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本編●主人公、外の世界に出て色々衝撃を受けたりしながら遊ぶ
ぼくはこの世界のネコの身体機能を見くびっていた
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両足を大きく広げられた姿は確かにぼくを誘っているように見えた。
既に達したアルフォンソの蜜が滴り、肌を伝って慎ましい窄まりへと流れる様子は、どんな快楽小説よりも淫らで興奮する。
だが入り口の準備はまだ出来ていないはずだ。
「ア…ドル、お願い……、……もう…っ。」
「アルフォンソ……。駄目だよ、すぐには入れられない。」
出来るだけ優しく声を掛けながら、アルフォンソの太腿を撫でる。不安そうにやや眉を寄せる姿にぼくは微笑みで返して、谷間へと滑らせた指先で孔の縁に触れた。
熱を帯びたそこは、まだ解してはいないんだ。
二度の射精があったからか、強張っているとまでは言わないが、それでももっと柔らかくしてやらなければお互いに痛い思いをするだけだろう。
「……ぃ、や…っ、アドル……!」
「必要な事なんだよ、お互いの為に。追い詰めるような真似はしないから……アルフォンソ、信じて。……ね?」
縋り付くような視線を振り切って、ぼくは備え付けのローションを手に取る。意外と冷たさは感じないので、これならすぐに身体に塗り付けても大丈夫そうだ。
挿入への準備という様子を見て、アルフォンソはそれ以上に急かす事を止めた。
それでも表情からは、また自分だけ気持ち良くなって果ててしまうのではないか、そう心配しているのが分かる。
ぼくは液体を手指に塗りたくりながら、そっと思案する。
さぁて……どうしたものかな。
イメージでは普通、愛撫して気持ち良くなって貰いながらどさくさ紛れに解すのが一番、なんだろうが……。
ぼくがさっき興奮し過ぎた所為で、今のアルフォンソの心理状態では、それは難しそうだよね。
何度もイクのは辛いだろうし、ひょっとしたらこのまま一方的に弄るだけで抱く気が無いのかと、そう疑われる可能性まで出て来そうだ。それは良くないね。
となれば。ある程度以上の時間を掛けて、アルフォンソにもきちんと説明しながら納得を得て。解して行く他は無いかな。
幸いな事には、今はまだ午後を過ぎてから間もないだろうから。時間は充分ある。
「少しずつ広げて行くからね? 痛かったら教えてよ?」
「ぃ、痛いのなんか、仕方な…」
「だぁ~めっ。入れられているアルフォンソが痛いと、入れている方のぼくも痛いんだよ? だから、ちゃんと準備しよう?」
「……嫌に、ならないか?」
「ならないよ。アルフォンソの中に触れられるんだから。精一杯、丁寧にするよ。」
はっきりと断言したのを聞いて、やっとアルフォンソは頷いてくれた。
やはりと言うか。解す事に時間が掛かると、嫌気が差したぼくは止めてしまうのでは、という不安があったようだ。
だからこそ、初めてであるにも関わらず。大胆に足を開いて強請って見せたんだ。
自分から広げるなんて、きっと内心は怖かっただろうに。
「我慢はしないでね? どんな声でも、出していいから。」
世野悟は、男でも女でも、処女を抱いた事は無い。誘われる専門だった。
その為、単なる知識でしか無いが、『処女の股は十人力』という言葉があるらしいからな。……うん、良くは分からないが、それぐらい開き難いという事だろう。きっとそうだろう。
「本当は、こうしている間も。気持ち良くさせてあげたいんだよ……。」
「それ、は…もう、……駄目ぇ。」
頭の片隅で馬鹿な事を考えつつ、ぼくの手は勤勉に動いている。
ローションを襞に塗り付けるように撫でて、悪戯程度に中心の孔を押す。それを根気良く繰り返している。
そうしていると、徐々に解れて行く気配がして来た。
人差し指の腹を押し付けた時に、ちゅぷっと吸い付くような感覚。
「どうやら解れて来たみたいだよ。少し入れるね?」
「や……やっと、……っんぅ。」
思わぬ痛みを与えないよう、声を掛けて人差し指を少しだけ、埋めて…
ちゅぽんっ。
「んぁっ!」
「えっ?」
少しだけの予定が指の大部分、入ってしまった。
焦る余り、咄嗟に引き抜こうとしたのを、ぼくは寸での所で思い止まる。
いきなり入れた上に、すぐさま抜くとか……流石に良くないだろう。
アルフォンソの様子を観察しながら指を全部入れてみる。
「んっ! ……ん、くぅ。」
表情も声も、内壁の動きからも大丈夫そうかな。
そんなに柔らかくなっているとは思わなかったが、入れてみれば意外と……スムーズに入るもんだね。
締め付けているが、もう少し余裕もありそうだ。
慎重にしなければと思いつつ。
指で広げる動きを大胆にして行く。本数も増やしてみる。
結果……。
「どう……だ? ……入り、そうか?」
「あぁ、そう……だね。大丈夫そう、だよ……。」
アルフォンソが心配そうに尋ねて来る。
ぼくは指三本を易々と咥え込んだ情景に衝撃を受けながら、どうにか返事をした。
この世界は地球じゃないんだから、身体の常識もサトル的なボクの知識とは異なる。
そりゃそうだ。どうして、こんな簡単な事に気が付かなかったんだろう。
アドル的なぼくに性知識が乏しいから、サトル的なボクに頼り過ぎたんだ。その弊害、その結果がこのザマだ。
女という生物が乱獲で絶滅した、男しかいない世界。ネコという存在がいる世界。男同士で身体を繋げるのに、腸内洗浄が必要の無い世界。魔法も存在する、実はファンタジックな世界。
しかもぼくは、アルフォンソに聞いたのにね。
後ろが濡れるネコか、と。
そう! つまり!
ネコなアルフォンソのアナルは、排泄孔じゃなくて、ちゃんと挿入孔なんだよ!
確かにいきなりの結合は無理だろうが、あんなにそんなにこんなに、入念に解し捲る必要は無かった。という事になる、のかな。
無駄な時間を過ごしてしまった。と、一瞬考えたが。
これはこれで良い勉強になった。と、思う事にした。
既に達したアルフォンソの蜜が滴り、肌を伝って慎ましい窄まりへと流れる様子は、どんな快楽小説よりも淫らで興奮する。
だが入り口の準備はまだ出来ていないはずだ。
「ア…ドル、お願い……、……もう…っ。」
「アルフォンソ……。駄目だよ、すぐには入れられない。」
出来るだけ優しく声を掛けながら、アルフォンソの太腿を撫でる。不安そうにやや眉を寄せる姿にぼくは微笑みで返して、谷間へと滑らせた指先で孔の縁に触れた。
熱を帯びたそこは、まだ解してはいないんだ。
二度の射精があったからか、強張っているとまでは言わないが、それでももっと柔らかくしてやらなければお互いに痛い思いをするだけだろう。
「……ぃ、や…っ、アドル……!」
「必要な事なんだよ、お互いの為に。追い詰めるような真似はしないから……アルフォンソ、信じて。……ね?」
縋り付くような視線を振り切って、ぼくは備え付けのローションを手に取る。意外と冷たさは感じないので、これならすぐに身体に塗り付けても大丈夫そうだ。
挿入への準備という様子を見て、アルフォンソはそれ以上に急かす事を止めた。
それでも表情からは、また自分だけ気持ち良くなって果ててしまうのではないか、そう心配しているのが分かる。
ぼくは液体を手指に塗りたくりながら、そっと思案する。
さぁて……どうしたものかな。
イメージでは普通、愛撫して気持ち良くなって貰いながらどさくさ紛れに解すのが一番、なんだろうが……。
ぼくがさっき興奮し過ぎた所為で、今のアルフォンソの心理状態では、それは難しそうだよね。
何度もイクのは辛いだろうし、ひょっとしたらこのまま一方的に弄るだけで抱く気が無いのかと、そう疑われる可能性まで出て来そうだ。それは良くないね。
となれば。ある程度以上の時間を掛けて、アルフォンソにもきちんと説明しながら納得を得て。解して行く他は無いかな。
幸いな事には、今はまだ午後を過ぎてから間もないだろうから。時間は充分ある。
「少しずつ広げて行くからね? 痛かったら教えてよ?」
「ぃ、痛いのなんか、仕方な…」
「だぁ~めっ。入れられているアルフォンソが痛いと、入れている方のぼくも痛いんだよ? だから、ちゃんと準備しよう?」
「……嫌に、ならないか?」
「ならないよ。アルフォンソの中に触れられるんだから。精一杯、丁寧にするよ。」
はっきりと断言したのを聞いて、やっとアルフォンソは頷いてくれた。
やはりと言うか。解す事に時間が掛かると、嫌気が差したぼくは止めてしまうのでは、という不安があったようだ。
だからこそ、初めてであるにも関わらず。大胆に足を開いて強請って見せたんだ。
自分から広げるなんて、きっと内心は怖かっただろうに。
「我慢はしないでね? どんな声でも、出していいから。」
世野悟は、男でも女でも、処女を抱いた事は無い。誘われる専門だった。
その為、単なる知識でしか無いが、『処女の股は十人力』という言葉があるらしいからな。……うん、良くは分からないが、それぐらい開き難いという事だろう。きっとそうだろう。
「本当は、こうしている間も。気持ち良くさせてあげたいんだよ……。」
「それ、は…もう、……駄目ぇ。」
頭の片隅で馬鹿な事を考えつつ、ぼくの手は勤勉に動いている。
ローションを襞に塗り付けるように撫でて、悪戯程度に中心の孔を押す。それを根気良く繰り返している。
そうしていると、徐々に解れて行く気配がして来た。
人差し指の腹を押し付けた時に、ちゅぷっと吸い付くような感覚。
「どうやら解れて来たみたいだよ。少し入れるね?」
「や……やっと、……っんぅ。」
思わぬ痛みを与えないよう、声を掛けて人差し指を少しだけ、埋めて…
ちゅぽんっ。
「んぁっ!」
「えっ?」
少しだけの予定が指の大部分、入ってしまった。
焦る余り、咄嗟に引き抜こうとしたのを、ぼくは寸での所で思い止まる。
いきなり入れた上に、すぐさま抜くとか……流石に良くないだろう。
アルフォンソの様子を観察しながら指を全部入れてみる。
「んっ! ……ん、くぅ。」
表情も声も、内壁の動きからも大丈夫そうかな。
そんなに柔らかくなっているとは思わなかったが、入れてみれば意外と……スムーズに入るもんだね。
締め付けているが、もう少し余裕もありそうだ。
慎重にしなければと思いつつ。
指で広げる動きを大胆にして行く。本数も増やしてみる。
結果……。
「どう……だ? ……入り、そうか?」
「あぁ、そう……だね。大丈夫そう、だよ……。」
アルフォンソが心配そうに尋ねて来る。
ぼくは指三本を易々と咥え込んだ情景に衝撃を受けながら、どうにか返事をした。
この世界は地球じゃないんだから、身体の常識もサトル的なボクの知識とは異なる。
そりゃそうだ。どうして、こんな簡単な事に気が付かなかったんだろう。
アドル的なぼくに性知識が乏しいから、サトル的なボクに頼り過ぎたんだ。その弊害、その結果がこのザマだ。
女という生物が乱獲で絶滅した、男しかいない世界。ネコという存在がいる世界。男同士で身体を繋げるのに、腸内洗浄が必要の無い世界。魔法も存在する、実はファンタジックな世界。
しかもぼくは、アルフォンソに聞いたのにね。
後ろが濡れるネコか、と。
そう! つまり!
ネコなアルフォンソのアナルは、排泄孔じゃなくて、ちゃんと挿入孔なんだよ!
確かにいきなりの結合は無理だろうが、あんなにそんなにこんなに、入念に解し捲る必要は無かった。という事になる、のかな。
無駄な時間を過ごしてしまった。と、一瞬考えたが。
これはこれで良い勉強になった。と、思う事にした。
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