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のんだくれの決意
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「バレンタインって、イタリア人のためにあるような行事よね」
「急にどうしたんですか?」
ワインのグラスを傾けながらスマホをいじっていた先輩の一言に、ご主人様が首を傾げる。
「いやさ、バレンタインって要は愛を伝え合うわけじゃん?愛の国イタリアにもってこいの日じゃない?」
「Oh、そもそもバレンタインはイタリア発祥の行事ですしネ」
「そうなの⁉」
チーズを食べていたクリスティーナが何気なくそう言うと、ご主人様はビックリした声を出した。
「あー、そっか。バレンティヌスだっけ?あの人が処刑された日とかそういう感じの」
「Si。イタリアでは記念日になってマスが、祝日というわけではないデス。でもカップルや夫婦でお祝いはしマス。でも、女性から男性にチョコを贈る風習は日本に来て初めて知りマシタ」
「らしいね。欧米じゃ、むしろ男が女にプレゼントするんでしょ?」
「へー、初めて知った。そっか、男の人から…」
先輩達の話を聞いたご主人様が、何かを言いたげな目でおいらを見てくる。な、何だよ。確かに毎年プレゼントのおやつは貰ってるけど、そっちが勝手にくれたのであっておいらが欲しいって言ったわけじゃないよ?まさかとは思うけど、おいらから何かを貰おうとしたりしてないよね?
「でも、って事はクリスティーナは彼氏にプレゼントはしないの?」
「しますヨ。ルカも何か用意するって言ってくれたので、お互い交換する事にしマシタ」
ルカっていうのは、クリスティーナの彼氏の名前だ。初めて聞いた時は、ハーフっぽい名前にご主人様が興奮していた。
「ちなみにさ、イタリアのバレンタインってどんな感じ?」
先輩の質問に、クリスティーナがうーんと考える。
「圧倒的に真っ赤なバラを贈るのが人気ですネ。あとは、アクセサリーや下着なんかも定番デス」
「ししししし下着⁉」
ご主人様が真っ赤な顔でひっくり返ったような声を出す。
「お互い大人ですカラ、そんなに珍しくもないですヨ」
「そうそう、私だって普段の下着とか彼氏と一緒に買いに行く事あるし」
「大人のハードル高っ」
「あんただって大学の時いたんでしょ?」
「いましたけど、そんな感じじゃなかったですよ!」
「まあ、納得っちゃ納得」
「ひどっ」
おいらはご主人様に彼氏がいた頃を知らないけど、この二人みたいな大人な雰囲気があったとは思えない。おいらの方がよっぽど経験豊富だっていう自信がある。
「あ、それからディナーを食べに行くカップルも多いデス。イタリアでは、バレンタインが一番レストランの予約が取れマセン」
「ほえー、そうなんだ」
「とことんロマンチックな国だねー。愛情表現が下手くそな日本男児にも見習ってほしいわ」
「先輩の彼氏さん、物静かですもんね」
「そうそう。プレゼント渡しても、イマイチ喜んでんのかどうなのかわかりづらいんだよね」
「さっきからスマホを見ていたのは、プレゼントを選んでいたんデスカ?」
クリスティーナの質問に、先輩はまあねと肩をすくめる。
「結局あげたものは使ったりしてるし、それはそれで私のやりたいようにやれるからいいんだけどね」
「ルカもどっちかと言うと日本人寄りの感覚デス。外で挨拶のキスをすると、照れるのが可愛いネ」
「「恐るべし、アモーレの国」」
こういう話を聞いてると、クリスティーナがご主人様と同い年っていうのがつくづく信じられない。外国の人は実年齢より上に見えるって言うけど、クールビューティーな先輩はともかくクリスティーナとご主人様が並ぶと大人と子供くらいの差がある。
「それはそうとさ」
「はい?」
ニヤッと笑いながら先輩がご主人様の肩に腕を回す。
