170 / 228
第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード140 街道はトカゲの暴走族のようでした
しおりを挟む
「よし! モーガン作戦はどうする? どれぐらいの数がいるかで変わってくるね」
「そうじゃ! 盾役はワシじゃ! オオトカゲを引き寄せたらええんじゃろ?」
「…………嫌だ……行きたくない………………何でよりによって大量発生の依頼を受けるんだよ! もっとこう一体ずつ討伐していく依頼の方が安全だろ!」
オレの訴えも虚しく、リアナとショーンには届かない……むしろ目的地の街道に近づくにつれて活き活きしている…………
今回の依頼は商人からの報告で森から複数のオオトカゲが街道にやってきたらしい。
現在大きな被害は無いが、今後の被害が予想される為依頼があったらしい。しかも特例で冒険者の参加制限をかけずに早期解決して欲しい事案らしい。
報酬は一匹につき銀貨五枚、偽ブタより銀貨一枚分多い程度だが、オオトカゲ討伐の難易度の低さと多数出現している為いくら稼げるかは未知数だ。
噂では百匹近くいるとの事だった。
その為なのか他の冒険者達もどこかソワソワと浮き足立っている。
「クライヴ諦めるしか無いよ。今回ボク達は他の冒険者達との争奪戦になると思うので、速攻で勝負を決めたい。クライヴには悪いけどショーンを前衛の真ん中で、両サイドにリアナとクライヴ、そしてその後方にフィーネでいこう。ボクは後方から指揮させてもらうね」
何故かいつも冷静なモーガンも少しワクワクしている感じがした…………
「アンタしっかりしなさいよ! アタシが後方から助けてあげるから」
フィーネの男前発言にオレは嬉しさで胸が熱くなり、半分自棄になってオレは自分自身を鼓舞した。
「よっしゃ! オレもやってやる!」
――約三十分後――
オレ達は周囲を警戒しながら目的地となる王都周辺の街道沿いにやってきた。
かなり遠くの方で四、五人の集団が動いているので、多分オオトカゲと交戦中なのだろう。
(やはり他の冒険者達も結構いるなぁ)
ざっと見渡すだけで、五グループぐらいの冒険者達が遠くの方でオオトカゲと戦っていた。
オレは他人事のように眺めていたが、モーガンの声により意識を引き戻された。
「みんな構えて! 正面に一匹出現。まだ後からオオトカゲが出てくるかもしれないから速攻で片付けよう!」
以前戦ったオオトカゲよりひと回り小さい体長二メートル半程度の少し小振りなオオトカゲがオレ達の前に現れた。
そのオオトカゲの身体も以前のヤツとは違い、まだ十分仕上がっていないようで、血管が浮き上がるほど絞り上げてはいなかった。
だがしかし! 首や肩周りの僧帽筋や三角筋からの広背筋にかけての仕上がりはまさにヘビー級ボクサーのようで、これからの期待を感じさせてくれる逸材だった。
少し残念なのが両脚の太さが上半身に比べて鍛え上げられておらず下半身のバランスの悪さが際立っていた…………
そんなことはさておき、早速ショーンとリアナが動き出し、オレはワンテンポ遅れて飛び出した!
オレ達の動きに合わせるようにオオトカゲは前足の爪でリアナを狙った!
「ワシが相手じゃ!」
オオトカゲの爪はリアナに届く前にショーンの大盾に防がれた。
このチームの中で一番小柄なショーンだが、この一年間筋トレを重ねてオオトカゲの攻撃に耐えれるようになり盾役としてなくてはならない存在となるまで成長した。
そしてショーンが攻撃を受け止め隙ができたオオトカゲの前足にリアナがジャンプした!
オオトカゲは手を伸ばした前足にリアナの重さが加わった為かバランスを崩して頭が少し前方に動いた!
「隙だらけだよ」
オオトカゲはリアナを目掛けて舌を伸ばすが、リアナは身体を駒のように回転してそれを避けた!
