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第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード? アリアサイド 十二歳 中等部入学前後 前編
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「みなさん入学式おめでとうございます。私はこの学院の教頭を務めていますロレンヌと申します。中々みなさんと関わる機会が少ないとは思いますが―――」
(懐かしいわ学生なんて。前の世界のようにならないよう楽しい学生生活を送って青春を満喫するわよ)
私はそんなバラ色な学院生活を考えていると、ロレンヌ教頭先生がクラス分けのため生徒の名前を呼んでいた。
「まずは一組からいきます。アリアさん、ウィンディー様、…………ヘクター君、モースト君の以上二十三名が一組になります」
(まずはウィンディー王女と一緒のクラスなのね。それにバリストン辺境伯の御子息のヘクター様とボールトン伯爵の御子息のモースト様…………これが平民と平等なのね……。あぁ~、あんなに楽しみにしていた学院なのに、このクラスじゃ他の貴族や平民の生徒と仲良くなれそうにないじゃない!)
「はぁ……」
「どうしたのアリア? ため息をついて……何があったか知らないけど、わたくしが相談に乗るわよ。ヨシヨシ」
そう言って私の頭を撫でようとするのはウィンディー王女だ……
相変わらずと言うか……正直今日のような日にはやめて欲しい。目立つから……
「ウィンディー様には申し訳ないですが、王立学院の現状に落胆していたのです……
エルザとは違うクラスになりましたが、私たちのクラスは意図的に貴族が集まり過ぎです。これが平等と言えるのか……」
私は楽しみにしていた学院生活はもっと自由で、服装とかは決まりはなく、授業とかの教室に生徒が移動して、クラブ的な活動が盛んで、そんなちょっとしたミドルスクールを想像していたのだが……現実は軍隊のように同じ制服で、実習以外は同じ教室で同じクラスメイトと過ごし、規則が多々あって、軍隊のように規律ある行動が求められているのだろうか……
私はそんな事を考えていたのだが、ウィンディー王女は勘違いしたようで、クラスメイトの事で悩んでいるのかと思ったようだ。
「そうよね。それにあまり良い噂を聞かないヘクターとモーストがいるクラスとは……わたくしの可愛いアリアを悩ますなんて許さないわ!」
「あっ! ウィンディー様違いますから」
私の秒でのツッコミにウィンディー王女は口をへの字にして膨れ顔で私に顔を向けた。
「アリアの為に行動しようとしたんだもん」
こうやって拗ねるウィンディー王女は私は好きだ。母性をくすぐられると言うか、同い年でそれはどうかとも思うが……
「はい、わかってますよ。ウィンディー様お気遣いありがとうございます」
そして私達は担任の先生の学院内の説明をしていただき、教室で自己紹介をする事になった。
と言っても殆ど顔見知りばかりだった。
名前順なのでトップバッターは私だ。
「既にご存じの方がいるかと思いますが、アリアと申します。私は貴族や平民関係なく学院生活を送れたらと思いますので、ウィンゲート家の事は忘れて下さい」
簡単な自己紹介と愛想のない表情でみんなに威圧感を与えてしまって固まっているのだろうか?
