上 下
11 / 11
私の愛は枯れました

3.

しおりを挟む
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(5件)

ひらめすき
2024.06.09 ひらめすき

藍田ひびきさま

おはようございます。

取るに足らない独り言に近い感想に返信をいただいて恐縮です。
お気遣いありがとうございます。

作品情報、もちろん読者に理解できる説明だったと思います。

私も時には参考にして読む読まないの判断をすることがあります。
換言すれば参考にせずとも読む作品もあるということです。
題名に興味をそそられたり、何となく心惹かれたりという理由で。
気障に言えば作品に呼ばれる、とでも言うのでしょうか。

手紙シリーズは、後者でした。
見知った作品ということもあり、作品情報を飛ばしてすぐ読みました。
落ち度があるとすれぼ、完全に私の方です。
前半部分を書かなければよかったのでした。

母の愛を求めているとわかる息子の態度。
そうですね、手紙を書くという行為だけではなく、それまでにも
多々ヒントをくださっていました。母への暴言は屈折した愛を乞う
心の叫びだったのでしょう。祖母に可愛がられたとはいえ、その
祖母は粗野な父の母でもあります。言わずもがなです。
当事者であればはらわたが煮えくり返りそうなこの父子も、そう
考えるとどこか哀れです。「まっとうな」人になる機会を奪われました。
養育環境の負の連鎖ですね。

この作品は短編でありながら、普遍的な問題を内在しています。
今回は母と継娘の目線でしたが、登場人物それぞれの立場に立って
物語を見ても、まったく違った展開をみられるでしょう。
愛の乞い方、与え方、受け取り方。興味深いですね。

それも読者に許される読書の楽しみのひとつです。

藍田ひびきさま

更なる面白い(interestingもfunnyも)作品を静かに
ひっそりと期待しています。
執筆頑張ってください。

解除
ひらめすき
2024.06.07 ひらめすき

藍田ひびきさま


「私の愛は枯れました」

読み進むにつれて「?」「??」「???」。
あれ、この既視感…あれ?何だ??

中盤あたりから焦りに似た感情をもち始め。
確かにこんな内容の物語を読んだ気がする。いや、文章ではなくて、
この物語の情景を記憶しているぞ⁉
私が思い描いた場景だけど、確かに記憶にある。

ああ!思い出せばなんてことはない、直前に公開されていた作品の
対になるものではないですか。
恐らくこの短編集が編纂される前に読んだと思うんです、確か。違ったかな。


「私の愛~」の読後「母の愛~」を改めて読み返しました。
どちらも短編であるのに読み応えがあります。

私は「母の愛~」の方が印象深く心に残っているようです。
やはり先に読んで、読んでからも時間が経っていますし。
すでに自分なりのイメージも出来上がっていました。

同じテーマで語り部が異なることも関係していると思います。
「私の愛~」は本人が、「母の愛~」は娘が語っていますから
後者は少しだけ客観的に見ている感があります。
だからより大局的に見ているというか。
あと、後出は「ちょっと説明付け加えます」と感じてしまうからかな。

息子が母に手紙を書いたのは、母の愛を渇望しているから。
書いてあることは自分勝手で自己憐憫ばかりだけど、内容ではなく
手紙を書くという行為そのものが母の愛を欲しているのだと思う。

養育環境も父からの遺伝も良くはなかった。そのため性根もよくない。
でも理由はどうあれ幼いころから母の愛情を取り上げられていたことは確か。
無意識のうちに母の愛を求めていたんだろうと、息子の手紙からそう感じました。

藍田ひびきさまの意図するところとは違うかもしれませんが、そんなところで

「深いなぁ」と感じた次第です。

継娘が主体の物語なのに息子を通して「母の愛」を考えさせられました。

あ、題名からするとそう考えてもいいのかな。
いずれにしてもテーマは母の愛ですもんね。

愛されることを知らずに育つということは大変不幸なことですね。
今回この作品を読んで、改めてそう考えています。


藍田ひびきさま

手紙シリーズ、いいですね。
過度な復讐とか大仰な事件とかの描写はないですが
落ち着いた趣で、いいですね。(他に言葉が思いつかなくて無粋ですみません)

執筆、頑張ってください。

藍田ひびき
2024.06.08 藍田ひびき

ひらめすき様、いつも温かいお言葉ありがとうございます。

作品情報に「私の愛~」は「母の愛~」の裏話であることを記載したのですが、分かりづらかったですね💦
本文に明記しました。

息子が母の愛情を求めている、まさにその通りです。

引っ越し準備をする母へわざわざ厭味を言いに来たのは、構って欲しかったから。
自分は散々酷い言葉を投げかけておいて、母親からは優しい愛を望んでいる。子供の試し行動のようなものですね。

祖母や父親のせいで正しい親子関係を築けなかったのは可哀想ですが、
成長しても甘えから抜け出せなかったのは父親譲りの身勝手さ故かな、と。

ご感想、ありがとうございました!


解除
ちゃっぴ〜
2024.06.07 ちゃっぴ〜

兄も優しい虐待の被害者なのかもしれないけど……
母や主人公にとって心を傷つけられた加害者でしかないし、兄は自分が優遇されないもんだから楽な方へ逃げようとしてるだけですよね?

二人にしてきた事が返ってきてるだけだと思う😤

親だって完璧じゃないし、日和見主義の父や祖母から甘やかされ続けた常識ない平民の息子を引き取るなんて、ハンパない覚悟もってないとムリでしょ😮‍💨

藍田ひびき
2024.06.07 藍田ひびき

ご感想ありがとうございます。

>母や主人公にとって心を傷つけられた加害者でしかないし、兄は自分が優遇されないもんだから楽な方へ逃げようとしてるだけですよね?

全くその通りです!
幼少期にやらかした事とはいえ、やられた方の心には消せない傷跡が残ります。
せめて過去の所業を土下座して謝るくらいすればいいのに、それすら出来ない性根なのでもう救いようがないですね…。

解除

あなたにおすすめの小説

転生おばさんは有能な侍女

吉田ルネ
恋愛
五十四才の人生あきらめモードのおばさんが転生した先は、可憐なお嬢さまの侍女でした え? 婚約者が浮気? え? 国家転覆の陰謀? 転生おばさんは忙しい そして、新しい恋の予感…… てへ 豊富な(?)人生経験をもとに、お嬢さまをおたすけするぞ!

完結 お飾り正妃も都合よい側妃もお断りします!

音爽(ネソウ)
恋愛
正妃サハンナと側妃アルメス、互いに支え合い国の為に働く……なんて言うのは幻想だ。 頭の緩い正妃は遊び惚け、側妃にばかりしわ寄せがくる。 都合良く働くだけの側妃は疑問をもちはじめた、だがやがて心労が重なり不慮の事故で儚くなった。 「ああどうして私は幸せになれなかったのだろう」 断末魔に涙した彼女は……

どうせ結末は変わらないのだと開き直ってみましたら

風見ゆうみ
恋愛
「もう、無理です!」 伯爵令嬢である私、アンナ・ディストリーは屋根裏部屋で叫びました。 男の子がほしかったのに生まれたのが私だったという理由で家族から嫌われていた私は、密かに好きな人だった伯爵令息であるエイン様の元に嫁いだその日に、エイン様と実の姉のミルーナに殺されてしまいます。 それからはなぜか、殺されては子どもの頃に巻き戻るを繰り返し、今回で11回目の人生です。 何をやっても同じ結末なら抗うことはやめて、開き直って生きていきましょう。 そう考えた私は、姉の機嫌を損ねないように目立たずに生きていくことをやめ、学園生活を楽しむことに。 学期末のテストで1位になったことで、姉の怒りを買ってしまい、なんと婚約を解消させられることに! これで死なずにすむのでは!? ウキウキしていた私の前に元婚約者のエイン様が現れ―― あなたへの愛情なんてとっくに消え去っているんですが?

【完結・短編】元貴族の令嬢、身に覚えのない恋が実るようです

未知香
恋愛
「君がずっと好きだった。どうか結婚して欲しい」  私の目の前に跪き、求婚する銀髪の美形の男性。  冷たい目をしていて、高位の貴族であることを示すサッシュをつけている。  確かに彼は私が好きだと公言してきた人物と一致する。  でもその人物……架空の人物なんですけど!?  そもそもあなたは誰なの!?  気がついたら(身に覚えのない)恋が実っていたネリアのハッピーエンドの話です。 ※他のサイトにものせてます

【完結】婚約破棄だと殿下が仰いますが、私が次期皇太子妃です。そこのところお間違いなきよう!

つくも茄子
恋愛
カロリーナは『皇太子妃』になると定められた少女であった。 そのため、日夜、辛く悲しい過酷な教育を施され、ついには『完璧な姫君』と謳われるまでになった。 ところが、ある日、婚約者であるヨーゼフ殿下に婚約破棄を宣言されてします。 ヨーゼフ殿下の傍らには綿菓子のような愛らしい少女と、背後に控える側近達。 彼らはカロリーナがヨーゼフ殿下が寵愛する少女を故意に虐めたとまで宣う。這いつくばって謝罪しろとまで言い放つ始末だ。 会場にいる帝国人は困惑を隠せずにおり、側近達の婚約者は慌てたように各家に報告に向かう。 どうやら、彼らは勘違いをしているよう。 カロリーナは、勘違いが過ぎるヨーゼフ殿下達に言う。 「ヨーゼフ殿下、貴男は皇帝にはなれません」 意味が分からず騒ぎ立てるヨーゼフ殿下達に、カロリーナは、複雑な皇位継承権の説明をすることになる。 帝国の子供でも知っている事実を、何故、成人間近の者達の説明をしなければならないのかと、辟易するカロリーナであった。 彼らは、御国許で説明を受けていないのかしら? 「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。

義妹を溺愛するクズ王太子達のせいで国が滅びそうなので、ヒロインは義妹と愉快な仲間達と共にクズ達を容赦なく潰す事としました

やみなべ
恋愛
<最終話まで執筆済。毎日1話更新。完結保障有>  フランクフルト王国の辺境伯令嬢アーデルは王家からほぼ選択肢のない一方的な命令でクズな王太子デルフリと婚約を結ばされた。  アーデル自身は様々な政治的背景を理解した上で政略結婚を受け入れるも、クズは可愛げのないアーデルではなく天真爛漫な義妹のクラーラを溺愛する。  貴族令嬢達も田舎娘が無理やり王太子妃の座を奪い取ったと勘違いし、事あるごとにアーデルを侮辱。いつしか社交界でアーデルは『悪役令嬢』と称され、義姉から虐げられるクラーラこそが王太子妃に相応しいっとささやかれ始める。  そんな四面楚歌な中でアーデルはパーティー会場内でクズから冤罪の後に婚約破棄宣言。義妹に全てを奪われるという、味方が誰一人居ない幸薄い悪役令嬢系ヒロインの悲劇っと思いきや……  蓋を開ければ、超人のようなつよつよヒロインがお義姉ちゃん大好きっ子な義妹を筆頭とした愉快な仲間達と共にクズ達をぺんぺん草一本生えないぐらい徹底的に叩き潰す蹂躙劇だった。  もっとも、現実は小説より奇とはよく言ったもの。 「アーデル!!貴様、クラーラをどこにやった!!」 「…………はぁ?」  断罪劇直前にアーデル陣営であったはずのクラーラが突如行方をくらますという、ヒロインの予想外な展開ばかりが続いたせいで結果論での蹂躙劇だったのである。  義妹はなぜ消えたのか……?  ヒロインは無事にクズ王太子達をざまぁできるのか……?  義妹の隠された真実を知ったクズが取った選択肢は……?  そして、不穏なタグだらけなざまぁの正体とは……?  そんなお話となる予定です。  残虐描写もそれなりにある上、クズの末路は『ざまぁ』なんて言葉では済まない『ざまぁを超えるざまぁ』というか……  これ以上のひどい目ってないのではと思うぐらいの『限界突破に挑戦したざまぁ』という『稀にみる酷いざまぁ』な展開となっているので、そういうのが苦手な方はご注意ください。  逆に三度の飯よりざまぁ劇が大好きなドS読者様なら……  多分、期待に添えれる……かも? ※ このお話は『いつか桜の木の下で』の約120年後の隣国が舞台です。向こうを読んでればにやりと察せられる程度の繋がりしか持たせてないので、これ単体でも十分楽しめる内容にしてます。

平民と恋に落ちたからと婚約破棄を言い渡されました。

なつめ猫
恋愛
聖女としての天啓を受けた公爵家令嬢のクララは、生まれた日に王家に嫁ぐことが決まってしまう。 そして物心がつく5歳になると同時に、両親から引き離され王都で一人、妃教育を受ける事を強要され10年以上の歳月が経過した。 そして美しく成長したクララは16才の誕生日と同時に貴族院を卒業するラインハルト王太子殿下に嫁ぐはずであったが、平民の娘に恋をした婚約者のラインハルト王太子で殿下から一方的に婚約破棄を言い渡されてしまう。 クララは動揺しつつも、婚約者であるラインハルト王太子殿下に、国王陛下が決めた事を覆すのは貴族として間違っていると諭そうとするが、ラインハルト王太子殿下の逆鱗に触れたことで貴族院から追放されてしまうのであった。

私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。

木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。 彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。 それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。 そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。 公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。 そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。 「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」 こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。 彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。 同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。