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だれと?

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「休みだからっていつまで寝てるの?さっさと起きなさい!」


 タオルケットを無理やり取られ、覚醒する。
 母さんは手際良くカーテンを開け、エアコンを消して窓を開けた。
 むわっと暑い空気が入ってくる。


「昨日夕飯も食べずに寝ちゃったのね?言ったじゃないの、父さんも母さんも遅くなるから作っておくねって。食べないなら冷蔵庫に入れておきなさいよ。ごはん傷んじゃったでしょ!」


 母さんが珍しく起こしに来たと思ったら、早口だし、長いし…寝起きの頭には半分も入ってこなかった。
 ただ、思った事を口にするなら……。


「…なによ、ぼんやりして。もしかして具合でも悪いの?」

「…母さん、そんな若作りしてどうしたの?」










 痛ってー!
 すんげー痛ってー!
 頭にゲンコツ喰らったのなんて小学生振りじゃないか?
 つか、いきなりゲンコツするか?普通!

 すっかり眠気も吹っ飛んで、ヒリヒリするたんこぶを摩りながら食卓に下りてくると、父さんが新聞片手にお茶を啜ってた。


「…おまえ母さんに何言ったんだ?」


 父さんがこっそりとオレに聞いてくる。
 その顔を見て、また余計な事を言いそうになり、開いた口を塞いだ。

 父さんも若くなってる…!
 元々老け顔の父さんだからあんまり違和感無いけど、白髪が無い!


「何言ったか知らないけどちゃんと謝っておけよ?昼飯も無くなるぞ」


 記憶よりシワが少ない顔で父さんは笑う。
 そんな父さんが広げる新聞の日付は、15年前のものだった。


 ドクンドクンと心臓が大きな音を立て始める。
 
 …まさか、まさか。嘘だろ。こんなことって。
 だが、夢にしてはリアルすぎる。母さんにゲンコツ喰らった頭はまだ痛む。

 …こんな夢があってたまるか。やり直せるのだ。オレはまた、高一の夏から…!

 オレは慌ててケータイを探した。









 外はうだる暑さだ。蝉の声が鳴り響く。


「あっちゃん!」


 昼下がり。オレにとっては母校の校門でみさきは待っていた。


「いや暑いだろ、教室で待ってろよ。」

「だってもうお弁当食べちゃったし。それに…」


 みさきはオレに近寄り、上目遣いで見上げてくる。


「少しでも早く会いたかったし…だめ…?」


 ……だめな訳ないだろ!

 ここですぐに抱きしめたい衝動に駆られるが、グッと堪えて並んで校内に向かった。

 みさきは夏休みの補習授業を受けていた。

 昨日制服を着ていたのは、その帰りに家に一緒に帰ってきたからだ。…確か。
 記憶は朧げだが、少しずつ思い出している。


「身体は、…その。大丈夫か?痛みとか」

「…うっ…うん、…まだ少しだけ痛いけど、大丈夫っ」


 昨日の艶かしい体験を思い出すと身体が熱くなる。
 みさきも顔が赤い。きっと暑さのせいだけではないだろう。

 校内は静かだった。夏休みの補習は赤点を取った生徒か、自由参加の生徒だけだ。

 みさきもオレも後者だ。平均点ギリギリのオレの方が真面目に補習を受けるべきなんだろうが、そんな暇があるならずっとみさきに触れていたい。

 階段を先に登るみさきのスカートがヒラヒラ揺れる。
 …みさきの膝の裏を見ているだけで欲情するオレはもう病気かもしれない。
 このスカートの中身を今すぐに味わいたい。

 オレはポケットに忍ばせた小さなビニール袋を意識した。本当なら下校してから使う予定だったのだが…。

 三階への階段を登ろうとしたみさきの手を掴み、二階の廊下へ誘導する。


「え、え?どこ行くの?」


 驚くみさきの声を背後に聞きながら、オレは廊下の奥にある第二多目的室を足早に目指した。

 ここの教室の鍵は壊れている。
 内側からは掛かるが、外からはちょっと扉を上に上げながら引くと簡単に開いてしまうのだ。
 壁際には資材の段ボールや使われていない机や椅子が目より高く積まれ、床はタイルカーペットが敷かれている。するには十分だった。



「…あっちゃん、ここ…」

「おっ。冷房も効いてんな。サボるには快適だろ?」

「さ、サボるって何言っ…!」


 繋いだ手を引き寄せて、オレはみさきの口を塞いだ。


「んんっ…!」


 抵抗するみさきを抱きしめながら、口内を舌で犯す。
 くちゅ、と音を立てて舌を絡ませるが、すぐにみさきの舌は引っ込んだ。
 逃げようとするみさきの腰に腕を絡め、硬くなり始めた猛りを擦り付ける。


「っ!?…だ、だめだよ?あっちゃん、何考えてるの!」

「大丈夫。ちゃんとゴムも持ってきた。」

「そういう事じゃないよ!んっ…だめったら!」


 耳にキスをして首筋まで唇を進めると、みさきはぐいっとオレの肩を押してきた。


「だめっ!や、やだよ!」

「誰も来ないし、キスくらい平気だよ。…それ以上だって…」

「…だめったら!」


 明確な拒否の声に、オレは手を離した。
 みさきは頬を染め、怒った顔のまま、オレを見据える。


「…あっちゃん、わたしの身体が目当てで付き合ったの…?」

「んな訳ないだろ!」


 即、否定したものの、疑われても仕方がないだろうとも思う。
 …みさきの視線が痛い。少しだけ沈黙が続き、みさきが口を開いた。


「あっちゃんとイチャイチャしたいのは私も一緒なんだよ?でも時と場所を選ばせて。」

「はい。……本当に、ごめん…」


 昨日に続いての謝罪。何やってんだオレは。調子に乗り過ぎた。


「もう授業始まっちゃう。あっちゃんも行こう?」


 ケータイを片手にみさきは促すが、前かがみのオレは首を横に振った。


「ごめん。…ちょっと落ち着いてから向かうよ」

「え、大丈夫?お腹痛いの?」

「違う。大丈夫だよ、すぐ治るから。あとでな。」


 手を振ると、みさきはオレを気にしつつも、じゃあ後でね。と言って部屋を出て行った。
 
 ふう、とひと息吐いて床に座って壁にもたれた。
 気分はセックスどころじゃないというのに、元気な下半身が恨めしい。
 テントのように張ったズボン。…これは目立つ。教室に行く事も帰る事も躊躇われた。


「…何やってんだオレは」

「ねえ。なんでこの部屋のこと知ってんの?」


 突然女の声が降ってきた。
 …目の前のダンボールが喋った?

 
「!?」
 
 
 驚いて身構えていると、そのダンボールの僅かな隙間から茶髪をポニーテールに結んだ女子が出てきた。
 セーラー服のタイを付けておらず、スカートも短く、かなり着崩した格好だ。


「ななななな!?」

「ウケるんだけど。ビビり過ぎじゃない?
 

 ニヤリと悪戯っぽく笑いながら言われ、ハッとする。
 そうか、この子今のやり取りを全部!!
 顔が熱くなり、恥ずかしさにオレは額に手を当てた。


「本番始まったらどーしようかと思った。いちおー待ち合わせ中だったし」

「…待ち合わせ?」

「だったの。でも来ないし帰ろっかなーって思ってたら足音が聞こえたからここの隙間に。アイツだったら驚かすつもりだったんだけど…」


 ケータイを片手に話しながらその子はオレの目の前にしゃがみ込む。
 水色!
 短いスカートの中身が丸見えになるが、気にもしていないようだ。
 気まずさに目を逸らすと、今度は目が合ってしまう。真顔で見つめられ、狼狽える。

 みさき一筋と言いたいが、こんな子を忘れるはず無い。
 知らない子だった。少しつり目で背は低め。クラスでも目立つタイプだろう、可愛い子だ。
 ぷるんと柔らかそうなピンクの唇は厚めで、高校生のわりに色っぽい。
 
 その口角が少し上がる。柔らかな微笑にドキッと胸が高鳴った。
  

「あの、…な、なに?」

「ねぇ、だいいちいんしょーで。あたしの事どう思う?可愛い?」

「……えぇ…?」

「あっちゃん、けっこータイプなんだけど。あっちゃんが嫌じゃなければ、あたし暇だし。…しよっか?」


 さっきから質問の意図がわからない。オレの頭が悪いのか?

 …しよっか?…まさか…。

 言葉の意味を考えていると、その子はまた悪戯っぽい笑みを浮かべ、座っているオレの股間辺りに跨った。


「え!?」

「ここ、凄い苦しそう…ぴゅっぴゅさせてあげよっか?ゴム持ってきてるんでしょ?」


 スカートを捲ってパンツを惜しげもなく露わにすると、腰を前後に動かし始めた。
 レースの水色パンツからは、うっすらと中の茂みが透けている。そこから伸びるむっちりした太もも。
 目の前の光景と布越しの刺激に、猛りは性急に熱さを取り戻していく。


「ちょっと刺激しただけなのに…かわいーね。いい子いい子」
 

 ズボン越しに優しく陰茎を愛でる。その手は流れるように動き、ファスナーを下ろしてきた。正直抗いがたいが、さすがにこれ以上は…!

 手を掴んで止めると、不思議そうな顔をしてオレを見る。


「あたしじゃ不満?とは仲良く出来そうなんだけど…」

「……ま、待ち合わせ相手って彼氏じゃないの?」

「違うよ、セフレ。…そんなこと気にしてたの?」

「そんなことって…気にするに決まってんだろ、オレだって…」

「あのカノジョに悪く思う事ないって。気持ちと性欲は別でしょ?セックスなんてただのコミュニケーションだよ。あっちゃん」


 セリフに似つかわない無邪気な笑顔。…この子、やっぱり可愛い。

 いや、というか…そうなのか?そういうものなのか?ただのコミュニケーション…

 オレが固まっている内に早々とその子はファスナーを下ろして下着ごとズボンを下げていた。
 そそり立つそれに細い指が絡み、触れるか触れないかの所で焦ったく動かされる。
 

「…おっきいね。舐めがいがあるなぁ」


 その子は細かく動かしていた指を根元に添え、固定した。
 柔らかい唇が亀頭に触れ、ちゅっと軽い音を立てた。
 小さく出した舌で唇を濡らすと、オレの反応を見ながら陰茎をゆっくり咥えていく。
 期待通りの光景にゴクリと喉が鳴った。


「う、…あ」


 舌がゆっくり裏筋をなぞり亀頭の割れ目でチロチロとそよぐと、気持ちの良さに声が漏れた。
 カリにも舌を這わせ、キャンディでも舐めるみたいに舌を動かす。
 根元にきゅっと添えられた手を下に引っ張り、口をすぼめて扱き始めた。

 じゅるっじゅぽっじゅぽっ。

 たっぷり唾液を纏わせてリズミカルに動く。上下に動くだけでなく、手で袋までコロコロと刺激している。
 たまにオレの顔を見上げては嬉しそうな、満足そうな表情をする。上目遣いの顔はかなり刺激的だった。
 この子のフェラ、かなり上手い。

 手慣れた手つきに感心するが、高まる射精感に少し焦る。余裕かましてる場合じゃない。


「は、…もっと大きくなってきたね。どうする?続ける?嫌なら止めちゃうけど…」


 唾液で濡れた陰茎をくちゅくちゅと扱き続けながらそんな事を聞いてくる。
 …生殺しか!中途半端な刺激を続けてオレの反応を楽しんでいるのだろうか。


「…っ…嫌じゃない。すげぇ…気持ちいい」

「ほんと?嬉しいー。……じゃあ続きは…どうする?」


 指を陰茎から離すとまたスカートを捲り上げた。パンツの上から割れ目を広げる。
 滲み出た蜜でシミの付いた中央を、恥ずかしそうに白昼に晒す。

 オレのを舐めながら濡らしていたのか。

 興奮しきったオレは鼻息荒く覆い被さった。セーラー服の上から乳房に顔をうずめて揉みしだく。


「あっちゃん可愛い。…待ってね」


 その子は自ら服をブラごと捲って汗ばんだ先端を晒した。小ぶりの乳房がぷるんと揺れる。
 夢中でかぶりつき、舌で先端を転がすと、鼻にかかった甘い声が漏れた。


「あんっはぁ。…おっぱい気持ちいいっ…もっと…っん、ああんっ」


 頭をぎゅっと抱きしめられ、汗の匂いを濃く感じる。
 手のひらにぴったりと収まる乳房は手触りがすごく良い。張りも柔らかさも心地良い。ずっと触っていたい。
 先端を強く吸い上げながら、もう片方を押し込むように揉むと甘い声は大きくなった。


「あああんっ…はぁっ気持ちいいよぅ…っ」 


 可愛い声だ。もっと喘がせたい。早く入れたい。陰茎からカウパーが漏れてきていた。
 今すぐ乱暴に服を剥ぎ取って好きなようにガンガン突きたい。


「…っもう、入れたい…っ」

「ああっ…ふふ、いいよ。…でも、あたし上が好きなの。…やだ?」


 オレの頬を撫で、肩を軽く押してくる。
 その弱い力に押されたままオレは仰向けになった。
 その子はパンツを片足だけ脱ぎ、濡れた茂みをオレのそそり立つ陰茎のすぐ上になるように跨る。


「あたしももう濡れちゃった…わ。…すごい…おっきいね…」


 はあ、と感嘆のため息を吐きながら亀頭を細い指がつついた。
 オレはまどろっこしい動きでポケットからゴムを出して装着しようとしたが、中々嵌まらない。

 オレが焦っていると、ゴムを取り上げられた。
 そしてそのまま、濡れた割れ目を陰茎に擦り付け始める。


「え。お、おい。」

「ゴム入らないくらい大きいの…生で入れなきゃもったいなく無い?…ねぇ、…だめぇ?」


 くちゅ、くちゅり。

 腰を前後に動かす度にお互いの秘部からいやらしい水音がする。
 これだけでも気持ちが良い。だがイクには全然足りない。
 それはこの子も一緒なのだろう。涙目になり、唇を噛む様子は焦りを感じた。


「……で、でも…」

「ピル飲んでるから、大丈夫。…ああ…ねぇ、ほら、あっちゃん。このまま入れちゃうよ?あっちゃんは?…どうしたい?」


 動きに導かれ、先っぽが濡れそぼった割れ目にくちゅりと食い込んだ。
 その瞬間オレはその細腰を掴み、腰を思い切り打ち付けた。


「ひゃあああんっ!」

「……っくぅ、」


 嬌声が部屋に大きく響く。
 のけぞって全てを受け入れた彼女の肉壁はピクピクと痙攣していた。
 コリコリの子宮口に亀頭が当たる。狭い肉壁にぎゅっと包まれ、喉がグッと詰まる。快感が脳まで突き抜けた。

 ぐちゅっぐちゅっぐちゅっぐぽっ。

 あまりの良さに腰が止まらない。ぐしょぐしょに濡れた肉壁はオレをすぐに追い立てた。
 上になっている彼女の細いウエストを抱えてオレは何度も腰を打ち付ける。
 お互いの秘部から出てくる粘液は泡立ち、滴った。


「ああ…っ!待ってっこんな………やっ……く、んあっ………ん、!」


 突き上げるたびに揺れる乳房は汗とオレの唾液で白く照っている。
 彼女は目をつぶり、ぎゅっと眉を寄せて強く唇を噛む。これでも声を我慢しているようだった。
 濡れたまつ毛からひと筋涙が伝う。


「ふ、あっ…も、だめっ…あっちゃん…ああっ……い、いっちゃうぅうっ…」


 肉壁が大きくうねり、陰茎をひと際ぎゅうっと絞る。


「っく、あああっ」


 ゾクリと腰を震わせた。歓喜の瞬間を迎え、オレは全てを彼女に放った。





 
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