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犬、やめました。
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「で、って……え?」
「でも君と彰では立場が違うという事実は変わらないんだよ?倒産する前の家柄でもアウトなのに、今の君は確実に論外だ。
君は東十条家には相応しくない。いくら何を言ったところで、由緒正しい東十条家の繁栄の為にも、君たちには別れてもらうしか道は無いんだよ」
「親父!それ以上喋ったら……クソっ!離せ!」
殴りかかりそうな彰を、駆けつけて来たボディーガードみたいな世話役が2人がかりで止めに入る。
「彰。これは紛れもない事実だよ」
「それが事実かどうかなんて、どうやって分かるんだよ!」
「こんな簡単な事も分からないのなら、今後はただ私に従っておけばいい」
「東十条家、東十条家って……俺は東十条を繁栄させる為だけの駒じゃねぇ!
だからといって、俺は東十条家を蔑ろにしたいわけじゃない。
代々続くこの家を大事にしたいとも思っている!
だから、もし遥と付き合う障害が家柄だけなんだったら……そんなの軽く超えてみせてやる!」
……彰……。
彰の言葉を聞いて鼻で笑い始めた彰のお父さんは、急に顔を歪めてこめかみに指を添えた。
「甘い……。
彰の考えは砂糖菓子より甘いな。
家柄を超える?そんな事、本当に出来ると思ってるのか?
家柄は努力や才能だけでは越えられる様なものではないんだよ。繁栄を続ける為には政治経済に力のある家柄同士が合わさっていくしか……」
その時バンッ!とドアが開く音と同時に、抜けるような綺麗な声が背中側から通り抜けた。
「それはどうかしら?」
彰のお父さんはその声のする方を見た途端、口が開いて指の先まで固まった。
「何時だったかしら、樹が言ってたわね。あの有名な一ツ橋物産の一人娘が一般男性と結婚して、今までに無い位に業績を伸ばしたと言う話」
「でも君と彰では立場が違うという事実は変わらないんだよ?倒産する前の家柄でもアウトなのに、今の君は確実に論外だ。
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「親父!それ以上喋ったら……クソっ!離せ!」
殴りかかりそうな彰を、駆けつけて来たボディーガードみたいな世話役が2人がかりで止めに入る。
「彰。これは紛れもない事実だよ」
「それが事実かどうかなんて、どうやって分かるんだよ!」
「こんな簡単な事も分からないのなら、今後はただ私に従っておけばいい」
「東十条家、東十条家って……俺は東十条を繁栄させる為だけの駒じゃねぇ!
だからといって、俺は東十条家を蔑ろにしたいわけじゃない。
代々続くこの家を大事にしたいとも思っている!
だから、もし遥と付き合う障害が家柄だけなんだったら……そんなの軽く超えてみせてやる!」
……彰……。
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「甘い……。
彰の考えは砂糖菓子より甘いな。
家柄を超える?そんな事、本当に出来ると思ってるのか?
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その時バンッ!とドアが開く音と同時に、抜けるような綺麗な声が背中側から通り抜けた。
「それはどうかしら?」
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「何時だったかしら、樹が言ってたわね。あの有名な一ツ橋物産の一人娘が一般男性と結婚して、今までに無い位に業績を伸ばしたと言う話」
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