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1.幼少期。

15.情報通との会話。

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「メイディス王子が、次期国王になるってニュースが今、国内を駆け巡っているねー♪」


『ルディーン』の街一の情報通のアカネが答えた。アカネは情報通だが、奴隷になっていた訳ではなく、自分からこの街にやってきた強者である。年齢はガードとシフォンくらい。つまり、12歳前後ってところだろうか。


「それが、どうした?」


俺は、無心に薬草摘みに励む。しかし、アカネには気付かれていたようである。


「でも、いきなり、メイディス王子が属性魔法が発動するなんてー?君の関与があったに違いないねー?」
「・・・最初からそれが目的か。だったら、何?」

アカネは笑いながら、問う。


「君って、兄弟に干渉する事をしないと思ってたよー?不思議な事もあるもんですねー?」
「身体が勝手に動いていた。それだけだ。」

「マジか。君って、基本的に面倒な事はしない主義なのにねー♪」
「それは、俺自身も驚いている。」


薬草の経過観察と必要な分の薬草の採取を終わらせたところで、俺は薬草園を出る。アカネも答えを聞いて、興味を失ったらしい。


アカネは気の赴くまま動くからな・・・。でも、気の赴くまま、動いている様子は結構理想なんだけどな。アカネってこういうところ、理想なんだけどな。でも、情報を集めるのって面倒でしょ?だから、本人には言わないんだけどね。


最後にアカネは答える。


「メイディス王子ねー?国の魔法騎士隊に所属する事になったみたいだよー?」
「えっ?」


それって、意外じゃない?だって、それって、身分関係ないって事でしょ?どういう事か、気になったので、何かを提供しよう。世の中、ギブアンドテイクだ。何が、今アカネが欲しがっているんだろうか?


「私ねー?君の出す暗殺用の道具が欲しいの。」
「いきなり、怖いもん要求してくるな!!」
「切れ味、最高ー!!」
「分かったよ。ただし、俺のいないところで使ってね。俺に迷惑かけたら、承知しないから☆」


俺は、暗殺用の道具をアイテムボックスから取り出す。・・・にしても、何に使うんだろ?気になるが、さらに提供しないといけなくなるから、止めておこう。


「あー。確かに、受け取ったよ☆それでねー?最初はギルドから魔法使いの職に就く者を公募したんだけど、その人達にメイディス王子が、また誘拐されかけたんだって☆だから、国で守った方が良いんじゃないかって。それに、自分で力をつけた方が、自分の為になるって話ー♪」


って、また誘拐されかけたんかい!!どこまで、王族の警備が緩いんだ!!本当に、魔法が使えるようにしたのは間違いだったのか!!?



「国王陛下は、王族にも容赦がねーな。魔法騎士隊に所属させるって、身分関係ねーって事だろ?魔法騎士隊には辺境伯の息子とかいたりするもんだろー?」
「そだねー?この調子じゃ、ハルディーン王子が生きている事にも気付いていらっしゃるかもねー?」
「うわ!?それは、嫌だ!!」


俺は、アカネの言動に振り回されてばかりなのである。
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