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本編●主人公、外の世界に出て色々衝撃を受けたりしながら遊ぶ
ぼくはここで中断してはいけないと思う
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「アドルの意地悪……。」
涙声のアルフォンソは自分の腕で顔を隠した。
両足の間にぼくが居るから身体の向きは変えられないが、肩と顔を横に背けられてしまう。
「ごっ、御免っ。アルフォンソ、……御免、許してっ。」
ぼくは咄嗟にアルフォンソに縋り付いた。
全裸で圧し掛かる姿勢になる事には疑問はあるが、許しを請うのに必死だった。
アルフォンソは顔を覆って俯き、時折いやいやと首を振る。
「本当に……御免。」
少し躊躇ったが、アルフォンソの髪に触れた。
一瞬びくりと震えたものの、嫌がる仕草が無かった事を確認して、頭を撫でる。
「痛くするつもりは無かったんだ、本当だよ。」
そう言えば……自家発電も碌にしていなかったアドルとしての知識には無いが、サトル的なボクは知っていたはずじゃないか。
ペニスを擦り過ぎると痛みが生じる。事があるんだと。
そこまで強く握った覚えは無いんだが、自分のを触るのとは感覚が違っていても不思議じゃない。
きっとぼくが思うよりもずっと痛かったんだろう。
それからしばらくの間、ぼくはアルフォンソを撫でながら「御免ね」と繰り返した。
アルフォンソは段々と落ち着いて来たようで、小さく途切れ途切れに聞こえていた涙声が治まって来る。
ゆっくりと腕を外して、顔を見せてくれた。
「痛かった、のは。……少し、だけだ。」
目を合わせてくれたのが嬉しくてホッとする。
例え表情が不満そうでも、口の両端がやや下がっていて機嫌が悪そうでも。
もしアルフォンソに嫌われたら、もう会えなくなったらと思うと。
ぼくはきっと落ち込むどころじゃ済まないだろうから。
「だがもう、あぁいうのは…」
「分かっているよ、もうしない……。痛くして御免なさい。」
ぼくの言葉にアルフォンソは、首を横に振った。
潤んだ瞳が揺れる。
「違うっ。痛いよりも……、怖かった……。」
「……そっか。そうだね、……御免。」
項垂れたぼくの頬にアルフォンソが両手を伸ばして来た。
優しく包まれて、ほんのりと暖かくなる。
「誤解しないでくれ、怒っているわけじゃないんだ。……俺はけ、経験豊富なネコじゃないん、だから……。あんな風に焦らされた後で…急に、責め立てられると……、……どうしたら良いか分からなくて。」
「御免。アルフォンソが可愛くて、興奮して、我慢が出来なかった……御免。」
「アドル、もう謝らないでくれ。本当に、少し怖かっただけだから。寧ろ、こんな俺が……こんな見た目の癖に怯えるなんて、済ま……っ、ん……。」
話の途中だが、アルフォンソに覆い被さってぎゅっと抱き締めた。
肌同士の触れ合いで感じたようにアルフォンソが声を漏らす。
ぼくは反省した。
大いに反省したから。
アルフォンソが怒っていなければ、嫌じゃなければ、続きをする気でいる。
だって、今ここで止めたら。
そっちの方がアルフォンソは傷付く。ぼくも絶対に後悔するだろう。
蜂蜜みたいな金髪に鼻を埋めて、ぼくは耳元に口を寄せた。
「アルフォンソ。怒っていない?」
「怒ってなんか……。」
「ぼくの事、嫌いにならないで。」
「なるわけが無いっ。アドルの方こそ、俺みたいな……こんな面倒臭い男なんて、嫌になっただろう……?」
「ならないよ。」
さっきとは恐らく違う意味でアルフォンソは怯えている。
安心させる為にも、音を立てて耳たぶに口付けた。
少し挟んでから、顎の骨格に沿って唇を滑らせて行く。
昂っていた熱が一旦冷めてしまったからこそ。
今度は焦らないように。
「もう一度、ぼくにチャンスをくれない? さっきみたいな独りよがりな真似は、もうしない。約束するから。」
「アドル……。」
アルフォンソが頷いてくれたのを確認して、ぼくは彼の顔中にキスを落とす。
頬、鼻先、額、目蓋……。
何度もちゅっちゅする内に、アルフォンソの表情が和らいで行く。
深いキスを欲しがるように少し開いた唇に、ぼくの唇も自然と吸い寄せられた。
貪りたい気持ちを堪えて舌を舐めている内にアルフォンソもおずおずと応えてくれる。
お互いに絡め合い、吸って、室内に淫らな水音が響く頃にはアルフォンソの身体も柔らかく開いていた。
徐々に熱を取り戻す身体に手を這わせ、乳首を指の腹で転がして、直接的に快感を与える。
気持ち良さはさっきよりも少ないし、ずっと単純な愛撫だが、アルフォンソは気持ち良さそうに声を上げた。
「あっ、……あぁ、っ…あっん……!」
慣れていないのに急な強過ぎる快楽は怖がらせる。
いくら上手に弄っても、身体や心の準備が出来ていなければ楽しめない。
置いてけぼりにしないよう、相手の反応を見る。
ぼくはそれを学習した。
「アルフォンソ……気持ち良く、なろう?」
「ん、あぁ…、あッ、や……、だめぇ! ぁドル、……アドルっ!」
「でも、気持ち良くなって解れないと……入れられないよ?」
ぼくは愛撫の手を一旦緩めた。
アルフォンソは頬を染めて口を小さく尖らす。
「俺だけ、なのは……もぉ、ヤだ……。アドルも…」
「ぼくはアルフォンソが気持ち良くなってくれるのが一番だよ? もっと見たいぐらいなんだが……駄目?」
「だ……だめ。俺はもう…、に、二回も……出したから。そんなに何度も、なんて……無理だからぁ。」
訴える瞳をぼくに向けて。
アルフォンソは自分の足を大きく開いた。
「もう怖くないから。だから……早く、ナカ…来てくれ……。」
涙声のアルフォンソは自分の腕で顔を隠した。
両足の間にぼくが居るから身体の向きは変えられないが、肩と顔を横に背けられてしまう。
「ごっ、御免っ。アルフォンソ、……御免、許してっ。」
ぼくは咄嗟にアルフォンソに縋り付いた。
全裸で圧し掛かる姿勢になる事には疑問はあるが、許しを請うのに必死だった。
アルフォンソは顔を覆って俯き、時折いやいやと首を振る。
「本当に……御免。」
少し躊躇ったが、アルフォンソの髪に触れた。
一瞬びくりと震えたものの、嫌がる仕草が無かった事を確認して、頭を撫でる。
「痛くするつもりは無かったんだ、本当だよ。」
そう言えば……自家発電も碌にしていなかったアドルとしての知識には無いが、サトル的なボクは知っていたはずじゃないか。
ペニスを擦り過ぎると痛みが生じる。事があるんだと。
そこまで強く握った覚えは無いんだが、自分のを触るのとは感覚が違っていても不思議じゃない。
きっとぼくが思うよりもずっと痛かったんだろう。
それからしばらくの間、ぼくはアルフォンソを撫でながら「御免ね」と繰り返した。
アルフォンソは段々と落ち着いて来たようで、小さく途切れ途切れに聞こえていた涙声が治まって来る。
ゆっくりと腕を外して、顔を見せてくれた。
「痛かった、のは。……少し、だけだ。」
目を合わせてくれたのが嬉しくてホッとする。
例え表情が不満そうでも、口の両端がやや下がっていて機嫌が悪そうでも。
もしアルフォンソに嫌われたら、もう会えなくなったらと思うと。
ぼくはきっと落ち込むどころじゃ済まないだろうから。
「だがもう、あぁいうのは…」
「分かっているよ、もうしない……。痛くして御免なさい。」
