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第弐話-酸素
酸素-10
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新三に連れられて愛子は秋葉原に来ていた。
しかも、気味悪く薄暗い路地裏を歩かされるので愛子は新三の腕にしがみつきながら歩いて行く。
「ここに事件解決の為の何かがあるんですか?」
「あるよぉ~」そう答えながら新三は気にせず歩を進める。
路地裏の行き止まりに来た二人。
前方の壁に新三は手をかざす。すると、壁が変形して2m程の穴が出来た。
「ここって・・・・・・・」
驚きを隠せない愛子を他所に新三は穴に入っていく。
穴の中は照明のない暗い一本道であった。新三は明かりを点けずにスタスタと歩いて行く。
30m程歩いた辺りで明かりが見えてきた。その明かりに向かって歩き続け遂に光の向こう側へと出た新三と愛子。
愛子の視線の先には、異形の形をした生物達が闊歩していた。
「ここにいる人達って」
「宇宙人」それだけ答えながら、新三は先を行く。
戸惑う愛子も必死で新三の後を追うのだが、新三の目的の場所はすぐそこにあった。
その場所は、宇宙人達の商店街入ってすぐの八百屋であった。
「ここが事件解決の鍵なんですか? 八百屋ですよね。ここ」目の前に並んでいる地球産の野菜を見ながら新三に確認する。
「ま、入れば分かるさ。おやっさぁ~ん」新三はおやっさんと呼ばれる人物を探しながら店を入って行くので愛子もその後を追う。
店の奥の居住スペースでモンスターズインクに出てくるマイクのような容姿をした宇宙人がアダルトなビデオを見ていた。
地球産のアダルトなビデオを大きな一つ目で凝視していた。
「おやっさん。スケベなおやっさん」新三が真後ろで言うと「あわわわわわ」驚いて慌ててテレビの電源を落とす。
「な、なんなんだよ」動揺しながら用件を聞いてくるおやっさんなる宇宙人。
「変態なおやっさんに頼み事があってね」新三はそう伝えながら再びテレビの電源を入れると「例のオキシジェンか」まるで用件が分かっていたのか新三とアダルトなビデオを見るおやっさん。
「小永さん、小永さん」真剣に見入る新三の肩を叩く愛子。
「ちょっと、待ってて。な、おっさん」隣に座るおやっさんに聞くと「うん」と返事する。
「いい加減にしろ!!!」
愛子はテレビをストレートパンチで破壊する。
『あ!!』男二人、勢いよく立ち上がり愛子を睨み付ける。
「何か、文句でも?」そう言いながら、近くに置いてあったコップを手に取ると片手でパリンっと割る。
『何でもありません』男二人は二重唱で返事をする。
それから新三は依頼内容をおやっさんに伝えると少しの間、待つようにと言われ客間で待つこととなった。
「あのここって」
「ここは、宇宙警察地球署日本支部」
「えーーーーーーーーっ!!!」
驚きのあまり店の外までに聞こえるぐらいの声を出してしまう愛子を他所に新三は説明を続ける。
「この日本支部は宇宙警察の窓際部署でね。しかも、日本警察の目を誤魔化すためこうして八百屋に偽装してひっそりと活動しているの。分かった?」
愛子は腑に落ちなかったが、ここで問い詰めても大した答えは出ないと思いそれ以上の質問を辞めた。
「お求めの情報はこちらですよ」
おやっさんが日本語で書かれた資料を愛子に渡す。
「ありがとうございます」微笑みながら愛子は資料を受け取る。
「いいね。この娘、俺の姿見ても顔色一つ変えない所とか」
「そうですか?」
資料を読む愛子を横目に新三とおやっさんは近況について話し込む。
「あのすいません。今、酸部はどこにいるんですか? この資料だと現在の行方がないですよね?」
愛子の言葉通り、資料には酸部が行方をくらましてすぐの行動は記載されていたが現在どこに潜伏しているかまでは書かれていなかったのだ。
「うん、それね。ある程度、目安は立っているんだけど。確実じゃないんだよね」
「ふ~ん」新三は残念がるような返事をする。
「参りましたね。小永さん」
「そういや君、名前は?」まだ名前を聞いてないと思いおやっさんは愛子に質問する。
「あ、申し遅れました。深見 愛子と言います」
おやっさんに名刺を渡すと「こりゃ、ご丁寧にどうも。私のことはおやっさんと呼んでくれ」名刺を受け取るおやっさん。
「宜しくお願いします。おやっさん。」
「なぁ、おやっさん。この証拠は確かなものなの?」
「勿論。うちの鑑識使って調べたんだよ」
資料には鑑識結果が記載されていた。
それによるといずれの事件現場にもオキシジェン星人が深呼吸をした際に吐き出される物質が周辺の建物や植物から検出された。
この物質は地球の科学力では検出出来ない物質である。
「でも、どうしてこの情報を地球の警察に共有しないんですか?」
「いや共有したいんだけど、嫌がるのよ。特に日本人は」
おやっさんは困り顔で実情を愛子に教える。
「そうなんですね」愛子はめんどくさいなとおやっさんの話を聞いて思う。
「どうした物かな。この証拠は採用してくれるのかな」
この証拠は宇宙警察が入手した証拠で警視庁が採用されるか不安な新三であった。
「まぁ、ダメだったら連絡ちょうだい」
おやっさんはそれだけ言うとどこかへ引っ込んでいった。
「行っちゃいましたけど。どうするんですか?」
「ま、これ持って。酸部の行方を追おう」
「でも、現在どこに居るのか分からないじゃないですか」
「それがそうでもないんだな」
「どういう意味です?」
愛子のその言葉に「付いてくれば分かるよ」とだけ言いニヤッと笑う。
