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第4章

第13話 決闘内容『前編』

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「決闘内容を話すわね」 

 なんだか長くなりそうだ。

「なんで、一君いないのよ! 馬鹿馬鹿っ!」
『あれは、廊下でのことだった。皆が集合して一君がいない時の話』

 そんな所聞かなくていいような……決闘シーン早くして欲しいな。

「まぁまぁ、陽葵さん落ち着いて?今日のメインは俺らの勝負じゃねぇかよ。あいつが何をしてようと関係ないぞ。あんな『ダメ主人公』」
「そうですね。決闘の場所は外の町外れにある闘技場を借りておきました。と、言ってもさほど遠い訳では無いので急ぐ必要はありませんよ。時間は……10時からなので早めに行っておきましょう。それより偉そうに仕切っておいて、あの『でしゃばり君』はいないんですね」

 いじめなのか!?そこピックアップして持ってこなくても良くない?

「まぁまぁ、そこら辺にしておきましょうよ」
「そうね。もっと言いたいけど……まぁ、あいつの事は無視して早く行きましょ」

『いやいやいや! ちょっと待って陽葵さん。今の部分必要あった!?』
『まぁまぁ、いなかった部分から話してあげた方がいいでしょっ?』
『そんな所良いですから早くしてくださいよ……』

 俺って本当にダメだよな。最近自覚してきているので対策はできているんだけどねっ! 俺は涙をこらえる。

『それから、私達はかなり早めに闘技場に到着し、暇だったからゲームをしたのよ……』

 そこ、絶対いらないだろ! お前らのした遊びなんてどうでもいいんだよ! あれ、でも、決闘自体がもはや遊びな気が……ちなみに、前回説明していなかったが古代ローマにあったような決闘場だ。そして、外に液晶が設置されていて、そこなら、お金を払わなくても見れるそうだ。

「なぁ、意外と早く着いちまったな。なんか、人多くないか?」

『ここで、闘技場の中から声が聞こえてきたのよ』

『今回のメインイベント! あいつが久しぶりに帰ってきた! 酒使いのぉ『齋藤 学』! 怖いもの知らず?あの学に挑むなんて……魚のことならおまかせ! 『中尾 翼』!』

 なんだか、歓声が聞こえた気がした。そして、陽葵さんの実況のクオリティが高すぎて感動する。会場の雰囲気が凄く伝わってきます。

「うおぉぉ! なかなか凄いな。やる気出てきたぜ! 学、お前ここらじゃなかなか有名なんだな」
「いえいえ、そんなことないですよ」
「ねぇねぇ、まだ時間あるんでしょ。なら、『ゲーム』」をしましょう!」
「あ、それいいですね! ちなみに何をしますか?」
「んー、このゲームは意外と長くなるから1回しか、出来ないかもしれないんだけど……いいよね?」
「私達は準備があるので、後10分くらいしか出来ないかもしれないです」
「終わるかは微妙だけど一応入っておいて! その『ゲーム』はね! 『一君のクズな所言い合うゲーム』」

『ちょっと待ったぁ!! なんだよ、そのゲーム。おかしいだろ! 長くなる長くなるって何かと思えば!』
『まぁまぁ落ち着いて。ここからが面白いのよ』
『少なくとも俺は面白くねぇよ!』

「なっ、な、な、な、なんだって! お前……その『ゲーム』はめちゃくちゃ長くなるじゃねぇか」
「ゴホン。なかなかに時間の掛かるゲームを選びましたね。私達は旅であっただけですがかなりありますよ……」
「楽しそうですねっ」

 鈴奈さんてたまにとんでもない爆弾を投げつけるよな。

「じゃっ! じゃっ、私が先行ねっ! 彼ね『私とご飯を食べに行ったのよ。自分の箸だけ取ってきて1人でさっさと食べていたわ……』ねっ、酷くない?」
「うわぁ! 酷いなそれは2つ箸があるんだから取ればいいのにな」

 いや、それは、あの……ごめんなさい。

「じゃあ、俺だな。『この前俺はな……』」

 回想の中の回想とか辞めろ! まじで、もう色々と訳わかんなくなるから!

「さ、さ、さ、最低だ!」

 もう、訳わかんないけどごめん!

「私ですね。あの、森を歩いてた時あったじゃないですか。私、一さんが汗をかなりかいていたのでタオルを渡したんですよ。そうしたらですね『そのタオルでやけに顔ばかり吹いていたんですよ』」
「うおおお! 羨ましい……じゃなくて、可哀想だぁ!」
「あいつは後でぶっ倒してあげないとねっ……」

『忘れてたわ! 一君?後で覚悟しなさい』
『変なことを思い出さないでくださいよ!』

 ていうか、あの時は本当に顔に多く汗をかいていただけだし……うん。本当だよ。それより、あの口走ってた馬鹿を攻めろよ! あいつもなかなかの変態っぷりを見せつけていたぞ?

「私ですね。あの、墓下の暗闇にいる時あったじゃないですか。あの時に『ワイン奪われました』」

『ちょっと待ったぁ! それは俺じゃないぞ。誰だよ黙ってばいいと思いやがって! 俺に罪を擦り付けたやつ』
『てへっ』

 陽葵さんは右指を口に当てて可愛い仕草をとる。
 だが、俺は遠慮はしない。

『甘えても駄目だぁ! 俺に罪を擦り付けやがって』
『ワインが飲みたかったんだもん……』
『はいはい。分かりましたよ! どうせ『クズ』の俺が全て背負いますよ』

「私ねっ! ここに来る前、あいつが分かることを教えてもらおうとしたのよ。そうしたら『ん?んっ?』と、親指と人差し指で円を作り私の金を巻き上げようとしたのよ……」
「かっ、か、か、金を……!」
「「「最低だ!」」」

 ごめんなさいっ!本当に金が必要だったんです!
 ここで、物語では紹介されていない俺の『クズ度』が紹介されてしまい俺はかなり絶望している。

「次は俺か?」

『って、もういいわ! そこの『ゲーム』の回想長すぎるだろ!』
『えぇ?そう?なら、飛ばすね……楽しいのに』

「あ、私達はそろそろ時間なので」
「ねぇ、鈴奈ちゃん。私達チケット買ってないから入れなくない?」
「えっ! あぁそうですね。ここの液晶で見ますか?」
「仲間って、理由で入れてもらえないかなー……」
「無理ですよ……きっと」

『まぁ、それで結局入れなかったのよ』

 えぇ……入れてくれないの?普通そういうのって入れるよね。

『まぁ、液晶前ですら人がかなりいて私達は後ろにいたのよ。それで、しばらくしたら一君が私の所に来ていたのね。まぁ、これは決闘途中の話なんだけど』

「決闘楽しみですねー。陽葵さんはどちらが勝つと思いますか?」
「んー、そうねぇ。私は学さんかな。ルールにも慣れてそうだしね。名も知れてるってことは結構強いってことだし」

『あ、ルールの説明忘れてたわね』

 結局、1話使って決闘終わってないじゃん!

取得スキル
皿洗いの極意 出前の初級術

カルビ名人 焦がし焼きマスター 山葵鼻つめ リーフターン 玉ねぎボンバー

迷惑客の対処 愛想笑い 協調性 驚き対策 ロリコン対策 ジャパニーズソウル 無神経

おトイレの付き添い 遊園地の支配

つまようじ回避マン

お色家 変装『舞妓』

地球のゲームでもあったようなレベルの煽り 
演技『狂人』 主人公補正 騙される弱抵抗力
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