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第4話 結の巻 『血のバレンタイン』
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アリアナとの一件も無事に終わってようやく闇の洞窟に戻った僕を待ち受けていたのは、あまりにも珍妙な出来事だった。
「……こ、これはどう突っ込めと言うのか」
イベント出張中でミランダ不在のために空位であるはずの闇の玉座を見て、僕は唖然として立ち尽くした。
そこにはチョコレートで出来た等身大のミランダが座っていたんだ。
か、完全にツッコミ待ちだろコレ。
こ、これチョコレートだよね?
ミランダ本人じゃないよね?
まさかミランダが自分の体にチョコをコーティングしていて、いきなり動き出して僕を驚かせる、とかないよね?
いや、いくら何でもそんなに体を張ったドッキリをミランダがするわけないな。
「ど、どうなってんのコレ」
僕は恐る恐る玉座に近付いてそのチョコレート・ミランダを凝視する。
こ、これはどう見てもチョコだよなぁ
僕がそっと手を伸ばしてチョコのミランダの頬に触れようとした時だった。
「私を食べようっての? いい度胸じゃない。アル」
「ひいっ! しゃ、喋った?」
い、いや違う。
目の前のチョコ・ミランダは動いてないし、声が聞こえてきたのは上からだ。
いきなり頭上から響いてきた聞き慣れたその声に驚いて、僕は尻もちをついてしまった。
上を見上げると洞窟の天井付近にミランダが浮いている。
彼女はいつもの通り傲然と腕組みをしたまま僕を見下ろしていた。
「な……何してるの? ミランダ」
彼女は僕の問いには答えず、静かに降下してきて僕の眼前に着地した。
そして玉座をチラ見して得意気に言う。
「どうよ。このチョコレートの出来栄えは」
「ど、どうよって言われても……これ、ミランダが作ったの?」
「そうよ。決まってるでしょ。なかなかのもんだと思わない? 私の腕前も」
確かにそのチョコ・ミランダは精巧な出来上がりで、ミランダと瓜二つだった。
だけど腕前とかいう前に等身大の自分をチョコで作るという発想が尋常じゃない。
これ、一体どれだけの量のチョコレートを使っているんだ?
「す、すごく上手に出来てると思うよ。で、でもこんなのいつの間に用意していたの? 君、出張イベントに行ったんじゃ……」
ミランダは【血のバレンタイン】というバトル・イベントに出席していたはずだ。
「出張イベント? あ、ああ。あれね。あんなのサッサと終わらせて時間が余ったから、ついでにこれを作ってたのよ。あんたを驚かせようと思って」
そう言うとミランダはバツが悪そうに目線をそらす。
……【血のバレンタイン】は間違いなくフェイクだな。
架空のイベントに出かけるふりをして、どこかでこのチョコを作っていたのか。
「ミランダ。これ、僕にくれるの?」
「……べ、別に。気まぐれで作ってみただけで、こんなの使い道ないから。欲しけりゃやるわよ。フンッ」
そう言うとミランダはなぜだか頬を膨らませて唇を尖らせた。
でも彼女は決して怒っているわけじゃない。
これは照れ隠しをしている時の表情だ。
まったく……。
僕は胸の中に温かな気持ちが広がるのを感じながら言った。
「こんなに上手に出来たチョコを食べるなんてもったいないけど、ありがたくいただくよ。ミランダ。ありがとう」
「な、なに言ってんのよ。こんなのただのチョコなんだから、畏まってないでサッサと食べなさい」
そう言うとミランダは玉座の上からチョコ・ミランダ像を持ち上げ、僕に押し付けてくる。
「はいっ」
「う、うん。でもこれ……どこから食べたらいいの?」
というか、あまりにも精巧にミランダの姿を象っているから、一言で言うとすごく食べにくい。
指先をポキッと折るのも、髪の毛部分をかじるのも何だか申し訳ないような気持ちになってしまうし。
「どこから食べたい? あんたの好きなところから食べなさいよ」
ますます食べにくいわ!
