55 / 75
第3章 異世界で領地を経営します
55 ノルマンド公爵家
しおりを挟む
俺とユキが、アストリア王国のべックヒルド王妃を訪ねてから3日後に、宮殿の謁見の間で叙爵式が行われた。
告示の後で、済し崩しに執行されたのだ。
王妃の愛からなのか王家の陰謀なのか、俺には判断出来なかったが、こういう事に無知な俺はどうする事も出来なかった。
えっ、相変わらずですかっ! そうですか……しょぼん。
俺は叙爵の返礼に、国王陛下に自作の杖を献上した。
ミスリルの芯に金を被せ、宝石を散りばめた台座の上にクリスタルの玉を乗せている。
現世ではクリスタルはそれほど高価では無いが、異世界では魔法の触媒となるので喜ばれる。散りばめられた宝石にも防御系と強化系の付与魔法を施しておいた。
ヘイミル国王陛下は余程気に入ったらしく、公式の場に於ける王杓として、いつも傍らに置く様になった。
ノルマンドと言う家名は、かつてアストリア王国の公爵が、ノルン地方の一部を領主として治めていたからだと言う。
現在はホクオー国の北部の地だが、神々が去った後は空白地帯が多く残っていた。
妖精の森もトロルヘイムもノルン地方である。
現在、ホクオー国はスカジ半島全域とデマルク地方を支配していて、その南がヘイミル王のアストリア国である。
戦時中何度も激戦が行われてノルマンド公爵家は失われたそうだ。
戦争が終わり神々が去ると、領主が居なくなった土地は、隣接国であるホクオー国に吸収される。
ホクオー国は終戦の混乱に乗じてスカジ半島全域を手に入れたのだった。
現在、アストリア王国の旧ノルマンド公爵領は、北隣のホクオー国の中の飛び地に成っている。
アストリア王国にとっては実効支配をしていないが、ユウリが名目上のノルン地方の領主に成ったと言う事だ。
俺達はアストリア王国の王都アンディーヌに屋敷を貰う、ノルマンド公爵の王都邸だそうだ。
そしてユキは王妃の住む後宮を出て、公爵屋敷に住みながら出産する事になった。
「小さな屋敷ですまぬが我慢して住んでくれ」
とヘイミル王に言われたが、四ツ谷の迎賓館の様な屋敷だった。
周囲には王族達の屋敷が立ち並んでいる。
「日本だったら不動産税を払うのが大変だろうなぁ」
「領地が無いから貢納は有りませんけれど、宮廷貴族として給料が貰えるそうです」
「へぇ……なんか役立たずなのに申し訳ないね」
「いいえ、献上したあの王笏とネックレスに比べたら大した事ありません」
「俺の作った貴金属が、そんなに高価なの?」
「大きさもデザインも、世界に1つしかない希少な物だと言ってます」
「日本で買って来た美術雑誌の写真を見ながら、真似して作っただけなんだけどね」
「だから、ここでは希少なのです」
「ふ~ん、そうかもねぇ」
俺達は、決して御茶等を零してはいけないと思える高級ソファーに座りながら話をしていた。
「このソファーも高級すぎて、3時にクッキーを食べながらお茶をするには勿体無いね」
「零さないように浅く座って、受け皿を使ってください」
「それがいいね」
「貴族は服も調度品も高価な物を使うのですから、それが普通なのです」
「うわぁ、貴族って疲れるね。お茶ぐらいリラックスして飲みたいよねぇ」
絶対に零してはいけない屋敷24時だっ!
