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第2章・のんびりまったりスローライフ?

酔っぱらいのその後②

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「なんか二人には悪い事をしちゃったなぁ」

「まぁ、そんなに気にするほどの事でもないと思うけどね。サーチートを交えて、楽しんでもいたわけだし。とりあえず、明後日にはビジードを出ようという話をしておいたから、帰るまではジャンとモネを、できるだけ二人きりにさせてやろう。それから、明日はギルドで代金を受け取ったら、俺たちも買い物に行こう」

「うん、わかった」

 私は気持ちよく眠っているサーチートを眺めながら頷いた。
 サーチート、本当に気持ち良さそうに眠っているんだよね。
 やっぱりものすごく可愛いなぁ。
 でもこの子、どれだけ飲んで食べたんだろう?
 スモル村でもたくさん飲んで食べて、その後爆睡してたんだっけ?
 ほどほどにしなきゃいけないよって、注意しておかないといけないかも。
 まぁ、先に酔っぱらって寝ちゃった私が言える事じゃないかもしれないけどね。

「オリエ、サーチートばっかり見たら、妬ける」

 ヤキモチ妬きのユリウスは、サーチートにまでヤキモチを妬く。
 ユリウスって、ものすごくカッコいい人だし、大好きなんだけど、ものすごくヤキモチ妬きなので、ちょっと残念な人になっちゃってる。
 まぁそういうところも人間くさくて、大好きなんだけどね。
 ユリウスは私からコップを取り上げるとサイドテーブルに置き、私を抱えてまたベッドに横になった。
 それから、

「シルヴィーク村に帰ったら、サーチートはまた伯父上にべったりだろうから、それまでの我慢だ……」

 と少し拗ねたように言って、目を細めて笑う。
 私はそんな彼が可愛くて、愛しくて、そうだねって頷きながら逞しい体を強く抱きしめた。

「明後日帰るって言ったら、ジャンくんたち、素直に頷いた?」

 今日はサーチートが隣のベッドで寝ているから、えっちな事はしないらしい。
 その代わり、私とユリウスはサーチートを起こさないように、ベッドの中で二人くっついて、小声で話をしていた。

 ジャンくんとモネちゃんはもう少し商都ビジードに居たかったらしいけど、ユリウスは明後日には帰ると言い切ったらしい。
 そしてユリウスは、もしも二人がまだここに居たいというのなら、数日後に迎えに来てもいいという話もしたそうなのだけれど、ジャンくんとモネちゃんは、私たちと一緒にシルヴィーク村に戻るという決断をしたらしかった。

「本来の目的は、村のための買い出しだったからね。ジャンとモネも、それはちゃんとわかっているんだ。まぁ、今回は二人にもいろいろと迷惑をかけたから、今後も馬車替わりにはなろうとは思っているよ」

 そんな事を言ったユリウスに、私は吹き出してしまった。
 馬車替わりっていうのは、つまりテレポートでいろんな所に送っていくっていう意味なんだろうけど、それじゃあユリウスがテレポートの呪文が使えるって事が、ジャンくんとモネちゃんにばれちゃうと思うんだけど……まぁいいか、黙っておこう。


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