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第187話:疑イ
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☆間宮 零人sides☆
「なっ…品切れだと!?」
「う、うん。このデザートすごく人気だから、村の女の子たちがいつも食べに来るのよ。
それで…、今日はカーティスちゃんの分が最後で…」
「バルガァァァ!!!」
「ギャアアア!! いだいいだいいだいっ!!!
こ、今回はワタシ悪くないでしょルカ子ぉ!?」
宿の食事処へ到着すると、既に俺らの分のご飯が用意されていた。
事前にミアへ注文した通り、ルカの分を大量に用意してくれたのは良いんだけど、この宿の名物デザートとやらの『クルゥエッグパフェ』がなんと完売になってしまっていたのだ。
しかもよりによって最後に食べた人物がカーティスとは…。
さすがのルカ様もお怒り心頭のご様子だ。
「あまーくて、舌触りもなめらかで…、卵の旨みを存分に感じられるスイーツ…。
あのパフェをいちど食べたら〝りぴーと〟間違いなしの味わいだったニャア♡」
「……(プツン)」
あっ、セリーヌのやつ味レポしやがった。
んなの火に油を注ぐようなもんじゃ…?
つーか今なんか変な音したぞ?
「コノウラミ、ハラサデオクベキカ…」
「ル、ルカ子…? なんでカタコトになって…?
ねえ、ちょっと! 目が怖いよ!?」
「カーティス、短い間だったけどありがとな。
最初は嫌っていたけど…なんだかんだ俺、実はお前のこと気に入っていて…」
「ほくそ笑んでる!
めっちゃほくそ笑んでるじゃん!
ここぞとばかりに思ってもいないこと言うのやめてよマー坊!!」
その後カーティスは、狂戦士と化したルカに、二時間くらい『逆鱗』を〝くすぐられて〟いた。
☆☆☆
「うう…、またヒドイ目にあったぁ…。
…マー坊といい、ルカ子といい、二人ともドラゴンの逆鱗をなんだと思ってるの?
本当は心を許した相手にしか触らせちゃいけないところなのに!」
「おう、泣き叫ぶドラゴンを眺めながら飲む酒は最高に美味かったぜ」
「サ、サイテー!!!
ワタシだって女の子なんだからルカ子とかフレ子みたいに、もっと大事に扱ってよ!」
ご飯を食べた後、食後の散歩がてら未だ帰って来ないオズのオヤジを探そうと思い、村の外へ出かけた。
すると何故かカーティスもついてきた。
どうやらコイツもおっさんに用があるようだ。
きっと『借り』の件だろうね。
「それにしても、もう夜なのに暑っついな。
早くレガリアに帰ってマミヤ邸のシャワー浴びてぇ…。
いや、たまにはお風呂入りたいな…」
ドノヴァン山の気候もあるだろうが、とにかくムシムシして居心地が悪い。
上着をパタパタさせても汗は止まらない。
さらには草むらに潜む虫の鳴き声も相まって、実に暑苦しい。
「『お風呂』って、マー坊の世界にあるやつだっけ?
それってそんなに気持ち良いの?」
「ああ。俺らの国じゃあ、一日の終わりに必ず入浴するんだ。
〝風呂は命の洗濯〟ってな。
少し熱いくらいの湯船に肩まで浸かって汗を流す。
で、風呂上がりには冷蔵庫に入れたキンキンに冷えたビールを飲むのよ。
このコンボが最高に堪らないんだ…」
「へ、へぇ…。
それ、ワタシもちょっとやってみたいかも…」
まるで俺が思い浮かべてる情景を覗いているかのように指を咥えるカーティス。
…ドラゴンが風呂入ったら一瞬で風呂の湯が無くなりそう。
せめてどっかの国に銭湯みたいな施設があるといいんだけどな~。
そんな他愛もない会話を続けていると、カーティスはおもむろに、ヤケに真剣な眼差しで俺に質問してきた。
「…ねえ、マー坊」
「うん?」
「あの海竜…どうして、ワタシを助けてくれたのかな?」
「…いや、知らないよ。
今からおっさんに聞けばいいだろ?」
「うん、そうなんだけど…。
ワタシどうしても分からないんだ。
ドラゴンが他人の為に動くなんて、ふつう絶対しないはずなのに…」
「………」
以前、リックから(強制的に)聞かされたことがある。
ドラゴンは種類を問わず全員がある〝誇り〟を持っているらしい。
他者に抑圧されることなく、自分が自分の為に自由に生きるというドラゴン族の〝誇り〟…。
そんな孤高の生き様を貫くドラゴンにシビれるとかなんとか…。
あの時は話半分に聞いていたけど、同じドラゴンであるカーティスの反応からして、おっさんの行動は本当に異常のようだ。
「「ソノ通リダ。
私ノ時代デモ、ドラゴンハ自分勝手ナ者ガ多カッタ」」
「「!?」」
えっ、誰!?
突然背後から声が掛かった!
「…ってなんだ、ナディアさ…じゃない。
炎獣か。
い、いきなり脅かすなよな…」
「さっきのナディ子モドキ!?
オマエ、ワタシ達を尾けてきたの!?」
「「………」」
薄暗い暗闇の中でも爛々と光る金色の瞳…。
さっきみんなとご飯食べた後、自分の部屋に戻ってナディアさんに身体返すとか言ってたはずなのに。
こいつまだ返してなかったのか。
「「アノ海竜ニハ私モ用ガアル」」
「用って?」
「「オソラク汝ト同ジダ。
汝モアノドラゴンニ〝疑イ〟ヲ抱イテイルユエニ、奴ヲ探シテイルノダロウ?」」
…! 炎獣め…。
コイツも気付いてやがったとは。
…そういや『赤の洞窟』でカーティスと出会った時、その場にナディアさんも居たな。
炎獣も見聞きしていたってことか。
「………」
「えっ!? どういうことマー坊!?」
カーティスはガクガクと俺の肩を揺さぶる。
…あとで騒がれても面倒だし、こいつには話しておいた方がいいか。
「…グロック岩場でお前を救ってくれたオズのおっさんな、あの時お前をダシにして『魔族』を呼んだのかもしれねぇんだ」
「は…?」
「「グロック岩場デ汝ハ『黒竜』…正確ニハ『悪魔竜』ト交戦シタナ。
ナゼ魔族デアル奴ハ、汝ノ元ニ現レタト思ウ?」」
「え…? そ、そんなの…きっとあいつもワタシと同じで村のニンゲンを襲いに来て…。
それで近くで暴れるワタシ達が目障りだっただけなんじゃ…?」
「じゃあ元々お前にグロックを襲えと依頼してきたのは誰だ?」
「…? 魔族のサイファーだけど…あっ!」
「「気付イタカ。
奴ハ『紅ト黒ノ騎士』ニ加エ、汝ノコトモ探シテイタノダ」」
「ワタシを…? なんでワタシを狙って?」
「さあな。
とにかくおっさんはお前をエサにして、魔王の側近をグロックに呼び寄せたんだ…。
考えてみればおかしいよな?
そもそもなぜおっさんはカーティスがグロックに現れることを知っていた?」
「「現状考エラレル最悪ナ容疑ガ1ツ」」
「「「それは(ソレハ)…」」」
俺と炎獣が口を揃えようとした瞬間、空から聞き覚えのある声が響いた。
「我輩が敵と繋がっている…か?」
「なっ…品切れだと!?」
「う、うん。このデザートすごく人気だから、村の女の子たちがいつも食べに来るのよ。
それで…、今日はカーティスちゃんの分が最後で…」
「バルガァァァ!!!」
「ギャアアア!! いだいいだいいだいっ!!!
こ、今回はワタシ悪くないでしょルカ子ぉ!?」
宿の食事処へ到着すると、既に俺らの分のご飯が用意されていた。
事前にミアへ注文した通り、ルカの分を大量に用意してくれたのは良いんだけど、この宿の名物デザートとやらの『クルゥエッグパフェ』がなんと完売になってしまっていたのだ。
しかもよりによって最後に食べた人物がカーティスとは…。
さすがのルカ様もお怒り心頭のご様子だ。
「あまーくて、舌触りもなめらかで…、卵の旨みを存分に感じられるスイーツ…。
あのパフェをいちど食べたら〝りぴーと〟間違いなしの味わいだったニャア♡」
「……(プツン)」
あっ、セリーヌのやつ味レポしやがった。
んなの火に油を注ぐようなもんじゃ…?
つーか今なんか変な音したぞ?
「コノウラミ、ハラサデオクベキカ…」
「ル、ルカ子…? なんでカタコトになって…?
ねえ、ちょっと! 目が怖いよ!?」
「カーティス、短い間だったけどありがとな。
最初は嫌っていたけど…なんだかんだ俺、実はお前のこと気に入っていて…」
「ほくそ笑んでる!
めっちゃほくそ笑んでるじゃん!
ここぞとばかりに思ってもいないこと言うのやめてよマー坊!!」
その後カーティスは、狂戦士と化したルカに、二時間くらい『逆鱗』を〝くすぐられて〟いた。
☆☆☆
「うう…、またヒドイ目にあったぁ…。
…マー坊といい、ルカ子といい、二人ともドラゴンの逆鱗をなんだと思ってるの?
本当は心を許した相手にしか触らせちゃいけないところなのに!」
「おう、泣き叫ぶドラゴンを眺めながら飲む酒は最高に美味かったぜ」
「サ、サイテー!!!