「そうですね。妖精の森の家を懐かしく思います。 ブラウニーやニッセ達も寂しがってるかもしれませんね」
「うん。 あとで【転移】して、残ったお菓子を妖精の森の家に置いてくるよ」
「はい、お願いします」
ある日、診断しに来ていた医者が告げる。
「奥様は今日か明日には出産するでしょう」
「はい」
俺はユキの手を取り恋人繋ぎした。
その日の夕方頃、双子の赤ちゃんが生まれた。
有り難い事に安産だった。
よくある異世界小説の様に、産みの親が逝ってしまう事は無かった。
口には出さないが、俺は凄く心配していたのだ。
ほっと胸をなでおろして、小説の読み過ぎだと思った。
ヘイミル国王陛下が名付け親となり、子供達の名前はチャールズとシャルロッテに決まった。
産まれてすぐに魔術師団長が訪れて、双子の魔力を鑑定していったのだが……。
ユキの容態が安定した翌日、国王陛下に夕食会に招待される。
国王陛下夫妻、宰相夫妻、魔術師団長夫妻、騎士団長夫妻、将軍夫妻が招待されていた。
「ユキ、凄い顔ぶれで緊張してしまうね」
「私は幼い頃に会った事がありますし、王宮にも慣れてますので大丈夫です。ユウリはすべて私に任せて、食事を楽しんでください」
「ありがとう」
私達夫婦は末席に座った。無役の新米上級貴族にすぎないのだから当然だろう。
「今日は養女夫婦の出産を祝って一席設けた、堅苦しい事は考えずに楽しんでいってくれ」
俺は閣僚達1人1人に挨拶をする。
叙爵式で会っていたと思うのだが、直接挨拶をするのは初めてだった。
しばらくして、魔術師団長が子供達の魔力鑑定の結果に触れた。
「先日出産後に、お子様達の魔力鑑定をさせて頂きましたが、私には4人とも鑑定する事が出来ませんでした」
「4人!?」
「はい。ノルマンド公爵夫婦とお生まれになった双子のお子達です」
「どういう事かね?」
宰相が尋ねる。
「この国最高の魔導師である筈の私が、4人を鑑定出来なかったと言う事は、私以上の魔力を持ってると言う事です」
「「「「「……」」」」」
「そうなのかね? ブリュンヒルデ」
「国王陛下、私の名はユキ・ユリシーズ・ノルマンドです」
「おぅ、すまぬすまぬ……ノルマンド婦人、それで魔力に付いてはどうなんじゃ?」
「ご推察の通りだと思います」
「ユウリ殿も魔力が多いと言うことですな?」
魔術師団長が念を押した。
「はい」
「生まれたばかりの子供達も、すでに魔術師団長より魔力が高いと言う事なのじゃな?」
「いいえ、陛下。パッシブスキルの為だと思います、子供達の魔力はそこまで高くありません」
「なんと、生まれつきのパッシブスキルが魔術師団長の鑑定を妨害したと言うのじゃな!?」
「はい」
「そのパッシブスキルは何でしょうか?」
魔術師団長が聞く。
「申し訳ありません、言えません」
「どちらの遺伝なのかな?」
宰相が聞く。
「私も夫もパッシブスキルを持っていますから、分かりません」
「「「おおおっ!」」」
「ユウリくんどうだろう、2人をワシの養子として預けてくれぬかのう?」
「いやです! 私の様な苦労をこの子達にさせたくありません」
ユキが即答した。
「……そうだったのぅ。すまなかった、大いに反省しておる。ブリュンヒルデの為になると思って……間違いであった」
「国王陛下、私の名はユキ・ユリシーズ・ノルマンドです」
「あうっ、何度もすまぬ。……ユウリくん、養子の件は無かった事にしておくれ」
「はい」
「それでは、第1王子とシャルロッテとの婚約を……」
「国王陛下、子供達はまだ生まれたばかりです」
ユキが再び即答した。
「えっ……それもダメなのか?」
「結婚は子供に決めさせます」
「なんだと! 子供の幸せは親の責任だと思うが……」
「いいえ、子供の自由にさせます」
「……」
「子供達が成人した後に、本人達に決めさせます」
「う~むっ、ブリュンヒルデは昔から言い出すと聞かなかったからのぅ」
「……ユキです」
ユキがヒ○シみたいになってるっ!
「とても美味しい料理ですね。私の領地から珍しい果物を持って来て料理人に渡してますから、デザートにそちらもお楽しみ下さい」
俺はデザートを理由に話を逸らした。
南海の孤島エンファン島から持って来た果物が、1人分づつ小さなガラス皿に盛り付けられて出て来る。
カットされたマンゴー・パパイヤ・パイナップル・バナナ等だ。
「ほぅ、これは新鮮で美味しいですなぁ」
「瑞々しくて甘いですなぁ」
「さすが妖精の森ですな、北の国で果物が取れるとは」
「はい……ですがこれは南の島から【転移】で持って来た物なのです」
「ユウリくんも【転移】魔法を使えるのですかな?」
魔術師団長が聞いた。
「はい」
「「「おおぅ!」」
「ユキ、皆さんが【転移】魔法で驚いてるけど?」
「【転移】魔法は空間属性魔法ですから……空間属性魔法は、ごく一部の者にしか使えません」
「そうだったんだ、俺の周りには結構居るのにね」
「ユウリとエリナの他は妖精族の上位種ですわっ!」
「そうだったね。友達の様に接してるので、忘れてしまってたね」
子供達の未来を何とか守って、夕食会を乗り切った……かな!?
