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第五章 ~ゲームに無かった展開だから遠慮しないで歯向かう~
もう忘れてもいいじゃない・6 $リオ$
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「ご免な、今更になって、こんな話……。」
でも、これでもまだ話せてない事がいっぱいある。
ハーレムを追い出された後の話が。
それを話そうと思った時に、イグゥが静かだって気付いた。
静か過ぎる。
なんだか……怒ってるみたいだ。
「……イグゥ、怒ってるの?」
イグゥは黙って首を振る。
違うって伝えてるんだろうけど、喋ってくれない。
「なぁ、なんか言えよ。……呆れた、でも……何でもいいから。」
いつの間にかイグゥは拳を握り締めてた。
怒らないで欲しくて、おれはそっと片手を添える。
それがおれに出来る精一杯の甘えた仕草だ。
イヤだよ……お願いだから、黙らないでくれよ。
「リオ……。オレっ…リオ……、……抱…きたい…………。」
手を掴まえられる。
自分でもバカみたいに身体が緊張した。
ダキタイ……。抱き……、え、ちょっとっ!
「いっ、イグゥ、ダメ……っ、ここ、病院だぞっ。」
何でもいいから言えって、言ったけど!
そんな、いきなりそんなのダメだって!
「せめてギュッてしたい。なぁ、ソッチ向いちゃダメか?」
あ、……あぁ、ソッチの抱く、なら。まぁ……ヨシ。
凄いビックリして焦っちゃった。結構イグゥも動揺してるからいいか。
正面に向き直ってギュッってしたい、って。イグゥは必死に口説いて来る。
割といつもの感じ……よりも、ちょっと情けない感じで。
カッコ良くてドキドキさせてたイグゥも良かったけど、こんな一面も見せてくれるイグゥが……やっぱり好き、だなぁ。
自然に、そう思ったから。ちょっと力が抜けて。
抱き締めるぐらいならいいかな、って思ったから……
「へ、変な事しない…なら、いいよ。」
「リオ~っ!」
「…ぅわっ!」
もおぉっ、なんでベッドに押し倒してるんだよっ!
ただ抱き締めるんじゃなかったのかよ、勢い有り過ぎだってば!
「あ、ちょっと! ダメだって!」
本当にダメだからっ、病室だからっ。
これ以上の事シないから大丈夫とかじゃなくて。病室でこんな熱烈に抱っこするとか、それもダメなんだぞっ。
イグゥも分かってると思うけど、でもイグゥ……あんまり我慢が利かなさそう。
「ギュッてするだけ、抱き締めるだけだからっ。……あぁ落ち着く~。」
「コラぁっ、もうっ。……もぉ、……しょうがないなぁ。」
仕方なく……ホントだってば……仕方なく、イグゥに注意するのを諦めた。
おれの腕力じゃ、引き剥がすのは無理。ジタバタしてもただ疲れるだけだろうし。
諦めついでに。腕の中におれを閉じ込めてるイグゥの背中へ腕を回した。照れ臭いからなるべく、そっと。
でもなんか、こうしてると……おれも落ち着いて来たみたいだ。
「イグゥ。黙ってた事……許して、くれる?」
気になった事を素直に言えた。
怖いのは、イグゥを怒らせたまま、嫌われて、許して貰えない事だったんだ。
イグゥは本当に落ち着いたみたいで、穏やかな言葉でおれを許してくれた。
それだけじゃなく、イグゥは沢山の言葉でおれを慰めたり、励ましたり。
不安に感じてたおれの身体の事も、借金の事も、……根気良く、大丈夫だって、イグゥは伝えてくれた。
おれはイグゥの言葉だけで、それだけで充分嬉しかったんだ。
でも、それが、どういうワケか……。
たぶんあれ、怒涛の展開? っていうのか、な……?
……あのさ、おれも一応、ちゃんと聞いてたんだよ?
でもイグゥの話って、ちょっと難しい理屈で、魔法みたいで……。
何の話だ、って? おれの借金の話だよ。
んとさ、理由としては『宮殿の滞在費』なんだけど……イグゥが言うには、それっておれが払うものじゃないんだってさ。
おれも納得して払い続けてるんじゃない。
でもおれより、イグゥの方がメッチャ怒ってて。
ハーレムに文句言う、とか。逆に慰謝料を払わせる、とか。
そんな事を期待してるワケじゃないけど。
おれの為にイグゥがこんなに怒ってくれてるのが嬉しい。
呑気にそう思って喜んでたら。
「無理じゃない、リオ。……オレのハーレムに入ってくれ。」
「えっ?」
また……サラッとプロポーズみたいな事を。
だからぁ……もぉ~、……そういう大事な台詞は、サラッと言うな、って!
しかも、おでこにキスまでして。
だからぁっ、もぉっ。
まぁ……確かにおれって、改まってイザ! って感じになるの、苦手なんだけど。
「ハーレムに入って、オレの妻になって欲しい。リオを守りたいんだ、オレに守らせてくれ。イクシィズのハーレムから、リオを完全に離したい。……オレに、任せてくれないか?」
何度も守ってくれてるだろ。
おれの事、どんだけ守ってくれる気だよ……もぅ。
凄い堂々と説明するイグゥ。
法律の事とか、あんまり良く分かんないけどさ。
イグゥって……案外、インテリ系なトコ、あったりする?
「天守として、リオの夫として。ちゃんとした手続きでリオを解放したい。オレが代理人になって全部、キッチリ終わらせたい。……リオ……、オレの妻になってくれ。」
おれ……あれよあれよと、口説かれてる。
……あれ、ちょっと待てよ?
おれ、イグゥの妻になるとしたら……や、妻じゃなくても恋人でも、だけど。
抱き付くだけじゃなくって、もっと先もスる?
