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目指せ日本武道館でのワンマンライブ
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地方から上京して芸能高校に入ったマリは現在、高校1年生。
幼少期から先生のレッスンを受けて演歌を習ってきたが、中学時代に作詞・作曲の勉強もしていたので自分の青春を綴った楽曲を作るのが好きだった。
芸能高校ということもあり、学校の先生からは歌で結果を出すようにいわれていたが、まわりが次々にシンガーソングライターとしてデビューして結果を残すも、自分は全く結果を残すことができず入学して半年が過ぎた頃、「もう、あなたの面倒は見られない」と教師から奈落の底に突き落とされるような言葉をいわれた。
マリは周りのみんなはとっても可愛いいのに自分は全然可愛くない。みんなと歌唱力はそれほどかわらないのに私だけは全く売れないし、「この先どうしよう」と悩んで歩いていた時、路上で一人のシンガーソングライターが歌っているのが聴こえてきた。
どんな悲しみもそこに意味があると
今は分かるよ
移りゆく景色の中で幸せは動き
どんな過去さえも癒えて
暗闇にいる時 あなたが言ってくれた言葉に
救われたから
元気を出して 笑ってみせる 誰よりも優しくて
頑張るあなたが進めるように
ここで強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる 必ず幸せになる
自分にもう嘘をつかず生きるの
愛する人のため
心を開いたあなたの笑顔見せて欲しい
みんなが待っているよ
少しずつでいいよ 無理しなくていいよ
これだけ覚えていてね
大丈夫だよ もう大丈夫
幸せはすぐそこに
それは神様の贈り物
だから強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる
必ず自分を好きになる
もう陽は昇るから 必ず幸せになる
理想と現実の中で
優しくなれない日々もあるけれど
もがいていることも
「誰かの幸せに繋がるもの」だと思うから
泣いていたのに 笑ってたから
誰よりも優しくて
それは当たり前じゃないよ
だから強く 今から
大丈夫だよ もう大丈夫
幸せはすぐそこに
それは神様の贈り物
だから強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる
必ず自分を好きになる
笑顔が素敵だから!!
必ず幸せになる
必ず幸せになる
自信を失っていたマリだったが、この曲を聴いた時に自分への応援メッセージのように聞こえた。私もこの人のように路上でライブを始めてみよう!学校でも見捨てられてしまった私が歌手になるためには誰にでも始められる路上で歌を披露するしかないと思った。
高1の冬、どんな感じでやればよいのか全く分からなかったマリは中古のオーディオショップで購入した安いラジカセとカセットテープを持って駅近の路上で始めて歌ってみた。制服を着た女子高生のマリが夕方、歌を歌っているのを不思議そうに見て通り過ぎていく方もいたが、立ち止まって聴いてくれる方は一人もいなかった。正直、少し凹んだが最初はこんなものなのかなって思っていた。
翌日以降も多少雨が降っても毎日のように制服姿で路上ライブを続けた。だいたいいつも17時以降、主にサラリーマンがマリの前を通り過ぎていったが、興味本位で少し見てくれるような人はいたが、ほとんどの人がすぐに立ち去ってしまった。
そんな生活が1ヶ月ほど続き、マリは自分のこの曲はサラリーマンには受けない曲なのではと思った。実際、マリの作った曲は中高生の学校生活を綴った曲調だった。そんなこともあって高校生や大学生など若者の多い駅に移動して歌を披露してみようと思った。
すると開始から1週間が経った頃、立ち止まって見てくれる高校生や大学生も数人いて声こそはすぐにかけてもらえなかったが、マリは徐々に手応えを感じていた。
そこでマリアは路上ライブで成功するために自分で目標を設定してみた。まず、最初に設定した1つ目の目標は路上ライブを100回行うことだった。今から最低3カ月以上ここで続けてみることにした。
春になって2年生になったマリは目標を設定してから約1ヶ月半、路上ライブを続けてみた。中にはちょっと声をかけてくれる学生さんやいつも立ち止まって見てくれる方もいたが、まだその先の目標は決まっていなかった。
そんなある日、男女5人の高校生グループがマリに声をかけてきた。もしよかったら「私たち5人で何かお手伝いできることはありませんか?」。
