34 / 45
出会いは吉とでるか
7
しおりを挟む
寄り道もせずヒヅキヤへ。要望どおり階段を忍び足でのぼり、チャイムのかわりにスマホを鳴らす。すぐにドアがひらいた。
「早く。こっち」
深刻な面持ちで招きいれられ、畳ゾーンで車座になる。朔くんはかなり狼狽していて、そわそわ、きょろきょろ、体も目線もさだまらない。
「八雲に客が来てるんだ」
「そりゃ珍しいな。どこの誰だ?」
「わかんない。見たことない人。なんか信じらんなくて」
「まあ、八雲を訪ねてきたやつは、これまで一人もいなかったもんな」
落ちつかせようとして、和颯さんがわざと時間をかけて相手をする。そのかいあって平静をとり戻していた矢先、ぶち壊すようにチャイムが鳴った。私たち以外でここに来るのは八雲さんしかいない。朔くんが戸口にむかうあいだ、死角に身をよせ息をこらす。
「勉強中すみません、朔。留守番お願いしていいですか。買い物に行ってきます」
「……わかった」
朔くんが去った直後、細くあいた窓から一階のドアベルが聞こえた。和颯さんと覗きみる。髪の長い、けれども蓮花さんとは違う女の人が八雲さんとでてきた。
「元カノとかですかね」
「そんな艶っぽい空気はなさそうだがな。身内にしてもよそよそしい。ちょっとした知りあいってとこじゃないか」
二人の背中を見送ったあと一階におり、朔くんと合流。八雲さんが作りおきしてくれていた、おやつをいただきながら秘密会議となる。
「そもそも、なんで八雲ってここにいるんだ?」
くだんの女性との関係について一通り予想をのべたあと、朔くんがしきりなおす。各人、手にしているのは柚子餡のどら焼き。もっちり生地とさっぱり餡がしっとりなじんで美味しいはずなのに、私も動揺さめやらず、味がよくわからない。
「ばあさんが連れてきた。行くあても金もないからって、そのまま居候だ」
和颯さんが言うには、名前と年齢以外はなにもわからないらしい。そんな素性の知れない人をよく住まわせる気になったもんだと驚くが、私も似たようなもの。おかげで今がある。
「本人にきけば教えてくれそうな気がしないこともないような」
ちびりちびり、グリーンルイボスティーで暖をとりながら呟くと、流れが急転。
「たしかに、ひよちゃんが相手なら白状しそうだな」
「俺もそう思う。日和、きいといて」
「ええっ、私が? 無理だよ、そんなの」
「平気だって。八雲は日和のこと気に入ってるし」
「もし俺が八雲で、三人の中から誰か選ぶんなら、絶対ひよちゃんだな。なんといっても話しやすい」
懸命に辞退したけれど、二対一でおし負ける。考えなしで発言したばかりに裏目。どら焼きの味が、ますますわからなくなってしまった。
一時間もしないうちに帰宅した八雲さんは、一息つくまもなく夕飯の準備にとりかかった。慌ただしさのなか話すようなことでもないので、食後の片づけのときを狙う。
「八雲さんは横浜が地元じゃないですよね」
直接的すぎず遠まわしすぎずと悩んだ結果、妙な角度からのアプローチになる。言われたほうも、きょとん。
「いや、ほら、朔くんのお弁当のこと知らなかったですし」
どうにか体裁をとりつくろうと、ああ、と納得顔。
「そうですね。でも、子どものころ、このあたりにいたことある気がするんです」
「引越したんですか?」
「どうでしょう。ちゃんと思いだせないですけど、横浜には住んでないと思います」
「それって、まさか記憶喪失とか……!」
なにも話さないのは話せないからなのかと思いきや、隣の横顔がほろっと崩れる。私の推量は過剰だったようだ。
「ちゃんとありますよ。三歳とか四歳とかの小さいころだったんで、母親につれられて遊びにきたことがあるようなないような、曖昧な記憶なだけです。ただ……」
順調に食器の泡をすすぎ流していた手が、喋りとともに緩慢になる。
「バラの香りが、したように思うんです。花いっぱいの場所で……」
心ここにあらず、その瞳は過去の景色を見つめている。
「このあたりでバラといえば、山下公園や港の見える丘公園ですよね。まだ秋バラが見られると思うんで、明日あたり行ってみませんか」
流れ的にも今回は誘いにのってもらえるだろうと思いきや、迷いなく断られがっくり。
「日和さんとでかけるのが嫌なわけじゃないんです。僕、手際が悪いんで時間を確保しないと、予定までにごはん作れなくて」
「いえ、どうぞお気になさらず。いつも美味しいです。ありがとうございます」
八雲さんに嘘がないのが伝わってくる。だからこそ、お手あげ。鉄壁の守り。つけいる隙がない。これが私じゃなく時雨さんだったら、と考えてしまうもしくは昼間の彼女だったら……。
翌日の昼食後。あてつけのように単身、バラを見にいく。ひやりとする風が、ぽっかりあいた心の穴に痛々しくしみる。
山下公園を経由して、港の見える丘。わずかでもお日さまの恵みをいただこうと、木々のしげるフランス山地区内でなく、その横の坂道をいく。のぼりきったところで左に折れれば、港の見える丘公園だ。
展望台に進み、見わたす。慣れない角度からのベイブリッジ。日ごろ見あげっぱなしのマリンタワーと目線の高さが近くなるのも新鮮だ。しばらく眺めて目的のバラ園へ。数年前にリニューアルされたから雰囲気が違ってそうだが、なにかしら手がかりになるかもしれない。写真をとっておこう。
スマホを構えアングルを探す。そこらを歩きまわり何枚かシャッターを押したところで、頭が冷えて正気づいた。私、なにやってんだろう。頼まれたわけでもないのに。こんなうそ寒いなか、肝心の職探しもしないで。
八雲さんの顔がふっと浮かんだあと、和颯さんと朔くんが脳裏をかすめた。それから昨日の彼女の姿も。私がでしゃばらなくても、八雲さんには頼りになる人たちがいる。それにきっと、こんなこと望んでない。むしろ迷惑だって思うかもしれない。やめておこう。よけいなお世話だ。
撮ったばかりの画像をすべて消し、気持ちをきりかえる。ここまできたのを無駄足にするのも、なんだかもったいない。しばらくぶりの山手エリアだ、大佛次郎記念館や近代文学館に寄ってみてもいいし、洋館めぐりをしてみるのもいい。
「早く。こっち」
深刻な面持ちで招きいれられ、畳ゾーンで車座になる。朔くんはかなり狼狽していて、そわそわ、きょろきょろ、体も目線もさだまらない。
「八雲に客が来てるんだ」
「そりゃ珍しいな。どこの誰だ?」
「わかんない。見たことない人。なんか信じらんなくて」
「まあ、八雲を訪ねてきたやつは、これまで一人もいなかったもんな」
落ちつかせようとして、和颯さんがわざと時間をかけて相手をする。そのかいあって平静をとり戻していた矢先、ぶち壊すようにチャイムが鳴った。私たち以外でここに来るのは八雲さんしかいない。朔くんが戸口にむかうあいだ、死角に身をよせ息をこらす。
「勉強中すみません、朔。留守番お願いしていいですか。買い物に行ってきます」
「……わかった」
朔くんが去った直後、細くあいた窓から一階のドアベルが聞こえた。和颯さんと覗きみる。髪の長い、けれども蓮花さんとは違う女の人が八雲さんとでてきた。
「元カノとかですかね」
「そんな艶っぽい空気はなさそうだがな。身内にしてもよそよそしい。ちょっとした知りあいってとこじゃないか」
二人の背中を見送ったあと一階におり、朔くんと合流。八雲さんが作りおきしてくれていた、おやつをいただきながら秘密会議となる。
「そもそも、なんで八雲ってここにいるんだ?」
くだんの女性との関係について一通り予想をのべたあと、朔くんがしきりなおす。各人、手にしているのは柚子餡のどら焼き。もっちり生地とさっぱり餡がしっとりなじんで美味しいはずなのに、私も動揺さめやらず、味がよくわからない。
「ばあさんが連れてきた。行くあても金もないからって、そのまま居候だ」
和颯さんが言うには、名前と年齢以外はなにもわからないらしい。そんな素性の知れない人をよく住まわせる気になったもんだと驚くが、私も似たようなもの。おかげで今がある。
「本人にきけば教えてくれそうな気がしないこともないような」
ちびりちびり、グリーンルイボスティーで暖をとりながら呟くと、流れが急転。
「たしかに、ひよちゃんが相手なら白状しそうだな」
「俺もそう思う。日和、きいといて」
「ええっ、私が? 無理だよ、そんなの」
「平気だって。八雲は日和のこと気に入ってるし」
「もし俺が八雲で、三人の中から誰か選ぶんなら、絶対ひよちゃんだな。なんといっても話しやすい」
懸命に辞退したけれど、二対一でおし負ける。考えなしで発言したばかりに裏目。どら焼きの味が、ますますわからなくなってしまった。
一時間もしないうちに帰宅した八雲さんは、一息つくまもなく夕飯の準備にとりかかった。慌ただしさのなか話すようなことでもないので、食後の片づけのときを狙う。
「八雲さんは横浜が地元じゃないですよね」
直接的すぎず遠まわしすぎずと悩んだ結果、妙な角度からのアプローチになる。言われたほうも、きょとん。
「いや、ほら、朔くんのお弁当のこと知らなかったですし」
どうにか体裁をとりつくろうと、ああ、と納得顔。
「そうですね。でも、子どものころ、このあたりにいたことある気がするんです」
「引越したんですか?」
「どうでしょう。ちゃんと思いだせないですけど、横浜には住んでないと思います」
「それって、まさか記憶喪失とか……!」
なにも話さないのは話せないからなのかと思いきや、隣の横顔がほろっと崩れる。私の推量は過剰だったようだ。
「ちゃんとありますよ。三歳とか四歳とかの小さいころだったんで、母親につれられて遊びにきたことがあるようなないような、曖昧な記憶なだけです。ただ……」
順調に食器の泡をすすぎ流していた手が、喋りとともに緩慢になる。
「バラの香りが、したように思うんです。花いっぱいの場所で……」
心ここにあらず、その瞳は過去の景色を見つめている。
「このあたりでバラといえば、山下公園や港の見える丘公園ですよね。まだ秋バラが見られると思うんで、明日あたり行ってみませんか」
流れ的にも今回は誘いにのってもらえるだろうと思いきや、迷いなく断られがっくり。
「日和さんとでかけるのが嫌なわけじゃないんです。僕、手際が悪いんで時間を確保しないと、予定までにごはん作れなくて」
「いえ、どうぞお気になさらず。いつも美味しいです。ありがとうございます」
八雲さんに嘘がないのが伝わってくる。だからこそ、お手あげ。鉄壁の守り。つけいる隙がない。これが私じゃなく時雨さんだったら、と考えてしまうもしくは昼間の彼女だったら……。
翌日の昼食後。あてつけのように単身、バラを見にいく。ひやりとする風が、ぽっかりあいた心の穴に痛々しくしみる。
山下公園を経由して、港の見える丘。わずかでもお日さまの恵みをいただこうと、木々のしげるフランス山地区内でなく、その横の坂道をいく。のぼりきったところで左に折れれば、港の見える丘公園だ。
展望台に進み、見わたす。慣れない角度からのベイブリッジ。日ごろ見あげっぱなしのマリンタワーと目線の高さが近くなるのも新鮮だ。しばらく眺めて目的のバラ園へ。数年前にリニューアルされたから雰囲気が違ってそうだが、なにかしら手がかりになるかもしれない。写真をとっておこう。
スマホを構えアングルを探す。そこらを歩きまわり何枚かシャッターを押したところで、頭が冷えて正気づいた。私、なにやってんだろう。頼まれたわけでもないのに。こんなうそ寒いなか、肝心の職探しもしないで。
八雲さんの顔がふっと浮かんだあと、和颯さんと朔くんが脳裏をかすめた。それから昨日の彼女の姿も。私がでしゃばらなくても、八雲さんには頼りになる人たちがいる。それにきっと、こんなこと望んでない。むしろ迷惑だって思うかもしれない。やめておこう。よけいなお世話だ。
撮ったばかりの画像をすべて消し、気持ちをきりかえる。ここまできたのを無駄足にするのも、なんだかもったいない。しばらくぶりの山手エリアだ、大佛次郎記念館や近代文学館に寄ってみてもいいし、洋館めぐりをしてみるのもいい。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
今日で都合の良い嫁は辞めます!後は家族で仲良くしてください!
ユウ
恋愛
三年前、夫の願いにより義両親との同居を求められた私はは悩みながらも同意した。
苦労すると周りから止められながらも受け入れたけれど、待っていたのは我慢を強いられる日々だった。
それでもなんとななれ始めたのだが、
目下の悩みは子供がなかなか授からない事だった。
そんなある日、義姉が里帰りをするようになり、生活は一変した。
義姉は子供を私に預け、育児を丸投げをするようになった。
仕事と家事と育児すべてをこなすのが困難になった夫に助けを求めるも。
「子供一人ぐらい楽勝だろ」
夫はリサに残酷な事を言葉を投げ。
「家族なんだから助けてあげないと」
「家族なんだから助けあうべきだ」
夫のみならず、義両親までもリサの味方をすることなく行動はエスカレートする。
「仕事を少し休んでくれる?娘が旅行にいきたいそうだから」
「あの子は大変なんだ」
「母親ならできて当然よ」
シンパシー家は私が黙っていることをいいことに育児をすべて丸投げさせ、義姉を大事にするあまり家族の団欒から外され、我慢できなくなり夫と口論となる。
その末に。
「母性がなさすぎるよ!家族なんだから協力すべきだろ」
この言葉でもう無理だと思った私は決断をした。
愛人の子を寵愛する旦那様へ、多分その子貴方の子どもじゃありません。
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵家の令嬢だったシアには結婚して七年目になる夫がいる。
夫との間には娘が一人おり、傍から見れば幸せな家庭のように思えた。
が、しかし。
実際には彼女の夫である公爵は元メイドである愛人宅から帰らずシアを蔑ろにしていた。
彼女が頼れるのは実家と公爵邸にいる優しい使用人たちだけ。
ずっと耐えてきたシアだったが、ある日夫に娘の悪口を言われたことでとうとう堪忍袋の緒が切れて……!
ついに虐げられたお飾りの妻による復讐が始まる――
夫に報復をするために動く最中、愛人のまさかの事実が次々と判明して…!?
死に役はごめんなので好きにさせてもらいます
橋本彩里(Ayari)
恋愛
フェリシアは幼馴染で婚約者のデュークのことが好きで健気に尽くしてきた。
前世の記憶が蘇り、物語冒頭で死ぬ役目の主人公たちのただの盛り上げ要員であると知ったフェリシアは、死んでたまるかと物語のヒーロー枠であるデュークへの恋心を捨てることを決意する。
愛を返されない、いつか違う人とくっつく予定の婚約者なんてごめんだ。しかも自分は死に役。
フェリシアはデューク中心の生活をやめ、なんなら婚約破棄を目指して自分のために好きなことをしようと決める。
どうせ何をしていても気にしないだろうとデュークと距離を置こうとするが……
お付き合いいただけたら幸いです。
たくさんのいいね、エール、感想、誤字報告をありがとうございます!
死を回避したい悪役令嬢は、ヒロインを破滅へと導く
miniko
恋愛
お茶会の参加中に魔獣に襲われたオフィーリアは前世を思い出し、自分が乙女ゲームの2番手悪役令嬢に転生してしまった事を悟った。
ゲームの結末によっては、断罪されて火あぶりの刑に処されてしまうかもしれない立場のキャラクターだ。
断罪を回避したい彼女は、攻略対象者である公爵令息との縁談を丁重に断ったのだが、何故か婚約する代わりに彼と友人になるはめに。
ゲームのキャラとは距離を取りたいのに、メインの悪役令嬢にも妙に懐かれてしまう。
更に、ヒロインや王子はなにかと因縁をつけてきて……。
平和的に悪役の座を降りたかっただけなのに、どうやらそれは無理みたいだ。
しかし、オフィーリアが人助けと自分の断罪回避の為に行っていた地道な根回しは、徐々に実を結び始める。
それがヒロインにとってのハッピーエンドを阻む結果になったとしても、仕方の無い事だよね?
だって本来、悪役って主役を邪魔するものでしょう?
※主人公以外の視点が入る事があります。主人公視点は一人称、他者視点は三人称で書いています。
※連載開始早々、タイトル変更しました。(なかなかピンと来ないので、また変わるかも……)
※感想欄は、ネタバレ有り/無しの分類を一切おこなっておりません。ご了承下さい。
ごめんなさい、全部聞こえてます! ~ 私を嫌う婚約者が『魔法の鏡』に恋愛相談をしていました
秦朱音@アルファポリス文庫より書籍発売中
恋愛
「鏡よ鏡、真実を教えてくれ。好いてもない相手と結婚させられたら、人は一体どうなってしまうのだろうか……」
『魔法の鏡』に向かって話しかけているのは、辺境伯ユラン・ジークリッド。
ユランが最愛の婚約者に逃げられて致し方なく私と婚約したのは重々承知だけど、私のことを「好いてもない相手」呼ばわりだなんて酷すぎる。
しかも貴方が恋愛相談しているその『魔法の鏡』。
裏で喋ってるの、私ですからーっ!
*他サイトに投稿したものを改稿
*長編化するか迷ってますが、とりあえず短編でお楽しみください
占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚
ルカ(聖夜月ルカ)
恋愛
占い師を目指すあかねはお金もなけりゃ、家もない...絶体絶命の大ピンチ!
そんな時、あかねは超イケメンと出会い、奇跡みたいなことが起きて...
夫が離縁に応じてくれません
cyaru
恋愛
玉突き式で婚約をすることになったアーシャ(妻)とオランド(夫)
玉突き式と言うのは1人の令嬢に多くの子息が傾倒した挙句、婚約破棄となる組が続出。貴族の結婚なんて恋愛感情は後からついてくるものだからいいだろうと瑕疵のない側の子息や令嬢に家格の見合うものを当てがった結果である。
アーシャとオランドの結婚もその中の1組に過ぎなかった。
結婚式の時からずっと仏頂面でにこりともしないオランド。
誓いのキスすらヴェールをあげてキスをした風でアーシャに触れようともしない。
15年以上婚約をしていた元婚約者を愛してるんだろうな~と慮るアーシャ。
初夜オランドは言った。「君を妻とすることに気持ちが全然整理できていない」
気持ちが落ち着くのは何時になるか判らないが、それまで書面上の夫婦として振舞って欲しいと図々しいお願いをするオランドにアーシャは切り出した。
この結婚は不可避だったが離縁してはいけないとは言われていない。
「オランド様、離縁してください」
「無理だ。今日は初夜なんだ。出来るはずがない」
アーシャはあの手この手でオランドに離縁をしてもらおうとするのだが何故かオランドは離縁に応じてくれない。
離縁したいアーシャ。応じないオランドの攻防戦が始まった。
★↑例の如く恐ろしく省略してますがコメディのようなものです。
★読んでいる方は解っているけれど、キャラは知らない事実があります。
★9月21日投稿開始、完結は9月23日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる