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1.幼少期。

23.インスピレーションが輝く。 Side セリカ

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ハルナとディーノさんが結婚する。そう、聞いてから私のインスピレーションは瞬く間に湧いてくる。


あ!すみません。自己紹介していませんでしたね!私は、デザイナー志望のセリカ・ジェイダス。22歳。二人の婚礼衣装を担当させていただく事になったのです。今までの人達も、私がデザインを担当して、盛大に祝わせてもらいました!陽翔様からも、『盛大な衣装にしてやれ』との事で、私はとても張り切っておりますよー♪


婚礼衣装の資料は何故か、陽翔様が用意してくれるのです。とても助かっておりますし、自分にはなかった発想がそこには載っているのです。民族衣装風しか、出来なかった私が、綺麗な衣装の資料を見て、感銘を受けたのは、言うまでもない。



陽翔様は、どこで手に入れていらっしゃるのでしょうねー?本人曰く、『俺には縁はないけど、それでも、笑顔が見たいから。』だそうですよ。お優しい。私は、この街が出来てから、当初からおりました元奴隷です。親の借金で勝手に身売りされていたんですよ。でも、隙を見ては服装に関する事を見て回った。そうすると、数々の奴隷販売店に転々と移らされていた。要するに、役立たずって事ですよ。


おっと、祝う場所で、暗い話をしてしまいましたね。

私の話は、どうでもいいんですよ!!今は夢だった、デザイナーの職に就けているのですから!見習いでも、この場を任されたのはこの私!陽翔様が用意された婚礼衣装の資料の資料を見つつ、オリジナリティー溢れる服を考えなくては!!





そして、また陽翔様に作って頂いた仕事場で服のデザインを書き上げていく。うーん?いくつかの候補は書き上げた。でも、どの服が良いのでしょう?


そう思っていた瞬間、仕事場の玄関が開いた音がした。そこにいたのは、ハルナだった。ハルナ達姉妹も当初からいた元奴隷である。だから、ともに苦楽を共にしていた・・・というと大袈裟かもしれませんが。そんな関係です!ハルナは17歳で年下なんですけどねー。


「ハルナ!?どうしたんですか?貴方、妊娠しているんでしょ。こんなところで、うろちょろしていたら、赤ちゃんに影響が出てしまいますよ!!」
「それは、大丈夫。気持ち悪くなったけれど、陽翔様に診てもらったの。そしたら、気分が良くなったから、来ちゃった☆」
「陽翔様ー!?」


「で、今、どんな調子よ?」
「これ!というものが多くて困っているんですよ!!」
「ふーん?じゃあさ、私にも見せてよ!!」


私は、イメージを描いた服装のデザイン画を見せていく。ハルナはそれを見て、目を輝かせていく。なんか、気になるものでもあったかな?


ハルナは一枚のデザイン画を手に取り、私に見せていく。それは、華々しい煌びやかな、豪華な衣装であった。これ、描いた時、これは、ないなー。と思っていた奴だ。思いっきり、陽翔様が用意された資料の衣装を私なりにアレンジしたもので、良く言えばリメイク、悪く言えばコピペである。


でも、ハルナはキラキラした笑顔で答える。


「これ、これが良いな!!」
「うーん?私としては、もっと別なものを選ぶと思っていましたがー?」
「絶対、これが良いの!!」


うーん?ここは、新婦の意見を聞くべきかな。

「分かったよ。それね。作ってみる。あと、ディーノさんの衣装について希望とかある?何なら、そっちもいくつかデザイン画を描いているから、見てみる?」
「うん!ディーノ、自分の着る服には疎いんだからー♪私が、見繕ってあげないとねー♪」


ハルナは紳士服のデザイン画を見ていく。嬉しそうだなぁ。こっちまで、にやけちゃいそう。


・・・でも、今は自分の力が認められなくても、いつかは自分流の衣装を作っていきたいと思っている所存です!今は、ハルナの婚礼衣装を創り上げていくから、結婚式では待っててね!
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