おれの後ろ、濡れないんだけど。
大丈夫、かな……。
でも、これでもまだ話せてない事がいっぱいある。
ハーレムを追い出された後の話が。
それを話そうと思った時に、イグゥが静かだって気付いた。
静か過ぎる。
なんだか……怒ってるみたいだ。
「……イグゥ、怒ってるの?」
イグゥは黙って首を振る。
違うって伝えてるんだろうけど、喋ってくれない。
「なぁ、なんか言えよ。……呆れた、でも……何でもいいから。」
いつの間にかイグゥは拳を握り締めてた。
怒らないで欲しくて、おれはそっと片手を添える。
それがおれに出来る精一杯の甘えた仕草だ。
イヤだよ……お願いだから、黙らないでくれよ。
「リオ……。オレっ…リオ……、……抱…きたい…………。」
手を掴まえられる。
自分でもバカみたいに身体が緊張した。
ダキタイ……。抱き……、え、ちょっとっ!
「いっ、イグゥ、ダメ……っ、ここ、病院だぞっ。」
何でもいいから言えって、言ったけど!
そんな、いきなりそんなのダメだって!
「せめてギュッてしたい。なぁ、ソッチ向いちゃダメか?」
あ、……あぁ、ソッチの抱く、なら。まぁ……ヨシ。
凄いビックリして焦っちゃった。結構イグゥも動揺してるからいいか。
正面に向き直ってギュッってしたい、って。イグゥは必死に口説いて来る。
割といつもの感じ……よりも、ちょっと情けない感じで。
カッコ良くてドキドキさせてたイグゥも良かったけど、こんな一面も見せてくれるイグゥが……やっぱり好き、だなぁ。
自然に、そう思ったから。ちょっと力が抜けて。
抱き締めるぐらいならいいかな、って思ったから……
「へ、変な事しない…なら、いいよ。」
「リオ~っ!」
「…ぅわっ!」
もおぉっ、なんでベッドに押し倒してるんだよっ!
ただ抱き締めるんじゃなかったのかよ、勢い有り過ぎだってば!
「あ、ちょっと! ダメだって!」
本当にダメだからっ、病室だからっ。
これ以上の事シないから大丈夫とかじゃなくて。病室でこんな熱烈に抱っこするとか、それもダメなんだぞっ。
イグゥも分かってると思うけど、でもイグゥ……あんまり我慢が利かなさそう。
「ギュッてするだけ、抱き締めるだけだからっ。……あぁ落ち着く~。」
「コラぁっ、もうっ。……もぉ、……しょうがないなぁ。」
仕方なく……ホントだってば……仕方なく、イグゥに注意するのを諦めた。
おれの腕力じゃ、引き剥がすのは無理。ジタバタしてもただ疲れるだけだろうし。
諦めついでに。腕の中におれを閉じ込めてるイグゥの背中へ腕を回した。照れ臭いからなるべく、そっと。
でもなんか、こうしてると……おれも落ち着いて来たみたいだ。
「イグゥ。黙ってた事……許して、くれる?」
気になった事を素直に言えた。
怖いのは、イグゥを怒らせたまま、嫌われて、許して貰えない事だったんだ。
イグゥは本当に落ち着いたみたいで、穏やかな言葉でおれを許してくれた。
それだけじゃなく、イグゥは沢山の言葉でおれを慰めたり、励ましたり。
不安に感じてたおれの身体の事も、借金の事も、……根気良く、大丈夫だって、イグゥは伝えてくれた。
おれはイグゥの言葉だけで、それだけで充分嬉しかったんだ。
でも、それが、どういうワケか……。
たぶんあれ、怒涛の展開? っていうのか、な……?
……あのさ、おれも一応、ちゃんと聞いてたんだよ?
でもイグゥの話って、ちょっと難しい理屈で、魔法みたいで……。
何の話だ、って? おれの借金の話だよ。
んとさ、理由としては『宮殿の滞在費』なんだけど……イグゥが言うには、それっておれが払うものじゃないんだってさ。
おれも納得して払い続けてるんじゃない。
でもおれより、イグゥの方がメッチャ怒ってて。
ハーレムに文句言う、とか。逆に慰謝料を払わせる、とか。
そんな事を期待してるワケじゃないけど。
おれの為にイグゥがこんなに怒ってくれてるのが嬉しい。
呑気にそう思って喜んでたら。
「無理じゃない、リオ。……オレのハーレムに入ってくれ。」
「えっ?」
また……サラッとプロポーズみたいな事を。
だからぁ……もぉ~、……そういう大事な台詞は、サラッと言うな、って!
しかも、おでこにキスまでして。
だからぁっ、もぉっ。
まぁ……確かにおれって、改まってイザ! って感じになるの、苦手なんだけど。
「ハーレムに入って、オレの妻になって欲しい。リオを守りたいんだ、オレに守らせてくれ。イクシィズのハーレムから、リオを完全に離したい。……オレに、任せてくれないか?」
何度も守ってくれてるだろ。
おれの事、どんだけ守ってくれる気だよ……もぅ。
凄い堂々と説明するイグゥ。
法律の事とか、あんまり良く分かんないけどさ。
イグゥって……案外、インテリ系なトコ、あったりする?
「天守として、リオの夫として。ちゃんとした手続きでリオを解放したい。オレが代理人になって全部、キッチリ終わらせたい。……リオ……、オレの妻になってくれ。」
おれ……あれよあれよと、口説かれてる。
……あれ、ちょっと待てよ?
おれ、イグゥの妻になるとしたら……や、妻じゃなくても恋人でも、だけど。
抱き付くだけじゃなくって、もっと先もスる?
おれの後ろ、濡れないんだけど。
大丈夫、かな……。
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