マリは自分と同年代の高校生が声をかけてくれてとても嬉しかった。「はい、一人で活動しているのでまだこの先、どうしていけば良いのかわからない面も多いのでサポートしていただけたら助かります。よろしくお願いします」。
それ以降、マリは6人で活動するようになった。「今、カセットテープを使って歌っているけど、キーボードを使って歌った方がいいよ。それとすごくいい曲だから、オリジナルのCDを作って販売するといいよ」。
5人がサポートをしてくれたおかげでマリの2つ目の目標が決まった。「オリジナルのCDを1000枚販売しよう」。
それ以降、マリはキーボードを使って語り弾きをしながら歌声を披露し、サポートしてくれる5人がチラシなどを作って配ったり立ち止まって聴いている方に「CDはいかがですか」と売り込みをしてくれたおかげで、マリアは歌うことだけに専念できた。
CDを買ってくれた方には希望すればマリが直質でサインをしたり、写真撮影などにも応じて少しずつファンを増やしていった。
そんな生活を続けていたら、最初の目標の100回はすぐに達成したので、次に500回路上ライブをすることを目標にした。
目標を設定することによって、マリのモチベーションも上がり応援する仲間が増えていくごとに壁にぶつかっても乗り越えることができた。
仲間ができて3カ月が過ぎた頃、さらに大きな目標を立てた。高校卒業までに「日本武道館でワンマンライブのコンサート」を開こう。
マリにとって3つ目の目標はとてつもなく大きかったが、すでに仲間と一致団結して目標達成に向けてのファンをどんどん増やしてくだけだった。
マリは自ら赴き、日本武道館に何度も交渉にいった。始めのうちは全く無名の高校生シンガーソングライターがコンサートをするなんて全く相手もしてくれなかったが、それでも交渉を続けたマリの熱意に交渉の担当者がこっそりとマリの路上ライブを見に来てくれていた。
高2の夏には「オリジナルのCD1000枚を販売する」ことの目標も達成していて、その後、交渉の担当者が訪れるたびにマリの応援団も増えていって、マリの熱意にも負けて高3の冬、日本武道館でのワンマンライブが決まった。
全く無名で一時は歌手になる夢を断念したマリだったが、目標を設定して仲間が加わったことでモチベーションも上がり、カセットテープからキーボードの語り弾きにやり方を変えただけでファンも増えていってオリジナルのCDを販売して無謀とも思われていた日本武道館でのワンマンライブをすることが決まった。
マリはもちろん、仲間も大いに喜び、日本武道館でのワンマンライブでは15,000人もの観客を集め大成功に終わった。
この小説の主人公のように簡単には自分の夢はあきらめないこと、目標を設定して達成していくことによって夢はきっと叶います!
幼少期から先生のレッスンを受けて演歌を習ってきたが、中学時代に作詞・作曲の勉強もしていたので自分の青春を綴った楽曲を作るのが好きだった。
芸能高校ということもあり、学校の先生からは歌で結果を出すようにいわれていたが、まわりが次々にシンガーソングライターとしてデビューして結果を残すも、自分は全く結果を残すことができず入学して半年が過ぎた頃、「もう、あなたの面倒は見られない」と教師から奈落の底に突き落とされるような言葉をいわれた。
マリは周りのみんなはとっても可愛いいのに自分は全然可愛くない。みんなと歌唱力はそれほどかわらないのに私だけは全く売れないし、「この先どうしよう」と悩んで歩いていた時、路上で一人のシンガーソングライターが歌っているのが聴こえてきた。
どんな悲しみもそこに意味があると
今は分かるよ
移りゆく景色の中で幸せは動き
どんな過去さえも癒えて
暗闇にいる時 あなたが言ってくれた言葉に
救われたから
元気を出して 笑ってみせる 誰よりも優しくて
頑張るあなたが進めるように
ここで強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる 必ず幸せになる
自分にもう嘘をつかず生きるの
愛する人のため
心を開いたあなたの笑顔見せて欲しい
みんなが待っているよ
少しずつでいいよ 無理しなくていいよ
これだけ覚えていてね
大丈夫だよ もう大丈夫
幸せはすぐそこに
それは神様の贈り物
だから強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる
必ず自分を好きになる
もう陽は昇るから 必ず幸せになる
理想と現実の中で
優しくなれない日々もあるけれど
もがいていることも
「誰かの幸せに繋がるもの」だと思うから
泣いていたのに 笑ってたから
誰よりも優しくて
それは当たり前じゃないよ
だから強く 今から
大丈夫だよ もう大丈夫
幸せはすぐそこに
それは神様の贈り物
だから強く今から伝えるね
必ずあなたは報われる
必ず自分を好きになる
笑顔が素敵だから!!