「綺麗…………お人形さんみたいに表情が変わらないから氷の天使……私の胸の高鳴りが抑えられませんアリアお姉様」
「あぁアリア様のクールビューティが萌えです! 生まれてきて良かった」
「アリア様の足で踏まれながら罵って欲しいです!」
「なに! オレは四つ這いになってアリア様の椅子になりたい!」
(………………何なのコレは……貴族ってこんな変態ばかりだったかしら……)
続いてウィンディー王女の番となり、一気に教室の雰囲気がピリッとした。
(まぁ王女様だからね。みんな粗相がないようにと身構えるよね)
「わたくしはウィンディーと申します。先程自己紹介したアリアさんとは幼馴染で仲良しです。わたくしもアリアさんの考えに賛成で貴族や平民関係のない学院生活にしたいです」
ウィンディー王女は声のトーン、スピード、声量、それに席から立ち上がり席に戻るまでの頭から足の先までの動きといった所作、流石王女と言える動作だった……
(さすが王女様モード……普段のウィンディー王女がこうだったら私が口酸っぱく言わなくても良いのに)
私は呆れ顔で隣の席のウィンディー王女を見ていたが、教室内はウィンディー王女の発言でザワザワしていた。
王女の一言が、貴族が平民と仲良くするようにとお達しがあったかのように感じたのだろうか。
続いては赤髪のソフトモヒカンで両腕にタトゥーのようなものが入っていて、血のような赤い目は目つきが悪くて常に挙動不審な様子のヘクター様の自己紹介だった。
「僕はヘクターと言います。性格は好き嫌いがある偏った性格です。僕もアリア様の考えに賛同します」
そう言って私の方を一度見て席に戻って行った。
(先程のねっとりとした視線…………彼はストーカー気質だから私もエルザもウィンディー王女も気をつけないといけないわ。フィーネも知られると狙われるかもしれないわね。リアナは多分……自分の身は守れそうだわ)
「私の名前はモースト・ボールトンです。麗しのウィンディー王女、そしてアリア様の言葉に大変感銘を受けました。私もそのような学院生活、いや学院全体が変わるようにするのが貴族の務めと思っております。その為皆様の協力が必要だと感じています。二年間よろしくお願いします」
そう言ってモーストは優雅に一礼をした。
(モースト様はペラペラと饒舌に話しているが、私の情報だとモースト様はボールトン領では平民嫌いで数々の愚行を起こしている……それこそフィーネ達が心配だわ)
そうして自己紹介が終わってから私はフィーネ達の平穏無事を願っていたらいつの間にかホームルームが終わり下校の時刻となっていた。
私とウィンディー様は教室から出るとエルザが待っていてくれていた。
「ウィンディー様にアリア遅いよ。早く学生寮に行こうよ。ルーシーが案内してくれるってさ」
「「まぁルーシー様が?」」
私とウィンディー王女は、いつのまにルーシー様に? と意外な人物の案内に驚き、そして私は当初案内予定だったアランお兄様にお断りをしに行く事となった。
「――という訳でエルザに勝手に決められていて、ルーシー様に案内していただく事となりました。ごめんなさいアランお兄様」
「良いんだよアリア、僕はこうしてアリアと学生生活を送れる事が幸せなんだ。いつでもお兄さんを頼って良いからね」
そう言ってアランお兄様は笑顔で送り出してくれた。
「おい! アラン様の妹のアリア様だぞ。相変わらず綺麗だなぁ」
「妹に邪な考えを持つ者は社会的に抹殺するよ」
私はエルザ達の元へ急ごうと教室から出て行くと、アランお兄様の教室から何か雑音が聞こえるが…………私は聞かなかった事にした。
そしてエルザ達と合流して学生寮に着くと、エントランスには茶色のゆるふわなロングヘアーに可愛い青色の垂れ目が印象的なルーシー様が待っていた。
「お~いエルザちゃん~こっちだよ。あっ! ウィンディー王女にアリア様お久しぶりです」
ルーシー様は最初に見つけたのがエルザだった為かフランクな口調でエルザを呼び、その後私達に気づいたので言葉遣いを変えた。
「ルーシー様。私達は今日から中等部一年生で後輩ですので、どうかエルザと同じ対応でよろしくお願いします」
「ええー! こちらこそです。じゃあ先輩って呼んで下さいね。あっ! 本当に呼ばれると恐縮しますよ」
まさかのウィンディー王女の頭を下げてのお願いに、ルーシー様は驚きを隠せていなかった。
(ウィンディー王女……そういう所ですよ…………この王国の王女が簡単に頭を下げれば誰だって恐縮するでしょ。他の行動で敬意を示す事ができたでしょ……まぁでも誰にでも分け隔てなくがウィンディー王女の良い所だけど)
そしてルーシー様に寮内の案内を一通りしていただき、その後夕食も一緒にと誘われた。何だが上機嫌な様子だったので、私はその理由を聞いてみた。
「今日はね。やっとやっと可愛い弟が入学したの」
ルーシー様は嬉しそうに答え益々上機嫌だ。
(ん? ランパード家にはテリー様と双子のジェイミー様以外男子はいないはずじゃ……)
「その失礼ですがルーシー先輩、弟と言うのはどういっ」
「そうなの! 弟のような子なのよ! クライヴって言うの。平民の子だけど可愛くて礼儀正しくて頭も良くて良い子なの! ウィンディー様やアリアちゃん達と同い年だから仲良くしてね」
私の言葉を遮り食い気味で喋り出すルーシー様からは全く予想だにしない名前が出てきた。
「はぁ……わかりましたクライヴ君ですね」
(なに? 一体どう言う事? クライヴ君とランパード家の繋がりは? ランパード辺境伯が帝国と繋がっている? 理由は? いや、多分クライヴ君は亡命をしてきたはず……
どうして南のランパード辺境伯が北の帝国と? そんな事したら国際問題になりかねない。
そこまでリスクいや、王国を危機に晒すかも知れないのに何故ランパード辺境伯は…………一体何を考えているの?
クライヴ君は一体何なの? 私は帝国の高位貴族以上だと確信しているけど…………ベールに包まれすぎていて全く分からないわ。
ただ一つ言える事はルーシー様やテリー様やジェイミー様なら何か知っているのかもしれないわ)
「あの……つかぬ事をお聞きしますが、その平民のクライヴ君とは……ルーシー先輩と一体どのようなご関係なんですか?」
私が再度質問をすると、ルーシー様は花が咲いたような笑顔で答えてくれた。
「私が九歳の時に突然お父様に連れて来られたみたいで、しばらくしたらシェリダン領に帰ったと聞かされたわ」
「えっ? それ以外に何かエピソードとかはありませんか?」
「うん! 後はクライヴのお祖父様も一緒に来ていたわ」
「…………そうですか」
(ルーシー様は嘘をついているように見えない。と言う事はルーシー様には情報が隠されている…………益々怪しいわ。コレは調べがいがありそうね)
私はルーシー様の話を聞いて、少しだけニヤリと笑みを浮かべ、何故かスパイ時代の頃に戻ったような気がした。
(懐かしいわ学生なんて。前の世界のようにならないよう楽しい学生生活を送って青春を満喫するわよ)
私はそんなバラ色な学院生活を考えていると、ロレンヌ教頭先生がクラス分けのため生徒の名前を呼んでいた。
「まずは一組からいきます。アリアさん、ウィンディー様、…………ヘクター君、モースト君の以上二十三名が一組になります」
(まずはウィンディー王女と一緒のクラスなのね。それにバリストン辺境伯の御子息のヘクター様とボールトン伯爵の御子息のモースト様…………これが平民と平等なのね……。あぁ~、あんなに楽しみにしていた学院なのに、このクラスじゃ他の貴族や平民の生徒と仲良くなれそうにないじゃない!)
「はぁ……」
「どうしたのアリア? ため息をついて……何があったか知らないけど、わたくしが相談に乗るわよ。ヨシヨシ」
そう言って私の頭を撫でようとするのはウィンディー王女だ……
相変わらずと言うか……正直今日のような日にはやめて欲しい。目立つから……
「ウィンディー様には申し訳ないですが、王立学院の現状に落胆していたのです……
エルザとは違うクラスになりましたが、私たちのクラスは意図的に貴族が集まり過ぎです。これが平等と言えるのか……」
私は楽しみにしていた学院生活はもっと自由で、服装とかは決まりはなく、授業とかの教室に生徒が移動して、クラブ的な活動が盛んで、そんなちょっとしたミドルスクールを想像していたのだが……現実は軍隊のように同じ制服で、実習以外は同じ教室で同じクラスメイトと過ごし、規則が多々あって、軍隊のように規律ある行動が求められているのだろうか……
私はそんな事を考えていたのだが、ウィンディー王女は勘違いしたようで、クラスメイトの事で悩んでいるのかと思ったようだ。
「そうよね。それにあまり良い噂を聞かないヘクターとモーストがいるクラスとは……わたくしの可愛いアリアを悩ますなんて許さないわ!」
「あっ! ウィンディー様違いますから」
私の秒でのツッコミにウィンディー王女は口をへの字にして膨れ顔で私に顔を向けた。
「アリアの為に行動しようとしたんだもん」
こうやって拗ねるウィンディー王女は私は好きだ。母性をくすぐられると言うか、同い年でそれはどうかとも思うが……
「はい、わかってますよ。ウィンディー様お気遣いありがとうございます」
そして私達は担任の先生の学院内の説明をしていただき、教室で自己紹介をする事になった。
と言っても殆ど顔見知りばかりだった。
名前順なのでトップバッターは私だ。
「既にご存じの方がいるかと思いますが、アリアと申します。私は貴族や平民関係なく学院生活を送れたらと思いますので、ウィンゲート家の事は忘れて下さい」
簡単な自己紹介と愛想のない表情でみんなに威圧感を与えてしまって固まっているのだろうか?
「綺麗…………お人形さんみたいに表情が変わらないから氷の天使……私の胸の高鳴りが抑えられませんアリアお姉様」
「あぁアリア様のクールビューティが萌えです! 生まれてきて良かった」
「アリア様の足で踏まれながら罵って欲しいです!」
「なに! オレは四つ這いになってアリア様の椅子になりたい!」
(………………何なのコレは……貴族ってこんな変態ばかりだったかしら……)
続いてウィンディー王女の番となり、一気に教室の雰囲気がピリッとした。
(まぁ王女様だからね。みんな粗相がないようにと身構えるよね)
「わたくしはウィンディーと申します。先程自己紹介したアリアさんとは幼馴染で仲良しです。わたくしもアリアさんの考えに賛成で貴族や平民関係のない学院生活にしたいです」
ウィンディー王女は声のトーン、スピード、声量、それに席から立ち上がり席に戻るまでの頭から足の先までの動きといった所作、流石王女と言える動作だった……
(さすが王女様モード……普段のウィンディー王女がこうだったら私が口酸っぱく言わなくても良いのに)
私は呆れ顔で隣の席のウィンディー王女を見ていたが、教室内はウィンディー王女の発言でザワザワしていた。
王女の一言が、貴族が平民と仲良くするようにとお達しがあったかのように感じたのだろうか。
続いては赤髪のソフトモヒカンで両腕にタトゥーのようなものが入っていて、血のような赤い目は目つきが悪くて常に挙動不審な様子のヘクター様の自己紹介だった。
「僕はヘクターと言います。性格は好き嫌いがある偏った性格です。僕もアリア様の考えに賛同します」
そう言って私の方を一度見て席に戻って行った。
(先程のねっとりとした視線…………彼はストーカー気質だから私もエルザもウィンディー王女も気をつけないといけないわ。フィーネも知られると狙われるかもしれないわね。リアナは多分……自分の身は守れそうだわ)
「私の名前はモースト・ボールトンです。麗しのウィンディー王女、そしてアリア様の言葉に大変感銘を受けました。私もそのような学院生活、いや学院全体が変わるようにするのが貴族の務めと思っております。その為皆様の協力が必要だと感じています。二年間よろしくお願いします」
そう言ってモーストは優雅に一礼をした。
(モースト様はペラペラと饒舌に話しているが、私の情報だとモースト様はボールトン領では平民嫌いで数々の愚行を起こしている……それこそフィーネ達が心配だわ)
そうして自己紹介が終わってから私はフィーネ達の平穏無事を願っていたらいつの間にかホームルームが終わり下校の時刻となっていた。
私とウィンディー様は教室から出るとエルザが待っていてくれていた。
「ウィンディー様にアリア遅いよ。早く学生寮に行こうよ。ルーシーが案内してくれるってさ」
「「まぁルーシー様が?」」
私とウィンディー王女は、いつのまにルーシー様に? と意外な人物の案内に驚き、そして私は当初案内予定だったアランお兄様にお断りをしに行く事となった。
「――という訳でエルザに勝手に決められていて、ルーシー様に案内していただく事となりました。ごめんなさいアランお兄様」
「良いんだよアリア、僕はこうしてアリアと学生生活を送れる事が幸せなんだ。いつでもお兄さんを頼って良いからね」
そう言ってアランお兄様は笑顔で送り出してくれた。
「おい! アラン様の妹のアリア様だぞ。相変わらず綺麗だなぁ」
「妹に邪な考えを持つ者は社会的に抹殺するよ」
私はエルザ達の元へ急ごうと教室から出て行くと、アランお兄様の教室から何か雑音が聞こえるが…………私は聞かなかった事にした。
そしてエルザ達と合流して学生寮に着くと、エントランスには茶色のゆるふわなロングヘアーに可愛い青色の垂れ目が印象的なルーシー様が待っていた。
「お~いエルザちゃん~こっちだよ。あっ! ウィンディー王女にアリア様お久しぶりです」
ルーシー様は最初に見つけたのがエルザだった為かフランクな口調でエルザを呼び、その後私達に気づいたので言葉遣いを変えた。
「ルーシー様。私達は今日から中等部一年生で後輩ですので、どうかエルザと同じ対応でよろしくお願いします」
「ええー! こちらこそです。じゃあ先輩って呼んで下さいね。あっ! 本当に呼ばれると恐縮しますよ」
まさかのウィンディー王女の頭を下げてのお願いに、ルーシー様は驚きを隠せていなかった。
(ウィンディー王女……そういう所ですよ…………この王国の王女が簡単に頭を下げれば誰だって恐縮するでしょ。他の行動で敬意を示す事ができたでしょ……まぁでも誰にでも分け隔てなくがウィンディー王女の良い所だけど)
そしてルーシー様に寮内の案内を一通りしていただき、その後夕食も一緒にと誘われた。何だが上機嫌な様子だったので、私はその理由を聞いてみた。
「今日はね。やっとやっと可愛い弟が入学したの」
ルーシー様は嬉しそうに答え益々上機嫌だ。
(ん? ランパード家にはテリー様と双子のジェイミー様以外男子はいないはずじゃ……)
「その失礼ですがルーシー先輩、弟と言うのはどういっ」
「そうなの! 弟のような子なのよ! クライヴって言うの。平民の子だけど可愛くて礼儀正しくて頭も良くて良い子なの! ウィンディー様やアリアちゃん達と同い年だから仲良くしてね」
私の言葉を遮り食い気味で喋り出すルーシー様からは全く予想だにしない名前が出てきた。
「はぁ……わかりましたクライヴ君ですね」
(なに? 一体どう言う事? クライヴ君とランパード家の繋がりは? ランパード辺境伯が帝国と繋がっている? 理由は? いや、多分クライヴ君は亡命をしてきたはず……
どうして南のランパード辺境伯が北の帝国と? そんな事したら国際問題になりかねない。
そこまでリスクいや、王国を危機に晒すかも知れないのに何故ランパード辺境伯は…………一体何を考えているの?
クライヴ君は一体何なの? 私は帝国の高位貴族以上だと確信しているけど…………ベールに包まれすぎていて全く分からないわ。
ただ一つ言える事はルーシー様やテリー様やジェイミー様なら何か知っているのかもしれないわ)
「あの……つかぬ事をお聞きしますが、その平民のクライヴ君とは……ルーシー先輩と一体どのようなご関係なんですか?」
私が再度質問をすると、ルーシー様は花が咲いたような笑顔で答えてくれた。
「私が九歳の時に突然お父様に連れて来られたみたいで、しばらくしたらシェリダン領に帰ったと聞かされたわ」
「えっ? それ以外に何かエピソードとかはありませんか?」
「うん! 後はクライヴのお祖父様も一緒に来ていたわ」
「…………そうですか」
(ルーシー様は嘘をついているように見えない。と言う事はルーシー様には情報が隠されている…………益々怪しいわ。コレは調べがいがありそうね)
私はルーシー様の話を聞いて、少しだけニヤリと笑みを浮かべ、何故かスパイ時代の頃に戻ったような気がした。
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