ワタシだって女の子なんだからルカ子とかフレ子みたいに、もっと大事に扱ってよ!」
ご飯を食べた後、食後の散歩がてら未だ帰って来ないオズのオヤジを探そうと思い、村の外へ出かけた。
すると何故かカーティスもついてきた。
どうやらコイツもおっさんに用があるようだ。
きっと『借り』の件だろうね。
「それにしても、もう夜なのに暑っついな。
早くレガリアに帰ってマミヤ邸のシャワー浴びてぇ…。
いや、たまにはお風呂入りたいな…」
ドノヴァン山の気候もあるだろうが、とにかくムシムシして居心地が悪い。
上着をパタパタさせても汗は止まらない。
さらには草むらに潜む虫の鳴き声も相まって、実に暑苦しい。
「『お風呂』って、マー坊の世界にあるやつだっけ?
それってそんなに気持ち良いの?」
「ああ。俺らの国じゃあ、一日の終わりに必ず入浴するんだ。
〝風呂は命の洗濯〟ってな。
少し熱いくらいの湯船に肩まで浸かって汗を流す。
で、風呂上がりには冷蔵庫に入れたキンキンに冷えたビールを飲むのよ。
このコンボが最高に堪らないんだ…」
「へ、へぇ…。
それ、ワタシもちょっとやってみたいかも…」
まるで俺が思い浮かべてる情景を覗いているかのように指を咥えるカーティス。
…ドラゴンが風呂入ったら一瞬で風呂の湯が無くなりそう。
せめてどっかの国に銭湯みたいな施設があるといいんだけどな~。
そんな他愛もない会話を続けていると、カーティスはおもむろに、ヤケに真剣な眼差しで俺に質問してきた。
「…ねえ、マー坊」
「うん?」
「あの海竜…どうして、ワタシを助けてくれたのかな?」
「…いや、知らないよ。
今からおっさんに聞けばいいだろ?」
「うん、そうなんだけど…。
ワタシどうしても分からないんだ。
ドラゴンが他人の為に動くなんて、ふつう絶対しないはずなのに…」
「………」
以前、リックから(強制的に)聞かされたことがある。
ドラゴンは種類を問わず全員がある〝誇り〟を持っているらしい。
他者に抑圧されることなく、自分が自分の為に自由に生きるというドラゴン族の〝誇り〟…。
そんな孤高の生き様を貫くドラゴンにシビれるとかなんとか…。
あの時は話半分に聞いていたけど、同じドラゴンであるカーティスの反応からして、おっさんの行動は本当に異常のようだ。
「「ソノ通リダ。
私ノ時代デモ、ドラゴンハ自分勝手ナ者ガ多カッタ」」
「「!?」」
えっ、誰!?
突然背後から声が掛かった!
「…ってなんだ、ナディアさ…じゃない。
炎獣か。
い、いきなり脅かすなよな…」
「さっきのナディ子モドキ!?
オマエ、ワタシ達を尾けてきたの!?」
「「………」」
薄暗い暗闇の中でも爛々と光る金色の瞳…。
さっきみんなとご飯食べた後、自分の部屋に戻ってナディアさんに身体返すとか言ってたはずなのに。
こいつまだ返してなかったのか。
「「アノ海竜ニハ私モ用ガアル」」
「用って?」
「「オソラク汝ト同ジダ。
汝モアノドラゴンニ〝疑イ〟ヲ抱イテイルユエニ、奴ヲ探シテイルノダロウ?」」
…! 炎獣め…。
コイツも気付いてやがったとは。
…そういや『赤の洞窟』でカーティスと出会った時、その場にナディアさんも居たな。
炎獣も見聞きしていたってことか。
「………」
「えっ!? どういうことマー坊!?」
カーティスはガクガクと俺の肩を揺さぶる。
…あとで騒がれても面倒だし、こいつには話しておいた方がいいか。
「…グロック岩場でお前を救ってくれたオズのおっさんな、あの時お前をダシにして『魔族』を呼んだのかもしれねぇんだ」
「は…?」
「「グロック岩場デ汝ハ『黒竜』…正確ニハ『悪魔竜』ト交戦シタナ。
ナゼ魔族デアル奴ハ、汝ノ元ニ現レタト思ウ?」」
「え…? そ、そんなの…きっとあいつもワタシと同じで村のニンゲンを襲いに来て…。
それで近くで暴れるワタシ達が目障りだっただけなんじゃ…?」
「じゃあ元々お前にグロックを襲えと依頼してきたのは誰だ?」
「…? 魔族のサイファーだけど…あっ!」
「「気付イタカ。
奴ハ『紅ト黒ノ騎士』ニ加エ、汝ノコトモ探シテイタノダ」」
「ワタシを…? なんでワタシを狙って?」
「さあな。
とにかくおっさんはお前をエサにして、魔王の側近をグロックに呼び寄せたんだ…。
考えてみればおかしいよな?
そもそもなぜおっさんはカーティスがグロックに現れることを知っていた?」
「「現状考エラレル最悪ナ容疑ガ1ツ」」
「「「それは(ソレハ)…」」」
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