剥がし、ガタン!

「み~つけた~ほう、これは驚いた、かなりの上玉も上玉極上じゃないか、おい!お前ら、丁寧に扱えよ、たっぷり楽しませてもらうんだから、乱暴にして壊れでもしたら勿体無い!」

「いや、…やめて…」

「やめてっ言われて辞める奴はいないだろ?抵抗して痛い目見るより楽しもうぜ、なぁ、体が疼くだろ?」

「やだ、お願いやめて、お、王女殿下、なぜこんなことするの?なぜ、こんな酷いことをするの?」

「ふん、あんたが気に食わないからよ、あんたが泣き叫ぶところを見ていてあげるわ、早くやっちゃいなさい!」

「いや、やめて……さわらないで、…エメル様、助けて、…いやーー」

ビリビリと制服を破かれ、胸元があらわになった。必死に隠そうとしたのに男の力にか弱いヴァイオレットが争うことができるわけもない腕と足を抑えられた。

「ひょー華奢なのに巨乳ちゃんじゃないか、すげー」

男の手が伸び胸を鷲掴みされた……

(もう、他の方が触れた汚れた私はエメル様と一緒にいられない……うう、うう。)
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