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魔法会
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しおりを挟むすると出し終わるか終わらないかの時に、相手が赤く燃えるような剣を手に、俺に飛び掛かって来た。
「うおっ!」
出すの早っ!
そしてなんや、その触れるだけでヤバそうなその剣は!
全然顔に似合ってへんやん!
遅れながらもなんとか出せた魔法の剣をすぐに構えて、少し頼りない灰色の俺の剣と、真っ赤で燃えそうな相手の剣がガンッと大きな音を立ててぶつかった。
それと同時に電気のようなものが手にビリビリと走って、ズンとした重さが手首にのしかかる。
「ぐっ……」
なんやこれ、重っ!!
せっかく完治した手首がまた痛なりそうや。
誰や!弱そうって言ったのは!
凄い勢いで責められて、完全にこっちからは手も足も出せない状態。
剣でガードするか、かわすだけで精一杯。
「凄い!サオトメ・ロレンツォ選手、押しまくる!このまま一気に勝負が決まってしまうのか!」
その放送にイラっと来たのに、対戦相手が更に俺をイラ付かす事を言ってくるからブチ切れそうになる。
「なんだ。ハンデバンドを付けてその程度なの?魔力の覚醒なんて全然大したことないんだな」
澄ました顔で、俺にしか聞こえんような声量で言ってくるのがさらに腹が立った。
「は?なんや、お前。Fクラスはほぼ真ん中やから大してバンド効果ないんやで!」
「でも僕のバンドは魔力を減少させるもので、君が付けてるのは多少でも増幅するもの。なのに全く手も足も出せてないね。バンドが無かったらどうなるんだろうね」
「うるさいわ!」
その言葉に腹が立って力任せに大きく剣を振るけど、やっぱり綺麗にかわされる。
「へたくそ」
兜の隙間から、サオトメ様と言う奴の余裕ぶった微笑みが見えて血管が煮えくり返る。
「なんなんや。えらい突っかかってくるな!?俺お前とは初対面やったはずなんやけど?俺、こう見えて記憶力はええんやで」
「そうだね。初対面で合ってるよ。でも、僕は君が嫌いなんだ」
「は?なんでやねん!」
「ハンデバンドがあるクセに僕に勝てもしない奴に、何も教えるつもりは無い」
「は!?アホか!俺は魔力の覚醒をしたんやぞ!こんなんが無くてもお前なんか余裕で勝てるわ――!」
そう言ってブチっとハンデバンドをちぎり取った瞬間……
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