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第三章 ~改めてゲームを見守ろうとしてから自分の名前を思い出すまで~
あっという間に朝が過ぎて昼が来た
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三人でベッドに寝たのが何時頃なのか、分かんない。
案の定あの後、リッカは失神しちゃった。
精液二~三回分なら吸収出来るってユーグの言葉に安心して、身体を洗うのを後回しにした。
たぶん朝。フッとオレの目が覚めたから、いつもなら起きる時間なんだろうけど。
今日は朝御飯を作る必要も、起こす相手も居ない。
目を開けたら両脇にユーグとリッカがくっ付いてた。
どうにか手を伸ばして、毛布を肩の上まで掛け直して。無理矢理寝た。
ちゃんと起きたのは、もうかなり朝も遅い……十時過ぎとか、それくらい。
シャワーを浴びて、部屋に運んで貰った御飯を食べるオレ達三人。
オレ、ここがドコか知らないんだけど。きっと宿屋だよな。
部屋は広い。ベッドが大きい。共同じゃない浴室が付いてて、部屋に食事を運んで貰える宿って。
……高そうだな。高いよな、絶対。
「もぅ……。久し振りに再会したばっかりだったのに、ユーグったら。……酷いわよン。」
「酷いかな? 昔は時々したじゃないか。」
サラダを突っつくリッカが口を尖らせて、ユーグは涼しい顔で答えた。
恨めしそうに睨むリッカだけど、黙ってレタスを口に運んだ。ちょっと頬っぺたが膨らんでて可愛い。
前に聞いたリッカの口振りだと、それなりに久々の再会なハズなんだけど。
そんな風にやり取りする二人を見てたら、一緒のハーレムに入ってて仲も良かったんだろうな、って思う。
「身体を重ねた私達の後ろから交互に入れら…」
「ちょっとっ。そういうコト、言わないのっ。」
懐かしそうに目を細めるユーグの言葉を、慌ててリッカが遮る。
殆ど聞き取れちゃった内容に、オレは瞬きをした。興奮し掛けたのをそれで誤魔化した。
だって、想像しちゃうだろ。昨夜……から今朝に掛けて、二人とヤッてたんだから。
仰向けになった裸のリッカに、四つん這いになった裸のユーグが足を開いて……って凄い、滾る。
「クックッ……。随分と慌てているな? 私達が同じハーレムに所属していた事は、年配の住人なら誰でも知っている事だ。未だ記憶に残っているかどうかは別として、な。」
「それは……そう、だけど……。」
口籠るリッカがオレに視線を向けた。
ちょっと微妙な表情なのは、恥ずかしいとか色々複雑な気分なんだろう。
一緒にユーグもオレを見る。
唇に弧を描く微笑の表情だけど、眼差しは貫くような強さだった。
「いずれ知られるのであれば自分の口で、間違いの無い事実を伝えたいと思う。リッカを多少巻き込む事になるのは申し訳ないが許してくれ。」
「ユーグ、……まさか、アナタ…」
「……もっとも。私達の遣り取りに驚いていない様子を見れば、彼は既に知っていたとも考えられるが。」
何かを察したような表情でユーグを見るリッカ。
全く何にも察せてないオレも、釣られてユーグを見る。
当のユーグは、たった今まで部下がしでかした始末書を読んでました、みたいな凄く厳しい表情になってオレを見た。
……なんで?
「キミは覚えていないかも知れないが……、その……。昨夜にも言った話なのだが……。」
「え、あ、うん?」
覚えてオリマセヌ。
何か言われてたっけ? マズイ、これ本当に叱られる部下みたくなる流れだ。
「ウチに来ないか? ……行く所が無いのなら、などという前置きはしない。他に誰かアテがあったとしても、私の所に来て欲しいんだ。」
スカウトだ。スカウトされてるよ、オレ。
そう言えばユーグは、この町一番の娼館のオーナーだもんな。
若くて、行く所の無いタチをみすみす放っておくテは無い、よな。
「ごめん、ユーグ。」
オレが謝ったら、ユーグは僅かに目を見開いた。
せっかくの誘いだけど。でもオレには無理かなぁ。
だって、誰でも抱けるって自信が無い。
可愛いって思えない人が客だったらオレ、仕事出来ない気がする。
案の定あの後、リッカは失神しちゃった。
精液二~三回分なら吸収出来るってユーグの言葉に安心して、身体を洗うのを後回しにした。
たぶん朝。フッとオレの目が覚めたから、いつもなら起きる時間なんだろうけど。
今日は朝御飯を作る必要も、起こす相手も居ない。
目を開けたら両脇にユーグとリッカがくっ付いてた。
どうにか手を伸ばして、毛布を肩の上まで掛け直して。無理矢理寝た。
ちゃんと起きたのは、もうかなり朝も遅い……十時過ぎとか、それくらい。
シャワーを浴びて、部屋に運んで貰った御飯を食べるオレ達三人。
オレ、ここがドコか知らないんだけど。きっと宿屋だよな。
部屋は広い。ベッドが大きい。共同じゃない浴室が付いてて、部屋に食事を運んで貰える宿って。
……高そうだな。高いよな、絶対。
「もぅ……。久し振りに再会したばっかりだったのに、ユーグったら。……酷いわよン。」
「酷いかな? 昔は時々したじゃないか。」
サラダを突っつくリッカが口を尖らせて、ユーグは涼しい顔で答えた。
恨めしそうに睨むリッカだけど、黙ってレタスを口に運んだ。ちょっと頬っぺたが膨らんでて可愛い。
前に聞いたリッカの口振りだと、それなりに久々の再会なハズなんだけど。
そんな風にやり取りする二人を見てたら、一緒のハーレムに入ってて仲も良かったんだろうな、って思う。
「身体を重ねた私達の後ろから交互に入れら…」
「ちょっとっ。そういうコト、言わないのっ。」
懐かしそうに目を細めるユーグの言葉を、慌ててリッカが遮る。
殆ど聞き取れちゃった内容に、オレは瞬きをした。興奮し掛けたのをそれで誤魔化した。
だって、想像しちゃうだろ。昨夜……から今朝に掛けて、二人とヤッてたんだから。
仰向けになった裸のリッカに、四つん這いになった裸のユーグが足を開いて……って凄い、滾る。
「クックッ……。随分と慌てているな? 私達が同じハーレムに所属していた事は、年配の住人なら誰でも知っている事だ。未だ記憶に残っているかどうかは別として、な。」
「それは……そう、だけど……。」
口籠るリッカがオレに視線を向けた。
ちょっと微妙な表情なのは、恥ずかしいとか色々複雑な気分なんだろう。
一緒にユーグもオレを見る。
唇に弧を描く微笑の表情だけど、眼差しは貫くような強さだった。
「いずれ知られるのであれば自分の口で、間違いの無い事実を伝えたいと思う。リッカを多少巻き込む事になるのは申し訳ないが許してくれ。」
「ユーグ、……まさか、アナタ…」
「……もっとも。私達の遣り取りに驚いていない様子を見れば、彼は既に知っていたとも考えられるが。」
何かを察したような表情でユーグを見るリッカ。
全く何にも察せてないオレも、釣られてユーグを見る。
当のユーグは、たった今まで部下がしでかした始末書を読んでました、みたいな凄く厳しい表情になってオレを見た。
……なんで?
「キミは覚えていないかも知れないが……、その……。昨夜にも言った話なのだが……。」
「え、あ、うん?」
覚えてオリマセヌ。
何か言われてたっけ? マズイ、これ本当に叱られる部下みたくなる流れだ。
「ウチに来ないか? ……行く所が無いのなら、などという前置きはしない。他に誰かアテがあったとしても、私の所に来て欲しいんだ。」
スカウトだ。スカウトされてるよ、オレ。
そう言えばユーグは、この町一番の娼館のオーナーだもんな。
若くて、行く所の無いタチをみすみす放っておくテは無い、よな。
「ごめん、ユーグ。」
オレが謝ったら、ユーグは僅かに目を見開いた。
せっかくの誘いだけど。でもオレには無理かなぁ。
だって、誰でも抱けるって自信が無い。
可愛いって思えない人が客だったらオレ、仕事出来ない気がする。
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