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肩を震わせて今にも笑い出しそうな国王がいる。
「いや~ ツカサは中々辛い言い方をするな、それにしてもわし等でも見たことの無い一面をみしてもらった」
「おもしろかったですわねぇ~ ではツカサ私と一緒に見学に行きましょう」
席を立ちツカサの方に行くが。
「あっ大丈夫です。今日は、キララと行動しますのでお気遣い感謝です」
そう言われたキララはキツネ耳が立ち尻尾が邪魔にならない程度に振っていた。
王女は、驚きのあまり足をとめる。
「私では、何か不満でもあるのですか?」
少し暗めな笑みを並べる。
「不満は無いのですが、何か身の危険を感じたので」
聞きもらしそうな空気が漏れる音が聞こえ出すと、限界を超えたのか国王が大笑いしだした。
「あっははは! ツカサやめてくれ、わしを笑い殺すつもりか、それにしてもアレン口で勝奴がいるとは」
いまだに腹を抱えて笑っている国王の腕にしっぺをする感覚で持っていた扇子を振り下ろす。
バチーンと良い音を出している。涙目に鳴りながら口から出そうな悲鳴を堪えている姿が哀れに見える。
「キララ、危険はないと思いますがシッカリとツカサをまもるのですよ」
王妃はそう言いながらキララを見る笑顔は、本人からすれば威圧を感じているのか兵士の様に敬礼のポーズをとっていた。
「では、ツカサ様こちらに」
と手を引かれ席を立つ。
長い廊下を歩きながらキララが話を振ってくる。
「ツカサ様は、どちらに行かれたいですか?」
「うーん、こちらの世界の事は何も知らないので何ともいいがたいですね。儀式が使えるのならば魔法と言うものが存在しませんか?」
「魔法は、存在します。 王国にも魔法師がありまよ」
今すぐに走り出して見に行きたい衝動にかられる。
「マジか!」
聞きなれない言葉に少し戸惑うが、ツカサの弾けんばかりの笑顔にキララはうっとりしてしまう。
「では、魔法師団の訓練所に行ってみましょう」
王城の裏庭の通路を抜けると三メートルくらいの扉がある。キララは扉を開けると中に は、数十人見える。
何人かは射的場みたいな場所で目標物に魔法を放っている。その姿を見たツカサは、一目散に走っていく姿は、幼き少女が駆けていくようにしか見えない。
ツカサは、練習していた赤髪でガタイのいい男性を捕まえて無邪気に服を引っ張る。
「ちょっといい?」
突如声を掛けられ驚いき、服を引かれた方に向くと満面な笑みをしていたツカサを見る。 傍から見ると10歳前後の少女に二重で驚く。その可愛らしい顔と訓練所なのに年端もいかない少女がこんな場所にいるということに。
訓練をしていた兵士は、声を荒げてしまう。
「まったく、 おい! 誰だ! こんな少女をこんな所に連れてきた奴は!」
大声で叫び周りに居た人たちが何かあったかと目線が集まる。
ツカサは少し無精髭をはやした兵士に持ち上げられて肩に座らせられる。
急に目線の位置が高くなったので無意識に兵士の掴まってしまう。
「おぉ高い」
と声を漏らす。
肩に乗せられたツカサは他の人より頭一つ以上出ているため目立ち人の群れができる。
すると、如何にも階級の高そうな三十前後の凛とした人がくる。
「これは、これはツカサ様ではありませぬか、今日はどの様なご用件で?」
両脇を抱えられながら地面におろされる。
「今日は、魔法を見学しにきたのですが、少し迷惑をかけたみたいですね」
軽く頭をさげる。
「そうそう、自己紹介がまだでしたな、私は、ロイス=カルネルといいます、魔法師団一番隊隊長を務めさしていただいています」
その光景を見てツカサの隣に居た兵士が疑問に思う。
前に貴族令嬢が訓練場に無断で遊びに来たときは、危険ということもあるので怒っているところを目撃しているのでまた怒るのかと思っていたが、今回は社交の挨拶をしていたことに疑問を覚えていた。
肩にツカサを乗せていた兵士が疑問に思っていること口走ってしまった。
「隊長、この前令嬢に怒っていたのに……」
「あぁこの方は、召喚儀式で呼ばれた神の使いのツカサ様だ。 フリード王子の婚約者でもあるぞ」
と言われた途端兵士は、青白くなる。
「こっ…… これは申し訳ありません。 神の使い様とは知らず無礼を働いたことになにとぞお許しください」
ツカサの前で膝をつくとその、部屋にいた全員が膝をつく。