ぼくの言葉にアルフォンソは、首を横に振った。
潤んだ瞳が揺れる。
「違うっ。痛いよりも……、怖かった……。」
「……そっか。そうだね、……御免。」
項垂れたぼくの頬にアルフォンソが両手を伸ばして来た。
優しく包まれて、ほんのりと暖かくなる。
「誤解しないでくれ、怒っているわけじゃないんだ。……俺はけ、経験豊富なネコじゃないん、だから……。あんな風に焦らされた後で…急に、責め立てられると……、……どうしたら良いか分からなくて。」
「御免。アルフォンソが可愛くて、興奮して、我慢が出来なかった……御免。」
「アドル、もう謝らないでくれ。本当に、少し怖かっただけだから。寧ろ、こんな俺が……こんな見た目の癖に怯えるなんて、済ま……っ、ん……。」
話の途中だが、アルフォンソに覆い被さってぎゅっと抱き締めた。
肌同士の触れ合いで感じたようにアルフォンソが声を漏らす。
ぼくは反省した。
大いに反省したから。
アルフォンソが怒っていなければ、嫌じゃなければ、続きをする気でいる。
だって、今ここで止めたら。
そっちの方がアルフォンソは傷付く。ぼくも絶対に後悔するだろう。
蜂蜜みたいな金髪に鼻を埋めて、ぼくは耳元に口を寄せた。
「アルフォンソ。怒っていない?」
「怒ってなんか……。」
「ぼくの事、嫌いにならないで。」
「なるわけが無いっ。アドルの方こそ、俺みたいな……こんな面倒臭い男なんて、嫌になっただろう……?」
「ならないよ。」
さっきとは恐らく違う意味でアルフォンソは怯えている。
安心させる為にも、音を立てて耳たぶに口付けた。
少し挟んでから、顎の骨格に沿って唇を滑らせて行く。
昂っていた熱が一旦冷めてしまったからこそ。
今度は焦らないように。
「もう一度、ぼくにチャンスをくれない? さっきみたいな独りよがりな真似は、もうしない。約束するから。」
「アドル……。」
アルフォンソが頷いてくれたのを確認して、ぼくは彼の顔中にキスを落とす。
頬、鼻先、額、目蓋……。
何度もちゅっちゅする内に、アルフォンソの表情が和らいで行く。
深いキスを欲しがるように少し開いた唇に、ぼくの唇も自然と吸い寄せられた。
貪りたい気持ちを堪えて舌を舐めている内にアルフォンソもおずおずと応えてくれる。
お互いに絡め合い、吸って、室内に淫らな水音が響く頃にはアルフォンソの身体も柔らかく開いていた。
徐々に熱を取り戻す身体に手を這わせ、乳首を指の腹で転がして、直接的に快感を与える。
気持ち良さはさっきよりも少ないし、ずっと単純な愛撫だが、アルフォンソは気持ち良さそうに声を上げた。
「あっ、……あぁ、っ…あっん……!」
慣れていないのに急な強過ぎる快楽は怖がらせる。
いくら上手に弄っても、身体や心の準備が出来ていなければ楽しめない。
置いてけぼりにしないよう、相手の反応を見る。
ぼくはそれを学習した。
「アルフォンソ……気持ち良く、なろう?」
「ん、あぁ…、あッ、や……、だめぇ! ぁドル、……アドルっ!」
「でも、気持ち良くなって解れないと……入れられないよ?」
ぼくは愛撫の手を一旦緩めた。
アルフォンソは頬を染めて口を小さく尖らす。
「俺だけ、なのは……もぉ、ヤだ……。アドルも…」
「ぼくはアルフォンソが気持ち良くなってくれるのが一番だよ? もっと見たいぐらいなんだが……駄目?」
「だ……だめ。俺はもう…、に、二回も……出したから。そんなに何度も、なんて……無理だからぁ。」
訴える瞳をぼくに向けて。
アルフォンソは自分の足を大きく開いた。
「もう怖くないから。だから……早く、ナカ…来てくれ……。」
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