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魔法会
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しおりを挟む手伝ってはほしいけど……言わない方がいい、よね。
だって、どうしてそんな本を読みたいんだって質問されたら……復讐の事まで暴露させられる可能性が出てきそうだし。
でもここで隠したら余計に怪しまれて、結局一緒な気もするけど……
そんな事を考えながらディオンを見ていると、「なんだよ」と眉をひそめられた。
「お……教えたくない」
「お前、そんな恥ずかしいのが読みたいのか?」
「ち!違っ!」
真っ赤になって慌てて否定すると、ククッと顔を歪められる。
「冗談に決まってんだろ」
くっ!完全に遊ばれてる!
「まぁいい。俺も調べ事があるから、お前はお前で好きにやってろ」
その言葉と共に、大きな背中が私に向けられホッとすると、すぐに振り返ってくるディオン。
「あ、そうだ。知ってるかもしんねぇけど、この部屋の本は持ち出せないからな。出来なくもねぇけど面倒だからここで読んでいけよ」
「うん、分かった」
そうだよね。
入ろうとするだけで死んでしまうかもしれない位のセキュリティをかけて、守っている極秘?の本たちを、外には持ち出せないよね。
ディオンが階段を降りていく様子を見て、大きな深呼吸をつく。
「ふぅ……」
そして気を取り直して本棚に書かれたジャンルを1つずつ順に見ていく。
「違う……これも……」
だんだん端に近付いて来て、終わりが見えて来た。
その事に焦りが増して来た、その時――
平行時空と超空間……。
あっ。
あった!?あった!!
こ、これだよね!?そう、絶対これ!
お目当てのジャンルが見つかった事に興奮が止まらない。
こんな事なら大ジャンルだけ先に見ておけばよかった。
と思って平行時空と超空間の本たちに目を向けると……
「少なっ」
なんと、たったの数冊しか無かった。
他のジャンルは、1つのジャンルで棚を2個も占めるものだってあったのに。
でも仕方ない。数より内容だ!
と思って1番手前の本を手に取って目次を流し見していく。
流し見だけど、やっぱり極秘とされているだけあって、図書館に置いている本とは全然内容が違った。
深く詰めた所まで書いてそうな内容に期待が溢れていく。
「でも、とりあえずこれは違う」
あの黒髪の奴に復讐しに行く方法は、私が前世に戻るか、どこかで存在していると言われる世界線というの超えるかのどちらか。
もし他に方法があるのならそれでもいいし、手段は選ばない。
「これが最後の本か……」
最後の本はとても分厚く、手にするととても重い。
手首を痛めそうな重さに、すぐ横にあった小さな1人用の椅子に腰かけ、期待と不安を胸に表紙をパラっとめくった。
その瞬間、凄い量の目次が目に飛び込んで来て、思わず生唾を飲む。
何十ページもありそうな目次に、見落としが無いように順に目を通していく。
すると――
「……あっ」
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