必ず幸せになる
必ず幸せになる
自信を失っていたマリだったが、この曲を聴いた時に自分への応援メッセージのように聞こえた。私もこの人のように路上でライブを始めてみよう!学校でも見捨てられてしまった私が歌手になるためには誰にでも始められる路上で歌を披露するしかないと思った。
高1の冬、どんな感じでやればよいのか全く分からなかったマリは中古のオーディオショップで購入した安いラジカセとカセットテープを持って駅近の路上で始めて歌ってみた。制服を着た女子高生のマリが夕方、歌を歌っているのを不思議そうに見て通り過ぎていく方もいたが、立ち止まって聴いてくれる方は一人もいなかった。正直、少し凹んだが最初はこんなものなのかなって思っていた。
翌日以降も多少雨が降っても毎日のように制服姿で路上ライブを続けた。だいたいいつも17時以降、主にサラリーマンがマリの前を通り過ぎていったが、興味本位で少し見てくれるような人はいたが、ほとんどの人がすぐに立ち去ってしまった。
そんな生活が1ヶ月ほど続き、マリは自分のこの曲はサラリーマンには受けない曲なのではと思った。実際、マリの作った曲は中高生の学校生活を綴った曲調だった。そんなこともあって高校生や大学生など若者の多い駅に移動して歌を披露してみようと思った。
すると開始から1週間が経った頃、立ち止まって見てくれる高校生や大学生も数人いて声こそはすぐにかけてもらえなかったが、マリは徐々に手応えを感じていた。
そこでマリアは路上ライブで成功するために自分で目標を設定してみた。まず、最初に設定した1つ目の目標は路上ライブを100回行うことだった。今から最低3カ月以上ここで続けてみることにした。
春になって2年生になったマリは目標を設定してから約1ヶ月半、路上ライブを続けてみた。中にはちょっと声をかけてくれる学生さんやいつも立ち止まって見てくれる方もいたが、まだその先の目標は決まっていなかった。
そんなある日、男女5人の高校生グループがマリに声をかけてきた。もしよかったら「私たち5人で何かお手伝いできることはありませんか?」。
マリは自分と同年代の高校生が声をかけてくれてとても嬉しかった。「はい、一人で活動しているのでまだこの先、どうしていけば良いのかわからない面も多いのでサポートしていただけたら助かります。よろしくお願いします」。
それ以降、マリは6人で活動するようになった。「今、カセットテープを使って歌っているけど、キーボードを使って歌った方がいいよ。それとすごくいい曲だから、オリジナルのCDを作って販売するといいよ」。
5人がサポートをしてくれたおかげでマリの2つ目の目標が決まった。「オリジナルのCDを1000枚販売しよう」。
それ以降、マリはキーボードを使って語り弾きをしながら歌声を披露し、サポートしてくれる5人がチラシなどを作って配ったり立ち止まって聴いている方に「CDはいかがですか」と売り込みをしてくれたおかげで、マリアは歌うことだけに専念できた。
CDを買ってくれた方には希望すればマリが直質でサインをしたり、写真撮影などにも応じて少しずつファンを増やしていった。
そんな生活を続けていたら、最初の目標の100回はすぐに達成したので、次に500回路上ライブをすることを目標にした。
目標を設定することによって、マリのモチベーションも上がり応援する仲間が増えていくごとに壁にぶつかっても乗り越えることができた。
仲間ができて3カ月が過ぎた頃、さらに大きな目標を立てた。高校卒業までに「日本武道館でワンマンライブのコンサート」を開こう。
マリにとって3つ目の目標はとてつもなく大きかったが、すでに仲間と一致団結して目標達成に向けてのファンをどんどん増やしてくだけだった。
マリは自ら赴き、日本武道館に何度も交渉にいった。始めのうちは全く無名の高校生シンガーソングライターがコンサートをするなんて全く相手もしてくれなかったが、それでも交渉を続けたマリの熱意に交渉の担当者がこっそりとマリの路上ライブを見に来てくれていた。
高2の夏には「オリジナルのCD1000枚を販売する」ことの目標も達成していて、その後、交渉の担当者が訪れるたびにマリの応援団も増えていって、マリの熱意にも負けて高3の冬、日本武道館でのワンマンライブが決まった。
全く無名で一時は歌手になる夢を断念したマリだったが、目標を設定して仲間が加わったことでモチベーションも上がり、カセットテープからキーボードの語り弾きにやり方を変えただけでファンも増えていってオリジナルのCDを販売して無謀とも思われていた日本武道館でのワンマンライブをすることが決まった。
マリはもちろん、仲間も大いに喜び、日本武道館でのワンマンライブでは15,000人もの観客を集め大成功に終わった。
この小説の主人公のように簡単には自分の夢はあきらめないこと、目標を設定して達成していくことによって夢はきっと叶います!
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