そして素早く細剣を抜き、隙だらけのオオトカゲの口の中に突き刺した。
「ギイイイイイ………………」
短い断末魔とともにオオトカゲはピクリとも動かなくなった。
決して驕る事なく淡々とオオトカゲの動きを読む洞察力とその俊敏性、そして的確に相手の急所を突く技術、リアナもこの一年間で鍛錬により心技体を磨いてきた。
(やや小振りのオオトカゲと言えどもリアナとショーンで瞬殺とは…………二人は率先してザックやヒューゴに鍛えてもらっていたから成長著しいなぁ)
全く出番が無かったオレが安堵していると、またオオトカゲがやってきた。
三メートル程の大きさだが、もっと身体が大きく見えるのは目の錯覚ではない!
二匹目のオオトカゲの首の太さは人間で言うまさにレスリング選手!
そしてその首やパンプアップされた肩や胸周り、まさに大胸筋は我に打ち勝てるわけが無い! と言わんばかりの亀の甲羅のような盛り上がりを魅せていた。
「クッ! なんて仕上がりなんだ。どうやら先程のようにはいかないようだね」
「おう! リアナ気ぃ抜くんじゃねぇぞ!」
(う~ん何だろうこの疎外感は……オレって必要か? この二人の連携で何とかなりそうだろ)
先程同様ショーンが盾役で前に出るが、オオトカゲの前足の爪を外から内側に向けて大胸筋をフル活用して振り抜いてきた。
ガキン!
「ぬわぁ!」
やはりこのオオトカゲの一撃は重く、ショーンも大盾を構えたまま大きくバランスを崩されていた。
「フィーネ! ショーンを助けて!」
オオトカゲの次の攻撃が来る前にモーガンの的確の指示でフィーネが弓でオオトカゲの顔を狙い矢を放つ!
カン!
甲高い音とともにオオトカゲは反対の前足で矢を弾いていた。
その瞬間にショーンは体制を立て直したが、リアナは攻撃のタイミングを見計らっていた。
「クライヴ! ぼくが隙を作るから後は任せても、いいかい?」
「無理です!」
「…………」
リアナはオレに提案するがオレは即答で断った……
「アンタ何言っているのよ! アタシが援護するから行きなさいよ! アンタならできるって、ア、アタシは、し、信じてるんだからね!」
フィーネがオレに発破をかけるが、後半何故かゴニョっていた……
「ショーン! リアナ! 何とかしてヤツの両前足を外に開くように誘導してくれ!」
「あぁ」
「おう!」
オレがそう言うと、リアナとショーンは左右に飛び出しオオトカゲと対峙した。
「シャャャャャ!」
オオトカゲはリアナ達を威嚇しているが、ショーンとリアナはオオトカゲのギリギリの間合いまでジリジリとにじり寄っていく。
先に動いたのはオオトカゲだった!
先程同様ショーンに向けて攻撃を放ち、全く同じシーンのようにショーンはバランスを崩した。
しかしオオトカゲの攻撃と同時にリアナが長剣を持ち、反対側から顔に突きを入れようと動き出した!
ガキン!
オオトカゲは広背筋をいかんなく発揮して爆発的な動きで反対の前足を外に振り払った!
「クッ!」
何とかリアナは剣で防ぎ、大きく後方に飛ばされてしまったが上手に受身を取りダメージは無さそうだ!
「フィーネ!」
フィーネはオレの声に反応してオオトカゲの頭部目掛けて矢を放つ!
が……オオトカゲの舌で矢は弾かれてしまった!
「ありがとうみんな! 後はいけるはず!」
オオトカゲの意識は頭部に向いていて、わずかに腹部が空いていた。
オレは【身体強化】をかけて走り出した。
この歳になってから身体が成長した為か、オレの【身体強化】は約二倍の力を十秒間使えるようになった。
オレは半曲刀のサーベルを鞘から抜き、その腹部目掛けてスピードを乗せた突きを放った!
