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 体を洗い再び湯船に浸かっていると、フリードが帰ってきた。その手には飲み物みたいなものを持ったまま。
「それは、なに?」
「ん? これは、お酒だ。ここの町では、お酒を風呂で飲む、風習があるみたいでな。それを真似でもして見ようかと、思ったのだがな」
「そっか…… じゃ注いであげるから、入ってきなよ」
 まさかの言葉に驚くが、そこは踏み止まり平然をよそう。
「あぁ、そうだなすまんが、そうしてくれ」
 と言いながら、風呂に入ろうとするが、ツカサに止められる。
 「えっ? ちょっと! なんでパンツ履いたまま、入ろうとするの?」
「はぁ?」
 フリードはツカサの言葉に目線を下げると、お湯ではっきりとは見えないが、衣服を着けないまま、浸かっているとこを見てしまう。
「お前、どうして裸なんだよ」
 ツカサの中では、風呂は基本裸で入るもの、それに混浴と言うものがある。フリードに対して夜の事も踏まえ、慣れてしまった。
「別にいいじゃん。もう何回も見ているのだし」
 見慣れているのは、貧相な体時だと言いたが、あえて口にはしない。
「あぁ」
 と言いながら、ツカサ見えないようにパンツを脱ぎ風呂にはいる。
「気持ちいいな」
「そうでしょ?」
 ニコニコしながら尺を注ぐが、両手で注いでくれるで、胸元がフリーになっていて、成長した胸はお湯に浮いている。
 目線をさげづに頑張ろうとするが、欲には勝てなくチラチラと見てしまう。
 そんな事を、気にせずツカサは、どんどんお酒を進める。
「おい、ツカサ少し、ペースが速いぞ」
「だって、自分ばっかり飲んで」
「なんだ、ツカサも飲みたいのか?」
 コクコクと頷く。
 隠し持っていた別のお酒とコップを出して、注いでいく。
 カンパーイと声を出しコップを当てる。
「ん~~ おいしい」
 ツカサが飲んでいるのは、果実酒でとても飲みやすい物。
 お酒を飲み始めて、少し時間が立つ。これ以上はのぼせそうになるので、二人は部屋で飲みなおす事にする。
 夜空を見上げながら、楽しい時間は立っていく。
 フリードは心底ツカサとの時間が、このまま続いてほしいと願う。
 ふと、ツカサを見るとうっつらとしているので、ベッドまで運ぶ。
 ゆっくりとツカサを下ろして、布団を掛けてあげようとすると、ツカサの腕が伸びてくる。
 その手は、フリードの腕を掴み布団の中に引き釣り込む。
「どうした? ツカサ?」
 状況に少し困惑する。
「ん~~」
 と言いながら、フリードの胸に顔を当てる。
 ツカサの吐息が肌に触れる。くくすぐったく感じ、羽織を着ようとするが、ツカサの手に阻まれ断念をする。
 甘えて胸に顔をうづめている、ツカサの髪をやさしくなでる。
 ツカサはフリードを抱いたまま寝てしまう。
 夜中に違和感を感じたフリードは、目を覚ます。
 今、体の上にツカサが、馬乗りの状態でまたがっている事に。
「どうした? ツカサ私の上に乗って?」
 フリードの問いに答えないまま、顔を胸に近づける。 そのまま胸周りをチロチロとなめ始める。
 それに驚いたフリードは、ツカサの顔を手で止めようとする。
 舐められる事は阻止できたが、そのままフリード唇に口を落とす。初めて相手から積極的に、やっているのでフリードは、ツカサが満足するまで続けさせる。静寂な一室からは、
液体の音が小さく鳴り響く。息継ぎをするかのように声が漏れ、唇は離れる。
「ツカサ? 満足はしたか?」
 その問いに小さく頷く。
「なら、もう降りてくれないか? これ以上は、俺が持たない」
 絶景の美女に迫られて欲望を抑えられる者は早々いないであろう。フリードは良く耐えた方だと思う。
 だが、その問いにツカサは首を横に振る。まるで次を待っているかのように。
 そこで、初めてフリードは気づく。誘っているかのか、体の上で小さくだが、腰が動いているのを感じ取れる。
「本当にいいのか? それをすると俺と妻になると言う事だぞ?」
 ツカサは頷く。
 すると、二人を見守っているのか、月の光がツカサを照らす。恥ずかしくて頬を紅葉しているのか、赤く染まって、ニヘラと少しくずれた笑顔をする。
 光に照らされたツカサは、神々しく、女神の用にも見える。
 覚悟を決めたツカサをベッドに寝かし、フリードがリード権を取る。
 前儀を進めていくと、ツカサの声が漏れ始める。
 フリードも初めてだが、王族となれば、そういった教育もあるので、無理にせづゆっくりと進めていく。
 二人とも初めてと言う事で、いくらかギクシャクをするものの、最終の段階にくる。
 フリードは呼吸を整えてツカサに確認を取ると、頷く。
 今日の出来事は、二人の思い出の中に永遠に残る物となる。
 そして二人は、手をつないだまま深い眠りにつく。
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