告示の後で、済し崩しに執行されたのだ。
王妃の愛からなのか王家の陰謀なのか、俺には判断出来なかったが、こういう事に無知な俺はどうする事も出来なかった。
えっ、相変わらずですかっ! そうですか……しょぼん。
俺は叙爵の返礼に、国王陛下に自作の杖を献上した。
ミスリルの芯に金を被せ、宝石を散りばめた台座の上にクリスタルの玉を乗せている。
現世ではクリスタルはそれほど高価では無いが、異世界では魔法の触媒となるので喜ばれる。散りばめられた宝石にも防御系と強化系の付与魔法を施しておいた。
ヘイミル国王陛下は余程気に入ったらしく、公式の場に於ける王杓として、いつも傍らに置く様になった。
ノルマンドと言う家名は、かつてアストリア王国の公爵が、ノルン地方の一部を領主として治めていたからだと言う。
現在はホクオー国の北部の地だが、神々が去った後は空白地帯が多く残っていた。
妖精の森もトロルヘイムもノルン地方である。
現在、ホクオー国はスカジ半島全域とデマルク地方を支配していて、その南がヘイミル王のアストリア国である。
戦時中何度も激戦が行われてノルマンド公爵家は失われたそうだ。
戦争が終わり神々が去ると、領主が居なくなった土地は、隣接国であるホクオー国に吸収される。
ホクオー国は終戦の混乱に乗じてスカジ半島全域を手に入れたのだった。
現在、アストリア王国の旧ノルマンド公爵領は、北隣のホクオー国の中の飛び地に成っている。
アストリア王国にとっては実効支配をしていないが、ユウリが名目上のノルン地方の領主に成ったと言う事だ。
俺達はアストリア王国の王都アンディーヌに屋敷を貰う、ノルマンド公爵の王都邸だそうだ。
そしてユキは王妃の住む後宮を出て、公爵屋敷に住みながら出産する事になった。
「小さな屋敷ですまぬが我慢して住んでくれ」
とヘイミル王に言われたが、四ツ谷の迎賓館の様な屋敷だった。
周囲には王族達の屋敷が立ち並んでいる。
「日本だったら不動産税を払うのが大変だろうなぁ」
「領地が無いから貢納は有りませんけれど、宮廷貴族として給料が貰えるそうです」
「へぇ……なんか役立たずなのに申し訳ないね」
「いいえ、献上したあの王笏とネックレスに比べたら大した事ありません」
「俺の作った貴金属が、そんなに高価なの?」
「大きさもデザインも、世界に1つしかない希少な物だと言ってます」
「日本で買って来た美術雑誌の写真を見ながら、真似して作っただけなんだけどね」
「だから、ここでは希少なのです」
「ふ~ん、そうかもねぇ」
俺達は、決して御茶等を零してはいけないと思える高級ソファーに座りながら話をしていた。
「このソファーも高級すぎて、3時にクッキーを食べながらお茶をするには勿体無いね」
「零さないように浅く座って、受け皿を使ってください」
「それがいいね」
「貴族は服も調度品も高価な物を使うのですから、それが普通なのです」
「うわぁ、貴族って疲れるね。お茶ぐらいリラックスして飲みたいよねぇ」
絶対に零してはいけない屋敷24時だっ!
「そうですね。妖精の森の家を懐かしく思います。 ブラウニーやニッセ達も寂しがってるかもしれませんね」
「うん。 あとで【転移】して、残ったお菓子を妖精の森の家に置いてくるよ」
「はい、お願いします」
ある日、診断しに来ていた医者が告げる。
「奥様は今日か明日には出産するでしょう」
「はい」
俺はユキの手を取り恋人繋ぎした。
その日の夕方頃、双子の赤ちゃんが生まれた。
有り難い事に安産だった。
よくある異世界小説の様に、産みの親が逝ってしまう事は無かった。
口には出さないが、俺は凄く心配していたのだ。
ほっと胸をなでおろして、小説の読み過ぎだと思った。
ヘイミル国王陛下が名付け親となり、子供達の名前はチャールズとシャルロッテに決まった。
産まれてすぐに魔術師団長が訪れて、双子の魔力を鑑定していったのだが……。
ユキの容態が安定した翌日、国王陛下に夕食会に招待される。
国王陛下夫妻、宰相夫妻、魔術師団長夫妻、騎士団長夫妻、将軍夫妻が招待されていた。
「ユキ、凄い顔ぶれで緊張してしまうね」
「私は幼い頃に会った事がありますし、王宮にも慣れてますので大丈夫です。ユウリはすべて私に任せて、食事を楽しんでください」
「ありがとう」
私達夫婦は末席に座った。無役の新米上級貴族にすぎないのだから当然だろう。
「今日は養女夫婦の出産を祝って一席設けた、堅苦しい事は考えずに楽しんでいってくれ」
俺は閣僚達1人1人に挨拶をする。
叙爵式で会っていたと思うのだが、直接挨拶をするのは初めてだった。
しばらくして、魔術師団長が子供達の魔力鑑定の結果に触れた。
「先日出産後に、お子様達の魔力鑑定をさせて頂きましたが、私には4人とも鑑定する事が出来ませんでした」
「4人!?」
「はい。ノルマンド公爵夫婦とお生まれになった双子のお子達です」
「どういう事かね?」
宰相が尋ねる。
「この国最高の魔導師である筈の私が、4人を鑑定出来なかったと言う事は、私以上の魔力を持ってると言う事です」
「「「「「……」」」」」
「そうなのかね? ブリュンヒルデ」
「国王陛下、私の名はユキ・ユリシーズ・ノルマンドです」
「おぅ、すまぬすまぬ……ノルマンド婦人、それで魔力に付いてはどうなんじゃ?」
「ご推察の通りだと思います」
「ユウリ殿も魔力が多いと言うことですな?」
魔術師団長が念を押した。
「はい」
「生まれたばかりの子供達も、すでに魔術師団長より魔力が高いと言う事なのじゃな?」
「いいえ、陛下。パッシブスキルの為だと思います、子供達の魔力はそこまで高くありません」
「なんと、生まれつきのパッシブスキルが魔術師団長の鑑定を妨害したと言うのじゃな!?」
「はい」
「そのパッシブスキルは何でしょうか?」
魔術師団長が聞く。
「申し訳ありません、言えません」
「どちらの遺伝なのかな?」
宰相が聞く。
「私も夫もパッシブスキルを持っていますから、分かりません」
「「「おおおっ!」」」
「ユウリくんどうだろう、2人をワシの養子として預けてくれぬかのう?」
「いやです! 私の様な苦労をこの子達にさせたくありません」
ユキが即答した。
「……そうだったのぅ。すまなかった、大いに反省しておる。ブリュンヒルデの為になると思って……間違いであった」
「国王陛下、私の名はユキ・ユリシーズ・ノルマンドです」
「あうっ、何度もすまぬ。……ユウリくん、養子の件は無かった事にしておくれ」
「はい」
「それでは、第1王子とシャルロッテとの婚約を……」
「国王陛下、子供達はまだ生まれたばかりです」
ユキが再び即答した。
「えっ……それもダメなのか?」
「結婚は子供に決めさせます」
「なんだと! 子供の幸せは親の責任だと思うが……」
「いいえ、子供の自由にさせます」
「……」
「子供達が成人した後に、本人達に決めさせます」
「う~むっ、ブリュンヒルデは昔から言い出すと聞かなかったからのぅ」
「……ユキです」
ユキがヒ○シみたいになってるっ!
「とても美味しい料理ですね。私の領地から珍しい果物を持って来て料理人に渡してますから、デザートにそちらもお楽しみ下さい」
俺はデザートを理由に話を逸らした。
南海の孤島エンファン島から持って来た果物が、1人分づつ小さなガラス皿に盛り付けられて出て来る。
カットされたマンゴー・パパイヤ・パイナップル・バナナ等だ。
「ほぅ、これは新鮮で美味しいですなぁ」
「瑞々しくて甘いですなぁ」
「さすが妖精の森ですな、北の国で果物が取れるとは」
「はい……ですがこれは南の島から【転移】で持って来た物なのです」
「ユウリくんも【転移】魔法を使えるのですかな?」
魔術師団長が聞いた。
「はい」
「「「おおぅ!」」
「ユキ、皆さんが【転移】魔法で驚いてるけど?」
「【転移】魔法は空間属性魔法ですから……空間属性魔法は、ごく一部の者にしか使えません」
「そうだったんだ、俺の周りには結構居るのにね」
「ユウリとエリナの他は妖精族の上位種ですわっ!」
「そうだったね。友達の様に接してるので、忘れてしまってたね」
子供達の未来を何とか守って、夕食会を乗り切った……かな!?