「グギイイイイ!」
手に伝わる感触はかなり奥深くまで刺さっている。
オオトカゲは約一分ぐらいのたうち回ったが、その後はピクリとも動かなくなった。
(疲れたぁ~)
「ナイスだよクライヴ」
「さすがじゃ!」
「アタシの援護に感謝しなさいよ!」
フィーネ達がオレに声をかける間、モーガンは何か考えているようだ。
「おかしい! 本来こんな多くオオトカゲは出現しないし、他の冒険者グループにも同じ数のオオトカゲが襲っているようだ…………統率が取れている……そんな知能はオオトカゲには無いはずだ」
「モーガン! 何か変なのが来るわよ!」
フィーネの声とともに遥か遠くからこちらに何か二足歩行で向かってくる。
それは………………
六メートル近くある大きさで阿修羅のような身体を誇り高く魅せつける圧倒的存在。
そして頭の一部分が飛びだし、まるでリーゼントヘアーのようなオオトカゲが現れた…………
(えっ? オオトカゲのヤンキーですか?)
拍子抜けするオレだったが、モーガンはとても厳しい表情となり、余裕の無い声で呟いた。
「あれは……もしかしてリーゼントカゲなのか…………」
(そのまんまですやん)
オレは口から出るのをグッと堪えて、心の中でツッコミをいれた…………
「そうじゃ! 盾役はワシじゃ! オオトカゲを引き寄せたらええんじゃろ?」
「…………嫌だ……行きたくない………………何でよりによって大量発生の依頼を受けるんだよ! もっとこう一体ずつ討伐していく依頼の方が安全だろ!」
オレの訴えも虚しく、リアナとショーンには届かない……むしろ目的地の街道に近づくにつれて活き活きしている…………
今回の依頼は商人からの報告で森から複数のオオトカゲが街道にやってきたらしい。
現在大きな被害は無いが、今後の被害が予想される為依頼があったらしい。しかも特例で冒険者の参加制限をかけずに早期解決して欲しい事案らしい。
報酬は一匹につき銀貨五枚、偽ブタより銀貨一枚分多い程度だが、オオトカゲ討伐の難易度の低さと多数出現している為いくら稼げるかは未知数だ。
噂では百匹近くいるとの事だった。
その為なのか他の冒険者達もどこかソワソワと浮き足立っている。
「クライヴ諦めるしか無いよ。今回ボク達は他の冒険者達との争奪戦になると思うので、速攻で勝負を決めたい。クライヴには悪いけどショーンを前衛の真ん中で、両サイドにリアナとクライヴ、そしてその後方にフィーネでいこう。ボクは後方から指揮させてもらうね」
何故かいつも冷静なモーガンも少しワクワクしている感じがした…………
「アンタしっかりしなさいよ! アタシが後方から助けてあげるから」
フィーネの男前発言にオレは嬉しさで胸が熱くなり、半分自棄になってオレは自分自身を鼓舞した。
「よっしゃ! オレもやってやる!」
――約三十分後――
オレ達は周囲を警戒しながら目的地となる王都周辺の街道沿いにやってきた。
かなり遠くの方で四、五人の集団が動いているので、多分オオトカゲと交戦中なのだろう。
(やはり他の冒険者達も結構いるなぁ)
ざっと見渡すだけで、五グループぐらいの冒険者達が遠くの方でオオトカゲと戦っていた。
オレは他人事のように眺めていたが、モーガンの声により意識を引き戻された。
「みんな構えて! 正面に一匹出現。まだ後からオオトカゲが出てくるかもしれないから速攻で片付けよう!」
以前戦ったオオトカゲよりひと回り小さい体長二メートル半程度の少し小振りなオオトカゲがオレ達の前に現れた。
そのオオトカゲの身体も以前のヤツとは違い、まだ十分仕上がっていないようで、血管が浮き上がるほど絞り上げてはいなかった。
だがしかし! 首や肩周りの僧帽筋や三角筋からの広背筋にかけての仕上がりはまさにヘビー級ボクサーのようで、これからの期待を感じさせてくれる逸材だった。
少し残念なのが両脚の太さが上半身に比べて鍛え上げられておらず下半身のバランスの悪さが際立っていた…………
そんなことはさておき、早速ショーンとリアナが動き出し、オレはワンテンポ遅れて飛び出した!
