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第弐拾話-展示

展示-9

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「亀津さん。今日はもう帰った方が」
「え?」
 みのりからの思わぬ提案に亀津は少し驚いた表情を見せる。
「ですから、今日は帰った方が」
「何で?」
「いくらなんでも、警察と接触しすぎです」
「そぉ? 変に隠し立てするよりかは良いんじゃない?」
「そうですかね」
「そうだよ。この爺様に任しておきなさい。はっははっはは」
 高笑いする亀津を見て、みのりは一抹の不安しかなかった。

 長四郎と燐は一川警部達と合流し、各々が得た情報を交換することとなった。
「では、長さん達が得た情報から報告してください」
 絢巡査長にそう言われた長四郎は挙手しながら「はいっ!」と返事をする。
「何も分かりませんでした!!」
 堂々と報告した長四郎に拍手を送る一川警部を諌めるように睨み付ける女性陣2人の冷たい視線に耐えられず、一川警部は拍手を止め小声で「ごめんなさい」と呟く。
「それで、絢さんたちの方はどうですか?」燐が質問した。
「正直なところ私達も大した情報を得ていないの」
 絢巡査長はそう前置き、鑑識捜査員から得た捜査情報を長四郎と燐に伝えた。
「ふーん」
 聞き終えた長四郎はつまらなさそうな返事をする。
 それにイラッとした燐から足の甲を踏みつけられるという制裁を受ける長四郎。
 あまりの痛みに悶絶する長四郎を他所に、話は進められる。
「あの、防犯カメラ映像の件はどうなったんですか?」
 燐の質問に刑事2人は互いの顔を見て、確認したかという意思表示を見せる。
『ごめん。すっかり忘れてた』
 声を揃えて燐に謝る一川警部と絢巡査長。
「あ、そうですか。じゃあ、確認してもらっている間に凶器探しますか?」
「そうしようか」
 燐の提案にすぐさま乗る絢巡査長。
 かくして、凶器探しをする事になった4名は事件現場へと移動するのだった。
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