0
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説
ゲームの世界に堕とされた開発者 ~異世界化した自作ゲームに閉じ込められたので、攻略してデバックルームを目指す~
白井よもぎ
ファンタジー
河井信也は会社帰りに、かつての親友である茂と再会する。
何年か振りの再会に、二人が思い出話に花を咲かせていると、茂は自分が神であると言い出してきた。
怪しい宗教はハマったのかと信也は警戒するが、茂は神であることを証明するように、自分が支配する異世界へと導いた。
そこは高校時代に二人で共同制作していた自作ゲームをそのまま異世界化させた世界だという。
驚くのも束の間、茂は有無を言わさず、その世界に信也を置いて去ってしまう。
そこで信也は、高校時代に喧嘩別れしたことを恨まれていたと知る。
異世界に置いてけぼりとなり、途方に暮れる信也だが、デバックルームの存在を思い出し、脱出の手立てを思いつく。
しかしデバックルームの場所は、最難関ダンジョン最奥の隠し部屋。
信也は異世界から脱出すべく、冒険者としてダンジョンの攻略を目指す。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
アルゴノートのおんがえし
朝食ダンゴ
ファンタジー
『完結済!』【続編製作中!】
『アルゴノート』
そう呼ばれる者達が台頭し始めたのは、半世紀以上前のことである。
元来アルゴノートとは、自然や古代遺跡、ダンジョンと呼ばれる迷宮で採集や狩猟を行う者達の総称である。
彼らを侵略戦争の尖兵として登用したロードルシアは、その勢力を急速に拡大。
二度に渡る大侵略を経て、ロードルシアは大陸に覇を唱える一大帝国となった。
かつて英雄として名を馳せたアルゴノート。その名が持つ価値は、いつしか劣化の一途辿ることになる。
時は、記念すべき帝国歴五十年の佳節。
アルゴノートは、今や荒くれ者の代名詞と成り下がっていた。
『アルゴノート』の少年セスは、ひょんなことから貴族令嬢シルキィの護衛任務を引き受けることに。
典型的な貴族の例に漏れず大のアルゴノート嫌いであるシルキィはセスを邪険に扱うが、そんな彼女をセスは命懸けで守る決意をする。
シルキィのメイド、ティアを伴い帝都を目指す一行は、その道中で国家を巻き込んだ陰謀に巻き込まれてしまう。
セスとシルキィに秘められた過去。
歴史の闇に葬られた亡国の怨恨。
容赦なく襲いかかる戦火。
ーー苦難に立ち向かえ。生きることは、戦いだ。
それぞれの運命が絡み合う本格派ファンタジー開幕。
苦難のなかには生きる人にこそ読んで頂きたい一作。
○表紙イラスト:119 様
※本作は他サイトにも投稿しております。
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
【前編完結】50のおっさん 精霊の使い魔になったけど 死んで自分の子供に生まれ変わる!?
眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
リストラされ、再就職先を見つけた帰りに、迷子の子供たちを見つけたので声をかけた。
これが全ての始まりだった。
声をかけた子供たち。実は、覚醒する前の精霊の王と女王。
なぜか真名を教えられ、知らない内に精霊王と精霊女王の加護を受けてしまう。
加護を受けたせいで、精霊の使い魔《エレメンタルファミリア》と為った50のおっさんこと芳乃《よしの》。
平凡な表の人間社会から、国から最重要危険人物に認定されてしまう。
果たして、芳乃の運命は如何に?
ネタバレ異世界 ~最強チートスキル【心を読む】で第一話からオチを知ってしまった生ポ民の俺が仕方なくストーリーを消化して全世界を救う件について
蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
伊勢海地人(いせかいちーと)は、異世界でチート無双する事を夢見る生活保護家庭の貧民。
ある日、念願の異世界行きを果たした彼が引き当てたスキルは、他者の心を読む能力だった!
【心を読む】能力が災いして異世界に飛ばされる前から世界観のネタバレを食らったチートは、やや興ざめしながらも異世界に挑む。
戦闘力ゼロ、ルックスゼロ、職歴ゼロの三重苦をものともせずに【心を読む】ことでのみ切り抜ける新天地での生活。
解体屋、ゴミ処理業者、ヤクザへの利益供与、賞金目当ての密告と社会の底辺を軽やかに這いずり回る。
底辺生活系異世界冒険譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる