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23 それぞれのの恋愛事情
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ルナティアラとリリアはいつもの時間に学園に向かう為宿舎を出るとそこでシュヴァエルとレオンハルトが待っていた。
「あれ?シュヴァエル様とお兄様?、魔獣討伐中では?」
「ああ、そうなんだが、事故があったと連絡受けて心配になって、早々にレオンと魔獣を片付けて討伐を終わらせてきた。合同訓練でかなり大きな事故だったらしいが、ティア達のおかげで大事に至らなかったと聞いたが、怪我はなかったか?」
「………、討伐を終わらせた?こんなに早く?お疲れ様でした。……確かに事故は起こりましたが、…私達は大丈夫でした。ご心配おかけしてすみません。」
「イヤ、無事ならいいんだ。……、」
「ところでシュヴァ様?どこかお加減悪いのでは?」
「え?イヤ、問題ない、よ、じゃぁ、行こうか」
「……そうですか…(なんだか、いつもと様子が違うような…表情も硬いし…何かあったのかしら?お兄様はいつも通りにリリアと仲良く学園に向かって行ったけど、)」
レオンとリリアはいつものようにイチャイチャしながらルナティアラたちの前を歩いていた。
そして、シュヴァエルはというと……、
「シュヴァ様?やはりどこかお加減悪いのではないですか?(いつもなら、もっと…距離が近いのに…なぜか距離を感じて……寂しい?……私…寂しいの?)討伐でお疲れなのでは?今日はお休みになった方が良いのではないですか?」
「え?問題ない、いつも通り…大丈夫だよ…さ、さぁ、行こう!」
(どうしたんだ俺?いやに緊張してる?ティアに対する気持ちは今までと変わらない、むしろ日々増している。それにティアからも好意は感じるのに今までのように愛情を…態度で表せるはずだ…なのに…思うようにいかない…なぜだ?
気持ちを伝えなければ……後半年しかないんだ、…時間がないのに)
シュヴァエルは本来、人の上に立ち指示する立場だ。
うまく人を誘導し手足となる人を動かし、いくつもの選択肢の中で最善を選びその中でも更に代案を頭に描き決断を下すことには長けているが、恋愛は…、特にルナティアラのようなタイプにはまず気持ちをストレートに言葉で伝えることが1番だということにまだ、気がついてない。
今までは態度で溺愛を示していたが、まぁ、ある意味それでも少しは効果があったようでルナティアラも意識し始めていた。
だが、結局は肝心な言葉ではっきり伝えないといつまで経っても進まないのだ。
変に難しく考えてしまってその態度でさえぎこちなくなってしまった。
さて、どうする?
たった一言好きだ!と言えばいいのに。
********
「ねぇ、リリア、最近シュヴァ様の様子が変なんだけど、……」
「殿下が?そうかしら?私には特に…いつも通りだと思うけど…、」
「うーん、なんか違うのよねぇ、なんか、距離を感じるの、いつもは…もっと…その…近いし……ギュってしてたのに」
「クス!…ルーナ、距離って物理的な?つまりスキンシップが足りなくて寂しいってこと?」
「え?いや、あの…つまり…う、うんそうなのかな?」
「かな?って、ルーナは殿下とどうなりたいの?」
どうって…どうなりたいのかな…、
「…仲良く?かな」
「ルーナ……仲良くって?何?友達として?妹みたいな?」
友達?妹?……、………、
「ルーナ、殿下と同じ時間を過ごせるのは後半年しかないのよ!私はレオン様と婚約しているからいつでも会えるし、私が卒業したら結婚するからその後もずっと一緒にいられるけど…あなたは違うでしょ!
もし今すぐ殿下に婚約者でもできたら、気軽に言葉を交わしたり一緒に登校できなないわよ、ましてハグなんて……だから、殿下との関係をどうしたいのか….って、ねぇ、聞いてる?」
シュヴァ様に婚約者?……考えた事なかった……本当に?
「…………え?あ!、気軽に接することできなくなるってことよね?…そうよね、いつかはシュヴァ様にも……わかったわ…きっと…今後のために距離をとったほうがいいってことかもね。だからシュヴァ様も……距離をとりだしたのかも…きっと
婚約者候補も決まっていると思うし…」
寂しいけど、私はモブとして慎まなくちゃ、シュヴァ様のお相手は物語のヒロインのような素敵な方が相応しいわ!
いけないシュヴァ様が優しいからって甘えていいのはヒロインなのよ!
私ではないわ……私では…。
「あ!そっちに受け取っちゃうの?(ああ、どうしよう、最近いい雰囲気だったのに、余計なこと言っちゃったわ!ルーナの斜め思考を侮っていたわ、まさかこんなに酷いなんて…。)ルーナそうじゃないのよ!もう!なんでこんなに鈍いのかしら?」
「大丈夫よ!わかってるから、リリアの言う通りだもの、それからはシュヴァ様に頼らないようにするわ!婚約者でも友達でもまして妹でもなし……ただのモブだもの………優しいから甘えすぎたわ」
「え?違うのよ!全然、わかってないわ!とにかく一回殿下と話しした方がいいと思うわよ!と言うより、お願い、殿下と話しして!」
「いいの、わかってるから」
「えー!(普段はこんなんじゃなく優秀な頭なのに殿下のことに関してなんでこんなにポンコツで話し通じないのかしら?おば様がモブだなんて変な事言い出すから、こんなに綺麗なのに自分のこと平凡で地味だなんて自己評価が低くなるのよー)」
リリアはルナティアラに自分の気持ちに気がついて欲しくて、ちょーっと遠回しに話を持っていった事を心から後悔した。
変に拗れないようにストレートにルナティアラにシュヴァエルが言葉で伝えてくれる事を願うことにした。
「あれ?シュヴァエル様とお兄様?、魔獣討伐中では?」
「ああ、そうなんだが、事故があったと連絡受けて心配になって、早々にレオンと魔獣を片付けて討伐を終わらせてきた。合同訓練でかなり大きな事故だったらしいが、ティア達のおかげで大事に至らなかったと聞いたが、怪我はなかったか?」
「………、討伐を終わらせた?こんなに早く?お疲れ様でした。……確かに事故は起こりましたが、…私達は大丈夫でした。ご心配おかけしてすみません。」
「イヤ、無事ならいいんだ。……、」
「ところでシュヴァ様?どこかお加減悪いのでは?」
「え?イヤ、問題ない、よ、じゃぁ、行こうか」
「……そうですか…(なんだか、いつもと様子が違うような…表情も硬いし…何かあったのかしら?お兄様はいつも通りにリリアと仲良く学園に向かって行ったけど、)」
レオンとリリアはいつものようにイチャイチャしながらルナティアラたちの前を歩いていた。
そして、シュヴァエルはというと……、
「シュヴァ様?やはりどこかお加減悪いのではないですか?(いつもなら、もっと…距離が近いのに…なぜか距離を感じて……寂しい?……私…寂しいの?)討伐でお疲れなのでは?今日はお休みになった方が良いのではないですか?」
「え?問題ない、いつも通り…大丈夫だよ…さ、さぁ、行こう!」
(どうしたんだ俺?いやに緊張してる?ティアに対する気持ちは今までと変わらない、むしろ日々増している。それにティアからも好意は感じるのに今までのように愛情を…態度で表せるはずだ…なのに…思うようにいかない…なぜだ?
気持ちを伝えなければ……後半年しかないんだ、…時間がないのに)
シュヴァエルは本来、人の上に立ち指示する立場だ。
うまく人を誘導し手足となる人を動かし、いくつもの選択肢の中で最善を選びその中でも更に代案を頭に描き決断を下すことには長けているが、恋愛は…、特にルナティアラのようなタイプにはまず気持ちをストレートに言葉で伝えることが1番だということにまだ、気がついてない。
今までは態度で溺愛を示していたが、まぁ、ある意味それでも少しは効果があったようでルナティアラも意識し始めていた。
だが、結局は肝心な言葉ではっきり伝えないといつまで経っても進まないのだ。
変に難しく考えてしまってその態度でさえぎこちなくなってしまった。
さて、どうする?
たった一言好きだ!と言えばいいのに。
********
「ねぇ、リリア、最近シュヴァ様の様子が変なんだけど、……」
「殿下が?そうかしら?私には特に…いつも通りだと思うけど…、」
「うーん、なんか違うのよねぇ、なんか、距離を感じるの、いつもは…もっと…その…近いし……ギュってしてたのに」
「クス!…ルーナ、距離って物理的な?つまりスキンシップが足りなくて寂しいってこと?」
「え?いや、あの…つまり…う、うんそうなのかな?」
「かな?って、ルーナは殿下とどうなりたいの?」
どうって…どうなりたいのかな…、
「…仲良く?かな」
「ルーナ……仲良くって?何?友達として?妹みたいな?」
友達?妹?……、………、
「ルーナ、殿下と同じ時間を過ごせるのは後半年しかないのよ!私はレオン様と婚約しているからいつでも会えるし、私が卒業したら結婚するからその後もずっと一緒にいられるけど…あなたは違うでしょ!
もし今すぐ殿下に婚約者でもできたら、気軽に言葉を交わしたり一緒に登校できなないわよ、ましてハグなんて……だから、殿下との関係をどうしたいのか….って、ねぇ、聞いてる?」
シュヴァ様に婚約者?……考えた事なかった……本当に?
「…………え?あ!、気軽に接することできなくなるってことよね?…そうよね、いつかはシュヴァ様にも……わかったわ…きっと…今後のために距離をとったほうがいいってことかもね。だからシュヴァ様も……距離をとりだしたのかも…きっと
婚約者候補も決まっていると思うし…」
寂しいけど、私はモブとして慎まなくちゃ、シュヴァ様のお相手は物語のヒロインのような素敵な方が相応しいわ!
いけないシュヴァ様が優しいからって甘えていいのはヒロインなのよ!
私ではないわ……私では…。
「あ!そっちに受け取っちゃうの?(ああ、どうしよう、最近いい雰囲気だったのに、余計なこと言っちゃったわ!ルーナの斜め思考を侮っていたわ、まさかこんなに酷いなんて…。)ルーナそうじゃないのよ!もう!なんでこんなに鈍いのかしら?」
「大丈夫よ!わかってるから、リリアの言う通りだもの、それからはシュヴァ様に頼らないようにするわ!婚約者でも友達でもまして妹でもなし……ただのモブだもの………優しいから甘えすぎたわ」
「え?違うのよ!全然、わかってないわ!とにかく一回殿下と話しした方がいいと思うわよ!と言うより、お願い、殿下と話しして!」
「いいの、わかってるから」
「えー!(普段はこんなんじゃなく優秀な頭なのに殿下のことに関してなんでこんなにポンコツで話し通じないのかしら?おば様がモブだなんて変な事言い出すから、こんなに綺麗なのに自分のこと平凡で地味だなんて自己評価が低くなるのよー)」
リリアはルナティアラに自分の気持ちに気がついて欲しくて、ちょーっと遠回しに話を持っていった事を心から後悔した。
変に拗れないようにストレートにルナティアラにシュヴァエルが言葉で伝えてくれる事を願うことにした。
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