異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第3章・冒険者デビュー

これからやるべき事①

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 スタンピードの話を聞いた後、私とユリウス、それからサーチートは、自分たちにこれから何ができるだろうっていう話をした。
 小さな町や村の防衛対策は、冒険者ギルドと商業ギルドが協力して進めてくれている。
 私たちは両ギルドに依頼されて、木々の伐り出しの護衛や、聖水を作ったりしたんだけど、これから先はどうすればいいのか。
 今の私とユリウスの立場って、ただの冒険者でしかない。
 だから、今の私たちにできる事は、ギルドに他に何か手伝える事があるか聞いて、その手伝いをするか、増え続けていると思われるゴブリンを、できるだけ狩って減らす事くらいで……私とユリウスは、後者を選んだ。

「念のため、他の森も見ておいたほうがいいですよね」

 今ゴブリンはネーデの森で増え続けていると思われているけれど、他の森の調査も必要かもしれない。
 ネーデの森の調査は、ビジードとガエールの冒険者ギルドが行っているから、私たちが見に行くのなら他の森という事になる。
 だから、とりあえず他の森の調査をして、異常がなければ、ネーデの森でできるだけ多くのゴブリンを討伐する事に決めた。
 ユリウスはオブルリヒト王国内の街や村には、だいたい行った事があるらしいので、テレポートの呪文で簡単に行けるんだって。
 テレポートの呪文って、本当に便利だよね!

「ゴブリンの討伐をするのなら、ちゃんと後始末までしなければいけませんよ」

 とアルバトスさんに言われて、もちろんですと私たちは頷いた。
 ゴブリンは素材として使えるものがないので、ある程度ポイントのために依頼をこなした後は、ただ討伐するだけになっていることが多いのだ。
 だけど、討伐後の死骸をそのままにしていると、ゾンビ化したり、死骸を他の強い魔物が食い荒らしにくる可能性があるから、死骸を焼いて灰にするという後始末をしなければいけない。
 ただこの後始末、ほとんどの冒険者が行っていないというのが現実だ。
 まぁ、魔法を使えない人たちは、かなり大変だし面倒だと思う。
 アイテムボックスやマジックバックを持っていたら別だろうけど、ゴブリンを焼くために油を持ち歩くってのも大変だろうしね。
 ゴブリンの死骸を焼いたら、後には魔石が残ってはいるんだけどね、拾うのが面倒だし、魔石も小さいから大したお金にはならないみたいだしね。

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