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困惑と決意
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しおりを挟む「どうかされましたか?」
その問に、男は茶をすすった後茶を見ながら口を開いた。
「この茶はお前が淹れたものか?」
「はい…」
「お前、見ない娘だが初めてか?」
「はい、今日から此処で働かせて頂いてます。」
(怖い怖い!何かあるならさっさと言えよー!)
男の言葉にびびりながらも心の中で逆ギレする楓に、男が視線を向ける
「お口に合いませんでしたか?
でしたら、お取替えを…」
「いや…」楓の言葉を遮るように男は言い、口元を綻ばせながら優しい声で続ける
「うまい…」
「え?」
突然の男の言葉に困惑する
確かに現代の社内では上司や同僚、部下に楓の入れた茶はうまいと好評だったが
まさかこの時代で褒められるとは思っていなかったので、内心驚き耳を疑った。
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