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「フリード様、ツカサ様、領民が失礼をしていまい申し訳ありませんでした。このお店の宝石をお詫びとして、贈りたいのですがよいでしょうか?」
その言葉に慌てふためく帝国の少女に花を貰っただけなのに、お詫びで宝石をくれると言う意味が分からなかった。
「べつに何もしていないですよ? それなのに宝石なんてもらえませんよ……」
「頂いて貰わないと我々が困ったことになってしまうのですが……」
助け船を出すようにフリードが会話に混ざる。
「くれると言っているのだから、貰っておきなさい。タジネット殿も困っておられるのだから」
ツカサは渋々頷いた。
「ツカサ様、ここは私の家系が商売しているお店ですので、お好きな物を差し上げます」
タジネットがツカサに頭を軽く下げると、店員らしき人物数人も頭を下げる。
「ありがとうございます」
せっかくの好意を無駄にするべきでは無いので、素直に好意を頂くことにしたツカサも深々と頭を下げた。
店内をフリードと宝石を見ながらまわる。
横にはタジネットと一名の店員が付いて回って、宝石の説明などをしてくれる。
宝石類に疎いツカサは説明を聞いているが、どうも欲しい気持ちにはなれなかったが、一つツカサの目に入った宝石が気になる物があった。
その宝石は赤く綺麗な円形にはなっていない安物の宝石だが、宝石に穴が開けられていてネックレスになる宝石を見つける。
その宝石を二つほど貰えないかタジネットに聞く。
「すいません。この宝石二つほどいただけないでしょうか?」
ツカサの握っている宝石を見るタジネット。
「ツカサ様、そのような安物でなくてもいいのですよ。王族であれば見合った宝石があると思いますが……」
「いいえ、これが良いのですがダメでしょうか?」
申し訳なさそうにするツカサを見かねる。
短い時間の間だが共に行動したことによって、ツカサの性格をある程度理解をしているタジネットは諦める。
「わかりました。ツカサ様が気に入って頂いた物を蔑にするわけにもいきませんからね」
せめて見栄えが良くなる様に紐の部分を良い物に変えさしてもらう事で二人は承諾した。
店員さんが宝石を梱包し始めたがツカサは止めて、手招きをしてフリードを呼ぶ。
「ん? どうしたツカサ?」
「ここで屈んでくれるかな?」
ツカサの指示された様に屈む。
店員からもらった宝石を受け取ったツカサは、正面からフリードどの首に両手を回してネックレスを付けようとする。
密着に近い状態になったフリードの目の前にはツカサの谷間が真正面にあって、目のやり場に困っていた。
「ツっ、ツカサまだ終わらないか?」
「あっ、動かないで、ほどけてしまったじゃないか」
フリードが話しかけた時に動いたせいで結べそうだったのが解けた。すこし苛立ちを覚えたツカサはフリードの頭を手前に押し込み見えやすくした。
だがフリードはそのせいで息が掛る距離まで近くに寄せられ、谷間を近くで見た事と女性独特な良い匂いが鼻を擽り、頬を赤く染める。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
最近遅くまで残業続きで更新ができていませんでした。
年末まで残業が多くなって更新が遅くなると思いますが、よろしくおねがいします。
その言葉に慌てふためく帝国の少女に花を貰っただけなのに、お詫びで宝石をくれると言う意味が分からなかった。
「べつに何もしていないですよ? それなのに宝石なんてもらえませんよ……」
「頂いて貰わないと我々が困ったことになってしまうのですが……」
助け船を出すようにフリードが会話に混ざる。
「くれると言っているのだから、貰っておきなさい。タジネット殿も困っておられるのだから」
ツカサは渋々頷いた。
「ツカサ様、ここは私の家系が商売しているお店ですので、お好きな物を差し上げます」
タジネットがツカサに頭を軽く下げると、店員らしき人物数人も頭を下げる。
「ありがとうございます」
せっかくの好意を無駄にするべきでは無いので、素直に好意を頂くことにしたツカサも深々と頭を下げた。
店内をフリードと宝石を見ながらまわる。
横にはタジネットと一名の店員が付いて回って、宝石の説明などをしてくれる。
宝石類に疎いツカサは説明を聞いているが、どうも欲しい気持ちにはなれなかったが、一つツカサの目に入った宝石が気になる物があった。
その宝石は赤く綺麗な円形にはなっていない安物の宝石だが、宝石に穴が開けられていてネックレスになる宝石を見つける。
その宝石を二つほど貰えないかタジネットに聞く。
「すいません。この宝石二つほどいただけないでしょうか?」
ツカサの握っている宝石を見るタジネット。
「ツカサ様、そのような安物でなくてもいいのですよ。王族であれば見合った宝石があると思いますが……」
「いいえ、これが良いのですがダメでしょうか?」
申し訳なさそうにするツカサを見かねる。
短い時間の間だが共に行動したことによって、ツカサの性格をある程度理解をしているタジネットは諦める。
「わかりました。ツカサ様が気に入って頂いた物を蔑にするわけにもいきませんからね」
せめて見栄えが良くなる様に紐の部分を良い物に変えさしてもらう事で二人は承諾した。
店員さんが宝石を梱包し始めたがツカサは止めて、手招きをしてフリードを呼ぶ。
「ん? どうしたツカサ?」
「ここで屈んでくれるかな?」
ツカサの指示された様に屈む。
店員からもらった宝石を受け取ったツカサは、正面からフリードどの首に両手を回してネックレスを付けようとする。
密着に近い状態になったフリードの目の前にはツカサの谷間が真正面にあって、目のやり場に困っていた。
「ツっ、ツカサまだ終わらないか?」
「あっ、動かないで、ほどけてしまったじゃないか」
フリードが話しかけた時に動いたせいで結べそうだったのが解けた。すこし苛立ちを覚えたツカサはフリードの頭を手前に押し込み見えやすくした。
だがフリードはそのせいで息が掛る距離まで近くに寄せられ、谷間を近くで見た事と女性独特な良い匂いが鼻を擽り、頬を赤く染める。
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