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幸せが始まる日

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「ビスチェ、ビスチェ、ビスチェ……!!!!」

「あっ、あっ、あっ、あっ、あああーーー!!!!!」

最奥が燃えるように熱くなって、ラルフがオレの奥で果てたんだと分かる。

たっぷり中に注がれて、多幸感に包まれる。

ラルフの猛るような雰囲気が和らいで、力を抜いたラルフがオレに全身を預けてくる。そのあったかい重みが心地良い。

「幸せだ……」

荒い息の中でつい口から零れた、という感じで発されたその言葉で、オレの方が幸せな気分になる。やっぱりオレ、ラルフが心の底から好きだ。

オレの首に顔を埋めてしばらくすぅはぁと匂いを楽しんでたらしいラルフが、落ち着いたのか顔を上げて俺の顔をじっと見てくる。

「そうだビスチェ、子どもは今欲しい……?」

突然そんな事を聞かれて、朦朧としながらも首を傾げた。

「今……ラルフが欲しいなら。跡継ぎは必要だろう……?」

「僕の気持ちを優先してくれるの? じゃあ、もうちょっとあとでもいい?」

「うん……」

「そうか、それなら呑もうか」

ラルフから呑まされるままに妊娠を抑制する薬を口に含む。

「ビスチェとの子どもは欲しいけど、もう少しだけふたりの時間を楽しみたいからね」

「ラルフ……」

「ああ、可愛い。ビスチェとこうしていられるだけで幸せだ」

よく分からないけれど、ラルフの好きにしたら良いと思う。

「ようやくビスチェが心から僕を受け入れてくれる気持ちになったんだ、しばらくはこうしてイチャイチャしよう」

「うん……」

ラルフが甘く微笑んでオレの頬を撫でてくれるから、嬉しくて頬ずりした。

「ああっ! 可愛い!」

「ひう……っ」

少し落ち着いていたラルフの熱杭が一気に力を取り戻して、オレの中で存在感を増す。

「たまらないな。どうされたい? これは? 気持ちいいか?」

「ふわぁッ、ああん、や、あ、それ……あふ、気持ちいい……」

さっきまでの激しい突き入れとは違って、入り込んだ最奥でぐりゅん、ぐりゅん、とゆっくり押しつけるように捏ねられた。甘く蕩けるような快楽に支配されてしまう。

ラルフに与えられる刺激も、言葉も、全てが大切でオレを幸福にしてくれる。

優しく穿たれながら身体中を舐められ、甘噛みされ、なで回されてそれがいちいち気持ち良くて困ってしまう。

「ああ、ビスチェが気持ちよさそうで嬉しいよ」

「うん、気持ちいい……ラルフ、好き……」

熱に浮かされたように言うオレに、ラルフが耳元で囁く。

「休みは十日間とってある。やっと番になったんだ、思う存分愛し合おうね」
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