また、それかと思いながら愛子は新三について行くことにした。
しかも、気味悪く薄暗い路地裏を歩かされるので愛子は新三の腕にしがみつきながら歩いて行く。
「ここに事件解決の為の何かがあるんですか?」
「あるよぉ~」そう答えながら新三は気にせず歩を進める。
路地裏の行き止まりに来た二人。
前方の壁に新三は手をかざす。すると、壁が変形して2m程の穴が出来た。
「ここって・・・・・・・」
驚きを隠せない愛子を他所に新三は穴に入っていく。
穴の中は照明のない暗い一本道であった。新三は明かりを点けずにスタスタと歩いて行く。
30m程歩いた辺りで明かりが見えてきた。その明かりに向かって歩き続け遂に光の向こう側へと出た新三と愛子。
愛子の視線の先には、異形の形をした生物達が闊歩していた。
「ここにいる人達って」
「宇宙人」それだけ答えながら、新三は先を行く。
戸惑う愛子も必死で新三の後を追うのだが、新三の目的の場所はすぐそこにあった。
その場所は、宇宙人達の商店街入ってすぐの八百屋であった。
「ここが事件解決の鍵なんですか? 八百屋ですよね。ここ」目の前に並んでいる地球産の野菜を見ながら新三に確認する。
「ま、入れば分かるさ。おやっさぁ~ん」新三はおやっさんと呼ばれる人物を探しながら店を入って行くので愛子もその後を追う。
店の奥の居住スペースでモンスターズインクに出てくるマイクのような容姿をした宇宙人がアダルトなビデオを見ていた。
地球産のアダルトなビデオを大きな一つ目で凝視していた。
「おやっさん。スケベなおやっさん」新三が真後ろで言うと「あわわわわわ」驚いて慌ててテレビの電源を落とす。
「な、なんなんだよ」動揺しながら用件を聞いてくるおやっさんなる宇宙人。
「変態なおやっさんに頼み事があってね」新三はそう伝えながら再びテレビの電源を入れると「例のオキシジェンか」まるで用件が分かっていたのか新三とアダルトなビデオを見るおやっさん。
「小永さん、小永さん」真剣に見入る新三の肩を叩く愛子。
「ちょっと、待ってて。な、おっさん」隣に座るおやっさんに聞くと「うん」と返事する。
「いい加減にしろ!!!」
愛子はテレビをストレートパンチで破壊する。
『あ!!』男二人、勢いよく立ち上がり愛子を睨み付ける。
「何か、文句でも?」そう言いながら、近くに置いてあったコップを手に取ると片手でパリンっと割る。
『何でもありません』男二人は二重唱で返事をする。
それから新三は依頼内容をおやっさんに伝えると少しの間、待つようにと言われ客間で待つこととなった。
「あのここって」
「ここは、宇宙警察地球署日本支部」
「えーーーーーーーーっ!!!」
驚きのあまり店の外までに聞こえるぐらいの声を出してしまう愛子を他所に新三は説明を続ける。
「この日本支部は宇宙警察の窓際部署でね。しかも、日本警察の目を誤魔化すためこうして八百屋に偽装してひっそりと活動しているの。分かった?」
愛子は腑に落ちなかったが、ここで問い詰めても大した答えは出ないと思いそれ以上の質問を辞めた。
「お求めの情報はこちらですよ」
おやっさんが日本語で書かれた資料を愛子に渡す。
「ありがとうございます」微笑みながら愛子は資料を受け取る。
「いいね。この娘、俺の姿見ても顔色一つ変えない所とか」
「そうですか?」
資料を読む愛子を横目に新三とおやっさんは近況について話し込む。
「あのすいません。今、酸部はどこにいるんですか? この資料だと現在の行方がないですよね?」
愛子の言葉通り、資料には酸部が行方をくらましてすぐの行動は記載されていたが現在どこに潜伏しているかまでは書かれていなかったのだ。
「うん、それね。ある程度、目安は立っているんだけど。確実じゃないんだよね」
「ふ~ん」新三は残念がるような返事をする。
「参りましたね。小永さん」
「そういや君、名前は?」まだ名前を聞いてないと思いおやっさんは愛子に質問する。
「あ、申し遅れました。深見 愛子と言います」
おやっさんに名刺を渡すと「こりゃ、ご丁寧にどうも。私のことはおやっさんと呼んでくれ」名刺を受け取るおやっさん。
「宜しくお願いします。おやっさん。」
「なぁ、おやっさん。この証拠は確かなものなの?」
「勿論。うちの鑑識使って調べたんだよ」
資料には鑑識結果が記載されていた。
それによるといずれの事件現場にもオキシジェン星人が深呼吸をした際に吐き出される物質が周辺の建物や植物から検出された。
この物質は地球の科学力では検出出来ない物質である。
「でも、どうしてこの情報を地球の警察に共有しないんですか?」
「いや共有したいんだけど、嫌がるのよ。特に日本人は」
おやっさんは困り顔で実情を愛子に教える。
「そうなんですね」愛子はめんどくさいなとおやっさんの話を聞いて思う。
「どうした物かな。この証拠は採用してくれるのかな」
この証拠は宇宙警察が入手した証拠で警視庁が採用されるか不安な新三であった。
「まぁ、ダメだったら連絡ちょうだい」
おやっさんはそれだけ言うとどこかへ引っ込んでいった。
「行っちゃいましたけど。どうするんですか?」
「ま、これ持って。酸部の行方を追おう」
「でも、現在どこに居るのか分からないじゃないですか」
「それがそうでもないんだな」
「どういう意味です?」
愛子のその言葉に「付いてくれば分かるよ」とだけ言いニヤッと笑う。
また、それかと思いながら愛子は新三について行くことにした。
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