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第4章:彼と彼女が与える影響
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しおりを挟む冬美が女子更衣室へと向かった、数分後――。
「春斗くん、お待たせ!」
冬美はパーカーを脱いで戻ってきた。
春斗は水着姿の彼女の前で、ぱかっと口を開ける。
白いビキニから零れ落ちそうな白い胸が、ぷるんぷるるんと揺れていた。
「あ、あのね、こういう水着、初めてですごく恥ずかしいんだけど……だ、大丈夫かな? あ、あの、変、じゃない?」
冬美は顔を赤くさせ、恥ずかしがって胸の前で指をつんつんさせた。
春斗はぱかっと開けていた口を慌てて閉じ、ごくんとつばを飲み込んだ。
冬美は白のヒラヒラとしたフリルやリボンが付いた、セパレートタイプの水着を着ていた。
トップスはビキニで、パンツはスカートになっていて、清楚で可愛らしい冬美にとても良く似合っている。
だが、今まで春斗が知っていた冬美の水着姿はワンピースばかりで、今回も絶対にそうだろうと思い込んでいた春斗は、冬美のビキニ姿に衝撃を受けた。
いつもより肌の露出が多い分、かなり刺激的だ。
冬美が胸の前で指をつんつんさせるたびに、その後ろで白く豊かな胸がぷるんぷるるんと揺れている。春斗はそこから目が離せなかった。
「あ、あのねっ、さ、最初は私、白のワンピースの水着を選んでいたんだけどね、み、みんながそれじゃつまらないって言って、これを選んでくれてねっ……わ、私、こんなの似合わないし恥ずかしいから嫌って言ったんだけど、今回はみんなビキニの予定だから、おそろいにしようって言われてねっ……でもっ……」
やっぱり変なのかな、と泣きそうな声で続けた冬美に、
「そ、そんなわけあるかぁっ!」
と春斗は叫んだ。
「か、可愛いな! め、めちゃくちゃ可愛いな! すげぇ可愛いなっ!」
「ほ、本当? 大丈夫?」
「あ、当たり前だな! 大丈夫に決まってんだろっ!」
冬美は春斗の言葉を聞いて安心したらしい。
「良かったぁ」
と言って、無防備に、少し甘えたようにほにゃりと笑う。
何だその笑顔は、と春斗は思った。
冬美がこんなふうに笑うのは、初めてのような気がする。
ぼんやりと冬美の顔を見つめていると、
「春斗くん? どうしたの?」
と冬美が顔を近づけてきた。驚いて視線を落とすと、大きな胸と深い谷間が見えた。
また慌てて顔を上げると、少し首を傾げて冬美が春斗を見つめていた。
「春斗くん?」
「な、なんでもねぇよ! オ、オレたちも遊びに行こうぜ!」
「うん!」
と嬉しそうに頷く冬美は、いつもの冬美だ。
春斗は必死に、落ち着けオレ、冬美と手を繋ぐなんていつもの事だし、今日はプールに遊びに来ているだけで、他は何も変わりねぇ! と思っていた。
だが、水着姿……しかもビキニのため、冬美は歩くだけで豊かな胸がぷるぷる揺れ、春斗はそのぷるぷる揺れる胸がビキニのブラからポロリと零れ落ちてしまうのではないかと、ヒヤヒヤした。
ただでさえ顔も可愛くナイスバディの冬美は、その豊かな胸のせいもあってプールに来ていた男の注目の的だったのだ。
冬美の彼氏はオレだ、と言わんばかりに春斗は彼女そばに張り付き寄り添ったが、そのたびに間近で柔らかそうな胸を見てドキドキし、春斗の春斗が元気になってしまいそうになるのを堪えるのに必死だった。
パーカーが邪魔なんじゃないかなんて言うんじゃなかった。
春斗がそう思ったのは、言うまでもない。
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