「私が悪いのです。そんなに畏まらないでください。私の世界では魔法が無かったのではしゃいでしまった結果皆様にご迷惑おかけしてごめんなさい」
「いや~ ツカサは中々辛い言い方をするな、それにしてもわし等でも見たことの無い一面をみしてもらった」
「おもしろかったですわねぇ~ ではツカサ私と一緒に見学に行きましょう」
席を立ちツカサの方に行くが。
「あっ大丈夫です。今日は、キララと行動しますのでお気遣い感謝です」
そう言われたキララはキツネ耳が立ち尻尾が邪魔にならない程度に振っていた。
王女は、驚きのあまり足をとめる。
「私では、何か不満でもあるのですか?」
少し暗めな笑みを並べる。
「不満は無いのですが、何か身の危険を感じたので」
聞きもらしそうな空気が漏れる音が聞こえ出すと、限界を超えたのか国王が大笑いしだした。
「あっははは! ツカサやめてくれ、わしを笑い殺すつもりか、それにしてもアレン口で勝奴がいるとは」
いまだに腹を抱えて笑っている国王の腕にしっぺをする感覚で持っていた扇子を振り下ろす。
バチーンと良い音を出している。涙目に鳴りながら口から出そうな悲鳴を堪えている姿が哀れに見える。
「キララ、危険はないと思いますがシッカリとツカサをまもるのですよ」
王妃はそう言いながらキララを見る笑顔は、本人からすれば威圧を感じているのか兵士の様に敬礼のポーズをとっていた。
「では、ツカサ様こちらに」
と手を引かれ席を立つ。
長い廊下を歩きながらキララが話を振ってくる。
「ツカサ様は、どちらに行かれたいですか?」
「うーん、こちらの世界の事は何も知らないので何ともいいがたいですね。儀式が使えるのならば魔法と言うものが存在しませんか?」
「魔法は、存在します。 王国にも魔法師がありまよ」
今すぐに走り出して見に行きたい衝動にかられる。
「マジか!」
聞きなれない言葉に少し戸惑うが、ツカサの弾けんばかりの笑顔にキララはうっとりしてしまう。
「では、魔法師団の訓練所に行ってみましょう」
王城の裏庭の通路を抜けると三メートルくらいの扉がある。キララは扉を開けると中に は、数十人見える。
何人かは射的場みたいな場所で目標物に魔法を放っている。その姿を見たツカサは、一目散に走っていく姿は、幼き少女が駆けていくようにしか見えない。
ツカサは、練習していた赤髪でガタイのいい男性を捕まえて無邪気に服を引っ張る。
「ちょっといい?」
突如声を掛けられ驚いき、服を引かれた方に向くと満面な笑みをしていたツカサを見る。 傍から見ると10歳前後の少女に二重で驚く。その可愛らしい顔と訓練所なのに年端もいかない少女がこんな場所にいるということに。
訓練をしていた兵士は、声を荒げてしまう。
「まったく、 おい! 誰だ! こんな少女をこんな所に連れてきた奴は!」
大声で叫び周りに居た人たちが何かあったかと目線が集まる。
ツカサは少し無精髭をはやした兵士に持ち上げられて肩に座らせられる。
急に目線の位置が高くなったので無意識に兵士の掴まってしまう。
「おぉ高い」
と声を漏らす。
肩に乗せられたツカサは他の人より頭一つ以上出ているため目立ち人の群れができる。
すると、如何にも階級の高そうな三十前後の凛とした人がくる。
「これは、これはツカサ様ではありませぬか、今日はどの様なご用件で?」
両脇を抱えられながら地面におろされる。
「今日は、魔法を見学しにきたのですが、少し迷惑をかけたみたいですね」
軽く頭をさげる。
「そうそう、自己紹介がまだでしたな、私は、ロイス=カルネルといいます、魔法師団一番隊隊長を務めさしていただいています」
その光景を見てツカサの隣に居た兵士が疑問に思う。
前に貴族令嬢が訓練場に無断で遊びに来たときは、危険ということもあるので怒っているところを目撃しているのでまた怒るのかと思っていたが、今回は社交の挨拶をしていたことに疑問を覚えていた。
肩にツカサを乗せていた兵士が疑問に思っていること口走ってしまった。
「隊長、この前令嬢に怒っていたのに……」
「あぁこの方は、召喚儀式で呼ばれた神の使いのツカサ様だ。 フリード王子の婚約者でもあるぞ」
と言われた途端兵士は、青白くなる。
「こっ…… これは申し訳ありません。 神の使い様とは知らず無礼を働いたことになにとぞお許しください」
ツカサの前で膝をつくとその、部屋にいた全員が膝をつく。
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