オレ達の動きに合わせるようにオオトカゲは前足の爪でリアナを狙った!
「ワシが相手じゃ!」
オオトカゲの爪はリアナに届く前にショーンの大盾に防がれた。
このチームの中で一番小柄なショーンだが、この一年間筋トレを重ねてオオトカゲの攻撃に耐えれるようになり盾役としてなくてはならない存在となるまで成長した。
そしてショーンが攻撃を受け止め隙ができたオオトカゲの前足にリアナがジャンプした!
オオトカゲは手を伸ばした前足にリアナの重さが加わった為かバランスを崩して頭が少し前方に動いた!
「隙だらけだよ」
オオトカゲはリアナを目掛けて舌を伸ばすが、リアナは身体を駒のように回転してそれを避けた!
そして素早く細剣を抜き、隙だらけのオオトカゲの口の中に突き刺した。
「ギイイイイイ………………」
短い断末魔とともにオオトカゲはピクリとも動かなくなった。
決して驕る事なく淡々とオオトカゲの動きを読む洞察力とその俊敏性、そして的確に相手の急所を突く技術、リアナもこの一年間で鍛錬により心技体を磨いてきた。
(やや小振りのオオトカゲと言えどもリアナとショーンで瞬殺とは…………二人は率先してザックやヒューゴに鍛えてもらっていたから成長著しいなぁ)
全く出番が無かったオレが安堵していると、またオオトカゲがやってきた。
三メートル程の大きさだが、もっと身体が大きく見えるのは目の錯覚ではない!
二匹目のオオトカゲの首の太さは人間で言うまさにレスリング選手!
そしてその首やパンプアップされた肩や胸周り、まさに大胸筋は我に打ち勝てるわけが無い! と言わんばかりの亀の甲羅のような盛り上がりを魅せていた。
「クッ! なんて仕上がりなんだ。どうやら先程のようにはいかないようだね」
「おう! リアナ気ぃ抜くんじゃねぇぞ!」
(う~ん何だろうこの疎外感は……オレって必要か? この二人の連携で何とかなりそうだろ)
先程同様ショーンが盾役で前に出るが、オオトカゲの前足の爪を外から内側に向けて大胸筋をフル活用して振り抜いてきた。
ガキン!
「ぬわぁ!」
やはりこのオオトカゲの一撃は重く、ショーンも大盾を構えたまま大きくバランスを崩されていた。
「フィーネ! ショーンを助けて!」
オオトカゲの次の攻撃が来る前にモーガンの的確の指示でフィーネが弓でオオトカゲの顔を狙い矢を放つ!
カン!
甲高い音とともにオオトカゲは反対の前足で矢を弾いていた。
その瞬間にショーンは体制を立て直したが、リアナは攻撃のタイミングを見計らっていた。
「クライヴ! ぼくが隙を作るから後は任せても、いいかい?」
「無理です!」
「…………」
リアナはオレに提案するがオレは即答で断った……
「アンタ何言っているのよ! アタシが援護するから行きなさいよ! アンタならできるって、ア、アタシは、し、信じてるんだからね!」
フィーネがオレに発破をかけるが、後半何故かゴニョっていた……
「ショーン! リアナ! 何とかしてヤツの両前足を外に開くように誘導してくれ!」
「あぁ」
「おう!」
オレがそう言うと、リアナとショーンは左右に飛び出しオオトカゲと対峙した。
「シャャャャャ!」
オオトカゲはリアナ達を威嚇しているが、ショーンとリアナはオオトカゲのギリギリの間合いまでジリジリとにじり寄っていく。
先に動いたのはオオトカゲだった!
