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第11話
しおりを挟む「「やったー!」」
「の、む…!」
双子と慶の3人は、それはそれは嬉しそうに笑って、テーブル上の各々の飲み物に手を伸ばしていた。
「…副会長~、良かったの~?」
「何がでしょうか」
「俺がコッチの部屋入る前にぃ、会長と何か話てたでしょ~」
「それがどうしたのです?」
「…いや、やっぱ何でもな~い」
「そうですか」
会長と何話てたのかは知らないが、きっと俺達には関係無い事なのかもしれないな。
何だったのかは気になるが。
「…俺も貰う」
あ、会長復活したんだ。
「あぁ、会長元に戻ったのですね。それならさっさと書類を片付けて下さい」
「え、いや…俺も真琴が淹れたエスプレッソを飲んでからでいいじゃないか」
「何言っているのです?貴方はバカなのですか?あの3人はある程度自分の書類の終了目処が立っているから許可したのですよ。それに比べて会長はどうですか。あの書類の山の大半は会長のものなんですよ。本気を出せば早く終わるのですから、さっさと片付けて下さい。でないと、少ない春季休暇まで私も生徒会の仕事をしなくてはならなくなるじゃないですか」
「わ、分かった。分かったから…」
いつもの俺様は身を潜めてしまった会長は、副会長の勢い(言葉)に押されまくっていた。しかも凄く引きつった顔してる。
副会長強しw
まぁ、俺もそうなるだろうな。
今は部外者だから、こうやって会長見て笑えてるけど。
「ねぇねぇー」
「やっぱり」
「「マコちゃんが淹れたのは美味しいよねー」」
「ん…おれ、いれる…ふ、つう…まこと、いれる…おい、し…」
「「ねー」」
「なんでだろー?」
「はっ、もしかして魔法…?」
「ま、ほう…!」
なんかあっちでは、かわいい会話が繰り広げられている。
魔法って言った時の慶、凄く目を輝かせてた。
あ、双子もキラキラさせて、大きめの黒真珠のような瞳をこっちに向けてきてる。
とってもかわいい。
あれ?あの子達、俺と同級生だよね?
高1だよね?もうすぐ高2なるけど。
守りたい、あの純粋さ。
というか、俺が淹れた方のが美味しいって…。
本当、ただ普通にしただけなんだけど。
でも、褒められるのは素直に嬉しい。
そういえば、なんか会長に聞こうと思ってた事があったような無かったような…
何だっただろうか。
うーーん……うーーーーーーん……
まぁ、忘れてるならそこまで大切な事では無かったに違いないだろう。
聞くのは思い出してからでいいか。
そもそも思い出さないと、それについて聞けないっていうねw
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