だけど食べないなんて言ったらミランダは烈火のごとく怒るだろう。
僕はそろそろと手を出してチョコ・ミランダの頬に指でチョンッと触れた。
すると……。
「んっ?」
僕の指先にベットリとチョコが付く。
あれ?
これ、溶けてるんじゃないの?
「ミランダ。これ……」
そう言って指先をミランダに見せた僕はさらに驚いて口をあんぐりと開けた。
ミランダも同様だ。
なぜなら彼女が持っているチョコ・ミランダ像が溶け始めていたんだ。
精巧だったその輪郭が徐々に崩れ始め、ミランダの姿が緩やかに変わっていく。
「な、何よこれ? どうなってるわけ?」
珍しく狼狽えるミランダだけど、僕はすぐにその原因に気付いた。
「ミランダ! 手……手が!」
チョコを持つミランダの手からは湯気が上がっていた。
彼女の手は今、熱を持っていて、その熱がチョコに伝わっているんだ。
黒炎弾という地獄の火球をその指から放つミランダの手は、どういうわけだか今、熱を帯びていた。
も、もしかしてこれはアリアナの逆バージョン?
ミランダ……僕にチョコを渡そうとして実は緊張してたのかな。
僕にチョコを渡そうとしてくれるなんて、初めてのことだもんね。
だからついつい手に熱がこもっちゃった、とか。
だけどそんなことを悠長に考えている場合ではなかった。
ミランダは顔を真っ赤に染めて雷鳴のような怒声を張り上げる。
「あ、ああああ……あんたのせいよ! アルッ! あんたがさっさと受け取らないから……」
「ご、ごめーん!」
「いいから早く食べなさい!」
僕はとにかく手を出して、溶けたミランダ像の表面をまさぐった。
するとミランダがますます真っ赤になって声を上げる。
「コラッ! どこ触ってんのよ! このスケベ!」
いや、もうチョコが完全に溶けてきて、体のどこを触ってんのか分からないから。
もうそれはチョコ・ミランダ像ではなくて、何だかよく分からないチョコの塊と化している。
「というか、こんな量のチョコ、僕1人じゃ食べ切れないから。君も一緒に食べてよ」
「何ですって? この私の作ったチョコが食べられないっての? 全部あんたが責任持って食べなさい」
「そ、そんな……」
「いいから食べなさいぃぃぃぃぃ」
「ミランダ。そ、そんなに押しつけないで。むぐぐ……」
それから僕とミランダは溶けたチョコを押し付け合うようにして揉み合い、最終的に2人とも全身チョコまみれでベトベトになりながら疲れ果てて座り込んだ。
「ああもうっ! どうしてこうなるわけ!」
「はぁ……何してんだろうね。僕ら」
ため息まじりにそう呟く僕の頬をミランダが軽くつねる。
そして彼女は僕の頬についているチョコを右手の人差し指で擦り取ると、それをペロリと舐めた。
「はい。私は食べたわよ。あんたも食べなさい」
そう言うとミランダは、今度は自分自身の頬に付いたチョコを、やはり右手の人差し指で擦り取り、間髪入れずにそれを僕の口に突っ込んだ。
「むぐっ……」
あ、甘い味が口の中に広がっていく。
確かにおいしい。
おいしいけど……さっきミランダの口に入ったばかりのその指が僕の舌に触れて、ドキドキして味なんて吹っ飛んでしまった。
「はおっ……」
ミランダが僕の口から指を引き抜くと同時に、僕の口から世にもマヌケな音が出る。
「ミ、ミランダ……」
「フンッ……あ、味はどうよ?」
呆然と見つめる僕の前で、ミランダは顔を真っ赤にしてそっぽを向きながらそう言う。
「お……おいしかった。すごく」
「そう。来年はもっとおいしく作るから。来年こそちゃんと全部残さずに食べなさいよ」
ミランダの言葉はいつも通りぶっきらぼうだけど、その奥底にある優しさを僕は感じていた。
今日はいい1日だったなぁ。
いや良すぎるでしょ。
ジェネットとアリアナとミランダの3人に次々チョコをもらえるなんて。
もしかしてこれが人生最後のラッキーで、僕は明日死ぬのか?
なんてことを考えながら僕は地面から立ち上がろうとする。
すると僕の体にまとわりついた溶けかけのチョコとミランダの黒衣の裾に貼り付いている溶けかけのチョコがつながっていたせいで、座っている彼女の裾がヒラリとめくれたんだ。
チラリと見えたのはミランダが履いている黒い下着だった。
「あっ……」
「あっ……」
僕とミランダは互いに顔を見合わせ一瞬呆然としたけど、すぐにミランダはめくれた裾を手でバッと戻した。
そして見る見るうちにその顔が怒りで紅潮して、鬼の形相へと変わっていく。
恐らく僕の顔は対照的に青ざめた死人の顔となっていたことだろう。
「アァァァァァルゥゥゥゥゥ! 見~た~わ~ね~」
「ひいいいっ! いや、わざとじゃないから! 今のは不可抗力だから!」
やばい!
ラッキー過ぎて明日死ぬかも、なんて言ってる場合じゃなかった!
死ぬのは今日だ(涙)。
ミランダは殺気を漂わせてユラリと立ち上がる。
こ、殺される!
「そういえば血のバレンタインにあんたを連れていってあげてなかったわね。あんたも体験してみる? 血のバレンタイン」
「遠慮しておきます! というかそれは架空のイベントでしょ!」
「問答無用!」
「ぶはあっ!」
ミランダの強烈なパンチを顔面に浴び、僕は盛大に鼻血をまき散らしながら血とチョコにまみれてダウンした。
ち、血のバレンタイン。
甘いだけじゃなかったぜ……ごふっ。
(完)
********************************************************************次回作です。
『だって僕はNPCだから 3rd GAME』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/540294390/392527861
「……こ、これはどう突っ込めと言うのか」
イベント出張中でミランダ不在のために空位であるはずの闇の玉座を見て、僕は唖然として立ち尽くした。
そこにはチョコレートで出来た等身大のミランダが座っていたんだ。
か、完全にツッコミ待ちだろコレ。
こ、これチョコレートだよね?
ミランダ本人じゃないよね?
まさかミランダが自分の体にチョコをコーティングしていて、いきなり動き出して僕を驚かせる、とかないよね?
いや、いくら何でもそんなに体を張ったドッキリをミランダがするわけないな。
「ど、どうなってんのコレ」
僕は恐る恐る玉座に近付いてそのチョコレート・ミランダを凝視する。
こ、これはどう見てもチョコだよなぁ
僕がそっと手を伸ばしてチョコのミランダの頬に触れようとした時だった。
「私を食べようっての? いい度胸じゃない。アル」
「ひいっ! しゃ、喋った?」
い、いや違う。
目の前のチョコ・ミランダは動いてないし、声が聞こえてきたのは上からだ。
いきなり頭上から響いてきた聞き慣れたその声に驚いて、僕は尻もちをついてしまった。
上を見上げると洞窟の天井付近にミランダが浮いている。
彼女はいつもの通り傲然と腕組みをしたまま僕を見下ろしていた。
「な……何してるの? ミランダ」
彼女は僕の問いには答えず、静かに降下してきて僕の眼前に着地した。
そして玉座をチラ見して得意気に言う。
「どうよ。このチョコレートの出来栄えは」
「ど、どうよって言われても……これ、ミランダが作ったの?」
「そうよ。決まってるでしょ。なかなかのもんだと思わない? 私の腕前も」
確かにそのチョコ・ミランダは精巧な出来上がりで、ミランダと瓜二つだった。
だけど腕前とかいう前に等身大の自分をチョコで作るという発想が尋常じゃない。
これ、一体どれだけの量のチョコレートを使っているんだ?
「す、すごく上手に出来てると思うよ。で、でもこんなのいつの間に用意していたの? 君、出張イベントに行ったんじゃ……」
ミランダは【血のバレンタイン】というバトル・イベントに出席していたはずだ。
「出張イベント? あ、ああ。あれね。あんなのサッサと終わらせて時間が余ったから、ついでにこれを作ってたのよ。あんたを驚かせようと思って」
そう言うとミランダはバツが悪そうに目線をそらす。
……【血のバレンタイン】は間違いなくフェイクだな。
架空のイベントに出かけるふりをして、どこかでこのチョコを作っていたのか。
「ミランダ。これ、僕にくれるの?」
「……べ、別に。気まぐれで作ってみただけで、こんなの使い道ないから。欲しけりゃやるわよ。フンッ」
そう言うとミランダはなぜだか頬を膨らませて唇を尖らせた。
でも彼女は決して怒っているわけじゃない。
これは照れ隠しをしている時の表情だ。
まったく……。
僕は胸の中に温かな気持ちが広がるのを感じながら言った。
「こんなに上手に出来たチョコを食べるなんてもったいないけど、ありがたくいただくよ。ミランダ。ありがとう」
「な、なに言ってんのよ。こんなのただのチョコなんだから、畏まってないでサッサと食べなさい」
そう言うとミランダは玉座の上からチョコ・ミランダ像を持ち上げ、僕に押し付けてくる。
「はいっ」
「う、うん。でもこれ……どこから食べたらいいの?」
というか、あまりにも精巧にミランダの姿を象っているから、一言で言うとすごく食べにくい。
指先をポキッと折るのも、髪の毛部分をかじるのも何だか申し訳ないような気持ちになってしまうし。
「どこから食べたい? あんたの好きなところから食べなさいよ」
ますます食べにくいわ!
だけど食べないなんて言ったらミランダは烈火のごとく怒るだろう。
僕はそろそろと手を出してチョコ・ミランダの頬に指でチョンッと触れた。
すると……。
「んっ?」
僕の指先にベットリとチョコが付く。
あれ?
これ、溶けてるんじゃないの?
「ミランダ。これ……」
そう言って指先をミランダに見せた僕はさらに驚いて口をあんぐりと開けた。
ミランダも同様だ。
なぜなら彼女が持っているチョコ・ミランダ像が溶け始めていたんだ。
精巧だったその輪郭が徐々に崩れ始め、ミランダの姿が緩やかに変わっていく。
「な、何よこれ? どうなってるわけ?」
珍しく狼狽えるミランダだけど、僕はすぐにその原因に気付いた。
「ミランダ! 手……手が!」
チョコを持つミランダの手からは湯気が上がっていた。
彼女の手は今、熱を持っていて、その熱がチョコに伝わっているんだ。
黒炎弾という地獄の火球をその指から放つミランダの手は、どういうわけだか今、熱を帯びていた。
も、もしかしてこれはアリアナの逆バージョン?
ミランダ……僕にチョコを渡そうとして実は緊張してたのかな。
僕にチョコを渡そうとしてくれるなんて、初めてのことだもんね。
だからついつい手に熱がこもっちゃった、とか。
だけどそんなことを悠長に考えている場合ではなかった。
ミランダは顔を真っ赤に染めて雷鳴のような怒声を張り上げる。
「あ、ああああ……あんたのせいよ! アルッ! あんたがさっさと受け取らないから……」
「ご、ごめーん!」
「いいから早く食べなさい!」
僕はとにかく手を出して、溶けたミランダ像の表面をまさぐった。
するとミランダがますます真っ赤になって声を上げる。
「コラッ! どこ触ってんのよ! このスケベ!」
いや、もうチョコが完全に溶けてきて、体のどこを触ってんのか分からないから。
もうそれはチョコ・ミランダ像ではなくて、何だかよく分からないチョコの塊と化している。
「というか、こんな量のチョコ、僕1人じゃ食べ切れないから。君も一緒に食べてよ」
「何ですって? この私の作ったチョコが食べられないっての? 全部あんたが責任持って食べなさい」
「そ、そんな……」
「いいから食べなさいぃぃぃぃぃ」
「ミランダ。そ、そんなに押しつけないで。むぐぐ……」
それから僕とミランダは溶けたチョコを押し付け合うようにして揉み合い、最終的に2人とも全身チョコまみれでベトベトになりながら疲れ果てて座り込んだ。
「ああもうっ! どうしてこうなるわけ!」
「はぁ……何してんだろうね。僕ら」
ため息まじりにそう呟く僕の頬をミランダが軽くつねる。
そして彼女は僕の頬についているチョコを右手の人差し指で擦り取ると、それをペロリと舐めた。
「はい。私は食べたわよ。あんたも食べなさい」
そう言うとミランダは、今度は自分自身の頬に付いたチョコを、やはり右手の人差し指で擦り取り、間髪入れずにそれを僕の口に突っ込んだ。
「むぐっ……」
あ、甘い味が口の中に広がっていく。
確かにおいしい。
おいしいけど……さっきミランダの口に入ったばかりのその指が僕の舌に触れて、ドキドキして味なんて吹っ飛んでしまった。
「はおっ……」
ミランダが僕の口から指を引き抜くと同時に、僕の口から世にもマヌケな音が出る。
「ミ、ミランダ……」
「フンッ……あ、味はどうよ?」
呆然と見つめる僕の前で、ミランダは顔を真っ赤にしてそっぽを向きながらそう言う。
「お……おいしかった。すごく」
「そう。来年はもっとおいしく作るから。来年こそちゃんと全部残さずに食べなさいよ」
ミランダの言葉はいつも通りぶっきらぼうだけど、その奥底にある優しさを僕は感じていた。
今日はいい1日だったなぁ。
いや良すぎるでしょ。
ジェネットとアリアナとミランダの3人に次々チョコをもらえるなんて。
もしかしてこれが人生最後のラッキーで、僕は明日死ぬのか?
なんてことを考えながら僕は地面から立ち上がろうとする。
すると僕の体にまとわりついた溶けかけのチョコとミランダの黒衣の裾に貼り付いている溶けかけのチョコがつながっていたせいで、座っている彼女の裾がヒラリとめくれたんだ。
チラリと見えたのはミランダが履いている黒い下着だった。
「あっ……」
「あっ……」
僕とミランダは互いに顔を見合わせ一瞬呆然としたけど、すぐにミランダはめくれた裾を手でバッと戻した。
そして見る見るうちにその顔が怒りで紅潮して、鬼の形相へと変わっていく。
恐らく僕の顔は対照的に青ざめた死人の顔となっていたことだろう。
「アァァァァァルゥゥゥゥゥ! 見~た~わ~ね~」
「ひいいいっ! いや、わざとじゃないから! 今のは不可抗力だから!」
やばい!
ラッキー過ぎて明日死ぬかも、なんて言ってる場合じゃなかった!
死ぬのは今日だ(涙)。
ミランダは殺気を漂わせてユラリと立ち上がる。
こ、殺される!
「そういえば血のバレンタインにあんたを連れていってあげてなかったわね。あんたも体験してみる? 血のバレンタイン」
「遠慮しておきます! というかそれは架空のイベントでしょ!」
「問答無用!」
「ぶはあっ!」
ミランダの強烈なパンチを顔面に浴び、僕は盛大に鼻血をまき散らしながら血とチョコにまみれてダウンした。
ち、血のバレンタイン。
甘いだけじゃなかったぜ……ごふっ。
(完)
********************************************************************次回作です。
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