先程同様ショーンに向けて攻撃を放ち、全く同じシーンのようにショーンはバランスを崩した。
しかしオオトカゲの攻撃と同時にリアナが長剣を持ち、反対側から顔に突きを入れようと動き出した!
ガキン!
オオトカゲは広背筋をいかんなく発揮して爆発的な動きで反対の前足を外に振り払った!
「クッ!」
何とかリアナは剣で防ぎ、大きく後方に飛ばされてしまったが上手に受身を取りダメージは無さそうだ!
「フィーネ!」
フィーネはオレの声に反応してオオトカゲの頭部目掛けて矢を放つ!
が……オオトカゲの舌で矢は弾かれてしまった!
「ありがとうみんな! 後はいけるはず!」
オオトカゲの意識は頭部に向いていて、わずかに腹部が空いていた。
オレは【身体強化】をかけて走り出した。
この歳になってから身体が成長した為か、オレの【身体強化】は約二倍の力を十秒間使えるようになった。
オレは半曲刀のサーベルを鞘から抜き、その腹部目掛けてスピードを乗せた突きを放った!
「グギイイイイ!」
手に伝わる感触はかなり奥深くまで刺さっている。
オオトカゲは約一分ぐらいのたうち回ったが、その後はピクリとも動かなくなった。
(疲れたぁ~)
「ナイスだよクライヴ」
「さすがじゃ!」
「アタシの援護に感謝しなさいよ!」
フィーネ達がオレに声をかける間、モーガンは何か考えているようだ。
「おかしい! 本来こんな多くオオトカゲは出現しないし、他の冒険者グループにも同じ数のオオトカゲが襲っているようだ…………統率が取れている……そんな知能はオオトカゲには無いはずだ」
「モーガン! 何か変なのが来るわよ!」
フィーネの声とともに遥か遠くからこちらに何か二足歩行で向かってくる。
それは………………
六メートル近くある大きさで阿修羅のような身体を誇り高く魅せつける圧倒的存在。
そして頭の一部分が飛びだし、まるでリーゼントヘアーのようなオオトカゲが現れた…………
(えっ? オオトカゲのヤンキーですか?)
拍子抜けするオレだったが、モーガンはとても厳しい表情となり、余裕の無い声で呟いた。
「あれは……もしかしてリーゼントカゲなのか…………」
(そのまんまですやん)
オレは口から出るのをグッと堪えて、心の中でツッコミをいれた…………
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺若葉
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
異世界漂流者ハーレム奇譚 ─望んでるわけでもなく目指してるわけでもないのに増えていくのは仕様です─
虹音 雪娜
ファンタジー
単身赴任中の派遣SE、遊佐尚斗は、ある日目が覚めると森の中に。
直感と感覚で現実世界での人生が終わり異世界に転生したことを知ると、元々異世界ものと呼ばれるジャンルが好きだった尚斗は、それで知り得たことを元に異世界もの定番のチートがあること、若返りしていることが分かり、今度こそ悔いの無いようこの異世界で第二の人生を歩むことを決意。
転生した世界には、尚斗の他にも既に転生、転移、召喚されている人がおり、この世界では総じて『漂流者』と呼ばれていた。
流れ着いたばかりの尚斗は運良くこの世界の人達に受け入れられて、異世界もので憧れていた冒険者としてやっていくことを決める。
そこで3人の獣人の姫達─シータ、マール、アーネと出会い、冒険者パーティーを組む事になったが、何故か事を起こす度周りに異性が増えていき…。
本人の意志とは無関係で勝手にハーレムメンバーとして増えていく異性達(現在31.5人)とあれやこれやありながら冒険者として異世界を過ごしていく日常(稀にエッチとシリアス含む)を綴るお話です。
※横書きベースで書いているので、縦読みにするとおかしな部分もあるかと思いますがご容赦を。
※纏めて書いたものを話数分割しているので、違和感を覚える部分もあるかと思いますがご容赦を(一話4000〜6000文字程度)。
※基本的にのんびりまったり進行です(会話率6割程度)。
※小説家になろう様に同タイトルで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる