仏頂面の同僚も、猫な僕には甘々です（旧題：猫になってはみたものの）

猫、翻弄される

トルスが股間を押さえて呻く。ホントに早くそのいきりたった怒張を迎え入れて、僕のものにしてしまいたい。

「まったく……！　お前は煽るのが天才的にうまいな」

僕の中に入っていた指が、さっきよりは性急に動き出した。

煽ってトルスが手に入るなら、全力で煽ってやる。

その決意に忠実に動きたいのに、トルスの指がだんだんと気持ちよくなって来て、僕は小さく声を漏らしながら震えることしかできない。

逃がせない熱をトルスに必死で抱きつく事でなんとか堪えながら熱い息を吐いていると、突然雷を受けたような衝撃が走った。

「ひああぁぁ！！？」

背中がのけぞり、腰が跳ねる。勝手にビクビクと体内が大きくうごめいた。

「は、ああぁ……」

余韻ですら何か体の中の琴線に触れるようで、僕は震えた。

「大丈夫か？　痛かったのか？　やめるか？」

心配そうな顔でトルスが僕の顔を覗き込む。絶対に痛いとか言わないつもりだったのに、トルスがビクつくような声を出しちゃったのが悔しい。

「ダメ……！　やめないで。痛くないし……気持ち、いい……？　なんか、わかんない……雷、走ったみたいだった……」

「え……それって」

恐る恐る、トルスの指がさっきのところを押してくる。

「ん……」

「どうだ？」

「わ、かん、ない……けど」

クニクニと押されるたびに、腰の奥がジンジンする。

「ふ……ん、あ……」

知らないうちに腰が揺れてた。それに、僕の大切なところがギュンとおっきくなって、先走りがトロトロと流れ出してくる。これってもしかして、僕……。

「もしかして、すごく……感じてる、のか？」

「ああっん！！！　ダメ、ああっ！！！」

いつの間にか三本に増やされた指で、挟むようにそこを捏ねられて、僕はもうたまらず高い声をあげる。明らかに快感だった。

「あ、ああ、ああ……ふ、ああ……」

「うわ……肌が赤くなってきた。エロ……」

「恥ずかし……ああ、ん、すごい……！」

こんなところがこんなに気持ち良く感じるなんて知らなかった。気持ち良すぎて、僕の腰はさらなる快感を求めてもじもじと絶えず動いてしまう。指でこんなに気持ちいいなら、トルス自身が入って来てくれたらきっと、すっごく！　気持ちいいに決まってる。

「トルスお願い、もう、来て……！」

「ローグ……！」

「ふあ……っ」

指が抜き去られて、すぐにトルスの熱い怒張が僕の蕾に押し当てられる。ぬる、と擦られる感触があって、期待に胸が震えた。

「ああ……ん、トルスぅ早くぅ……っ」

腰を押しつけて入れてしまいたいけど、最初はやっぱりトルスの意思で貫いて欲しい。精一杯ねだったら、トルスはぎゅっと眉根を寄せたあと、吐息を漏らしながら僕の蕾にゆっくりと押し入ってきた。

「あ……あ……あ……入って、くる……！」

指とは違う圧倒的な質量にぐ、ぐ、ぐ、と押し広げられていく。

「ふ……あ、あっ！！！」

トルスの膨らんだ太い先端が僕の慎ましい蕾を突破して、ついに体内へと飲み込まれた。

大きく張り出たカリの部分が入ってしまうと、あとはぐぐぐっと意外なほど短時間で僕のナカの奥へ奥へと進んでくる。まだそんな質量を受け入れたことなどある筈もない僕の初心な内壁は、今はまだ明確に痛みと強烈な圧迫感を感じ取っていた。

「く……んう……っ、……っ」

こんなに苦しくて充足感のある痛みなんて、今まで経験したことがない。

身体の内側を強引に押し分けられるような、肉が引っぱられるような痛みや、内臓がぎゅうぎゅうと圧迫されるような痛みがあって苦しい。でも、ポーションの助けもあるのか長くは続かない痛みだし、なによりトルスのモノが隙間なくミチミチに詰まっているんだという、圧倒的な充足感も確かにあるんだ。

「く……きっつ……大丈夫か、ローグ」

トルスもまだ苦しそう。ああ、早くトルスに僕のナカで気持ちよくなって欲しい。包み込むように優しくトルスを迎え入れたいのに。その一心でなんとか体の力を抜こうと頑張った。

「だい、じょうぶ……幸せ……トルス、好き……！」

僕にぴったりとくっついてるトルスの体。でももっとひとつになりたくて背に回した腕にぎゅっと力を入れる。視線でキスをねだったら、トルスは啄むような可愛らしいキス何度もくれた。

「はー、もう……！　ホントお前、可愛いなぁ……！」

キスのおかげでだいぶ馴染んできたと思ったのに、トルスの逸物が僕のナカでもっと大きくなった気がして、僕は喘いだ。

「ああ……ん、おっきく、なった……？」

「お前が可愛いからしょうがない。くそ……っ、もっと気持ちよくしてやりたいな。さっきの、気持ち良さそうなトコ……」

最後は独り言みたいに言いながら、また柔らかいナカを押し分けながら入ってくるトルスの怒張。ただまっすぐ入ってくるだけじゃなくて、トルスがゆっくりと回すように突き入れてくるソレが、僕のイイトコロをぐりっと刺激した。

「んあああっっ！！？？？　ひ……あ、ああ、トルス、ああっ、そこ、すごい……！」

悲鳴みたいな声が出た。