「今年はどうすんの?」
「な、何がですか?」
「わかってんでしょ~?課長にチョコを渡さないのかって話」
「Oh!ワタシも気になりマス!アプローチのチャンスですヨ!」
「ええぇ!」
両脇から言われた言葉に驚いたご主人様の声が部屋中に響く。三人とも、ちょっと酔ってきてるから声が大きい。空けられたワインのボトルの数を考えると、とっくに潰れてもおかしくない量を飲んでるから無理もないんだけど。
「むむむ無理!無理です!」
「何でよ。別に告れまで言ってないんだから、いいじゃん」
「お世話になってるお礼だと言えば、自然に渡せマース」
「そういうやつなら毎年営業部で配ってますし、間に合ってま…」
「その他大勢の延長上で渡すのと、個人的に渡すのとでは意味合いが大きく違うでしょうが」
「ここで渡せなかったら女が廃りますヨ、ミナミ!」
「イタリアでは逆なんじゃなかったっけ⁉」
何かこんなシーン、たまにテレビで見るなぁ。逃げ場をなくして契約書にサインさせられちゃうやつとか、借金の返済のためにいかがわしいお店で働かされそうになっちゃうやつとか。普段何見てるんだって?おいらじゃないよ、ご主人様の趣味だよ。
「よく考えな?このままじゃ、あんたは一生世話の焼ける部下で終わるのよ?チョコの一つでも渡してハッキリ女として見てもらわなきゃ、他のいい女にかっさらわれちゃって泣きを見る事になるよ」
「好きだと言われて悪い気がする男はいマセン。告白までいかなくても、普段言えない想いを伝える事は大事だと思いマス」
「そうだけど…そうですけど…」
ゴニョゴニョ言ってたご主人様は、急にワァッとテーブルに突っ伏して泣き始めた。
「私なんかが課長にチョコを渡すなんて、身の程知らずにも程がありますよ!チョコどころか、菓子折り持って出勤しなきゃいけないくらい迷惑かけまくってるっていうのに、バレンタイン⁉告白⁉こんな私には一生縁がないワードなんですよ!」
「何この情緒不安定。よくわかんないけど地雷踏んだ?」
「ミナミが泣くところ、初めて見マシタ。これが泣き上戸なんですネ」
ご主人様、完全に酔っ払ってるなぁ。この間風邪をひいて休んじゃったから、今は余計に引け目を感じてるみたいだ。こうなったご主人様、面倒くさいんだよなぁ。
「ほら、ちょっと一旦鼻かみな。あと水もね」
「少し落ち着いた方がいいと思いマース」
「うっ、えぐっ、ずびばぜん…」
先輩達に宥められて、ご主人様は涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を上げる。チョコを渡す渡さないは別にどっちでもいいけど、この顔で迫られたらおいらは間違いなく逃げる。
子供みたいに泣くご主人様は、グスグス鼻をすすりながら言う。
「うぅ…私だってわかってるんですよ。このままでいても何も進展はしないって。ほんのちょっと勇気があれば、チョコだって渡したいんですよ。でもその勇気がないんですよ」
「勇気がないならワタシ達が背中を押してあげマス!」
「そうそう。渡すだけならタダ。私としては、そのまま告ってもらっても面白…全然構わないんだけど」
「今面白いって言いましたよね。完全に私のネタを肴にワイン飲んでますよね」
「まあまあ細かい事は気にするな。とりあえず、渡してみればいいんじゃない?日頃の感謝を込めて、って事でさ」
「ワタシ応援してマス!きっと上手くいくネ!」
「先輩…クリスティーナ…」
今度は感激の涙を流すご主人様。忙しいなぁ。
「私…やります!課長にチョコ渡してみます!」
「よっしゃ!いったれいったれ!」
「フォルツァ、ミナミ!」
他人が酔っ払ってるのを見ると冷静になるって聞いた事があるけど、確かにそうかもしれない。どう考えても酔った勢いで決まったこれが果たしてどんな結果になるのか。
ひとまずおいらは、明日のご主人様が二日酔いになるであろう事だけは確信していた。
のんだくれの決意、決戦はバレンタイン。
「急にどうしたんですか?」
ワインのグラスを傾けながらスマホをいじっていた先輩の一言に、ご主人様が首を傾げる。
「いやさ、バレンタインって要は愛を伝え合うわけじゃん?愛の国イタリアにもってこいの日じゃない?」
「Oh、そもそもバレンタインはイタリア発祥の行事ですしネ」
「そうなの⁉」
チーズを食べていたクリスティーナが何気なくそう言うと、ご主人様はビックリした声を出した。
「あー、そっか。バレンティヌスだっけ?あの人が処刑された日とかそういう感じの」
「Si。イタリアでは記念日になってマスが、祝日というわけではないデス。でもカップルや夫婦でお祝いはしマス。でも、女性から男性にチョコを贈る風習は日本に来て初めて知りマシタ」
「らしいね。欧米じゃ、むしろ男が女にプレゼントするんでしょ?」
「へー、初めて知った。そっか、男の人から…」
先輩達の話を聞いたご主人様が、何かを言いたげな目でおいらを見てくる。な、何だよ。確かに毎年プレゼントのおやつは貰ってるけど、そっちが勝手にくれたのであっておいらが欲しいって言ったわけじゃないよ?まさかとは思うけど、おいらから何かを貰おうとしたりしてないよね?
「でも、って事はクリスティーナは彼氏にプレゼントはしないの?」
「しますヨ。ルカも何か用意するって言ってくれたので、お互い交換する事にしマシタ」
ルカっていうのは、クリスティーナの彼氏の名前だ。初めて聞いた時は、ハーフっぽい名前にご主人様が興奮していた。
「ちなみにさ、イタリアのバレンタインってどんな感じ?」
先輩の質問に、クリスティーナがうーんと考える。
「圧倒的に真っ赤なバラを贈るのが人気ですネ。あとは、アクセサリーや下着なんかも定番デス」
「ししししし下着⁉」
ご主人様が真っ赤な顔でひっくり返ったような声を出す。
「お互い大人ですカラ、そんなに珍しくもないですヨ」
「そうそう、私だって普段の下着とか彼氏と一緒に買いに行く事あるし」
「大人のハードル高っ」
「あんただって大学の時いたんでしょ?」
「いましたけど、そんな感じじゃなかったですよ!」
「まあ、納得っちゃ納得」
「ひどっ」
おいらはご主人様に彼氏がいた頃を知らないけど、この二人みたいな大人な雰囲気があったとは思えない。おいらの方がよっぽど経験豊富だっていう自信がある。
「あ、それからディナーを食べに行くカップルも多いデス。イタリアでは、バレンタインが一番レストランの予約が取れマセン」
「ほえー、そうなんだ」
「とことんロマンチックな国だねー。愛情表現が下手くそな日本男児にも見習ってほしいわ」
「先輩の彼氏さん、物静かですもんね」
「そうそう。プレゼント渡しても、イマイチ喜んでんのかどうなのかわかりづらいんだよね」
「さっきからスマホを見ていたのは、プレゼントを選んでいたんデスカ?」
クリスティーナの質問に、先輩はまあねと肩をすくめる。
「結局あげたものは使ったりしてるし、それはそれで私のやりたいようにやれるからいいんだけどね」
「ルカもどっちかと言うと日本人寄りの感覚デス。外で挨拶のキスをすると、照れるのが可愛いネ」
「「恐るべし、アモーレの国」」
こういう話を聞いてると、クリスティーナがご主人様と同い年っていうのがつくづく信じられない。外国の人は実年齢より上に見えるって言うけど、クールビューティーな先輩はともかくクリスティーナとご主人様が並ぶと大人と子供くらいの差がある。
「それはそうとさ」
「はい?」
ニヤッと笑いながら先輩がご主人様の肩に腕を回す。
「今年はどうすんの?」
「な、何がですか?」
「わかってんでしょ~?課長にチョコを渡さないのかって話」
「Oh!ワタシも気になりマス!アプローチのチャンスですヨ!」
「ええぇ!」
両脇から言われた言葉に驚いたご主人様の声が部屋中に響く。三人とも、ちょっと酔ってきてるから声が大きい。空けられたワインのボトルの数を考えると、とっくに潰れてもおかしくない量を飲んでるから無理もないんだけど。
「むむむ無理!無理です!」
「何でよ。別に告れまで言ってないんだから、いいじゃん」
「お世話になってるお礼だと言えば、自然に渡せマース」
「そういうやつなら毎年営業部で配ってますし、間に合ってま…」
「その他大勢の延長上で渡すのと、個人的に渡すのとでは意味合いが大きく違うでしょうが」
「ここで渡せなかったら女が廃りますヨ、ミナミ!」
「イタリアでは逆なんじゃなかったっけ⁉」
何かこんなシーン、たまにテレビで見るなぁ。逃げ場をなくして契約書にサインさせられちゃうやつとか、借金の返済のためにいかがわしいお店で働かされそうになっちゃうやつとか。普段何見てるんだって?おいらじゃないよ、ご主人様の趣味だよ。
「よく考えな?このままじゃ、あんたは一生世話の焼ける部下で終わるのよ?チョコの一つでも渡してハッキリ女として見てもらわなきゃ、他のいい女にかっさらわれちゃって泣きを見る事になるよ」
「好きだと言われて悪い気がする男はいマセン。告白までいかなくても、普段言えない想いを伝える事は大事だと思いマス」
「そうだけど…そうですけど…」
ゴニョゴニョ言ってたご主人様は、急にワァッとテーブルに突っ伏して泣き始めた。
「私なんかが課長にチョコを渡すなんて、身の程知らずにも程がありますよ!チョコどころか、菓子折り持って出勤しなきゃいけないくらい迷惑かけまくってるっていうのに、バレンタイン⁉告白⁉こんな私には一生縁がないワードなんですよ!」
「何この情緒不安定。よくわかんないけど地雷踏んだ?」
「ミナミが泣くところ、初めて見マシタ。これが泣き上戸なんですネ」
ご主人様、完全に酔っ払ってるなぁ。この間風邪をひいて休んじゃったから、今は余計に引け目を感じてるみたいだ。こうなったご主人様、面倒くさいんだよなぁ。
「ほら、ちょっと一旦鼻かみな。あと水もね」
「少し落ち着いた方がいいと思いマース」
「うっ、えぐっ、ずびばぜん…」
先輩達に宥められて、ご主人様は涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を上げる。チョコを渡す渡さないは別にどっちでもいいけど、この顔で迫られたらおいらは間違いなく逃げる。
子供みたいに泣くご主人様は、グスグス鼻をすすりながら言う。
「うぅ…私だってわかってるんですよ。このままでいても何も進展はしないって。ほんのちょっと勇気があれば、チョコだって渡したいんですよ。でもその勇気がないんですよ」
「勇気がないならワタシ達が背中を押してあげマス!」
「そうそう。渡すだけならタダ。私としては、そのまま告ってもらっても面白…全然構わないんだけど」
「今面白いって言いましたよね。完全に私のネタを肴にワイン飲んでますよね」
「まあまあ細かい事は気にするな。とりあえず、渡してみればいいんじゃない?日頃の感謝を込めて、って事でさ」
「ワタシ応援してマス!きっと上手くいくネ!」
「先輩…クリスティーナ…」
今度は感激の涙を流すご主人様。忙しいなぁ。
「私…やります!課長にチョコ渡してみます!」
「よっしゃ!いったれいったれ!」
「フォルツァ、ミナミ!」
他人が酔っ払ってるのを見ると冷静になるって聞いた事があるけど、確かにそうかもしれない。どう考えても酔った勢いで決まったこれが果たしてどんな結果になるのか。
ひとまずおいらは、明日のご主人様が二日酔いになるであろう事だけは確信していた。
のんだくれの決意、決戦はバレンタイン。
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