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第92話:アリーナ
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死の恐怖に駆られた男を見送ったあと、俺らは男が案内してくれた部屋へ足を踏み入れた
中には数人、重装鎧に身を包んだ見張りが複数立っていた
コイツらが『門番』か
1人の大柄な鎧がのっしのっしと、こちらに歩いてきた
フルフェイス式のため顔は見えない
「黒髪の人族とエルフの女…
お前たちが4-706だな?
ラウンド開始まで残り3分を切っている。
早急に武器を選択せよ」
「武器って…コレ!?
ガラクタじゃねぇか!」
そいつが目配せした壁には、色々なタイプの剣や槍、盾に大槌など、豊富な種類の武器が飾られて用意されていた
しかし、どれもこれも『なまくら』だ…
こんなのただの使い切りみたいだ
「当然だ。
お前たち闘技者にまともな武器を握らせるわけにはいかない。
下手に反逆されたら面倒だからだ」
「あ、そういうことね…」
怒鳴りもせず、淡々と理由を説明してくれた
ふむ、意外とこのデカい門番はさっきのチンピラ男よりかは話が通じそうだな
もっと話してみたいとこだけど、時間が無い
俺はボロボロに朽ちかけたショートソードを手に取った
フレイの方は……
「ねぇ、ちょっと!
弓が無いんだけど!」
「えっ!?あっ、そういえば…」
「当然だ。
流れ弾を観客に当てさせるわけにはいかん」
マジか…
コイツが最も得意とする武器が無いのはちょっと誤算だった
でも、フレイは元々オールラウンダーに闘える傭兵だ
弓でなくとも、器用に魔法を絡めた近接格闘術も扱えるため、彼女の戦術の幅はものすごく広い
「どうするフレイ?」
「……ちょっと聞きたいんだけど、私が魔力で作成した武器はアリなの?」
「森人族の得意とする木属性魔法か…
良いだろう、許可する。
ただし、ここの武器は選んでもらうぞ。
それが『闘技者』に課せられたルールだ」
「そう…、それじゃコレにするわ」
木属性魔法…
そういえばジオンもそんな魔法を使っていたな
…ちょっとズルい
切っ先の刃が錆び始めている槍を手に取ると、好感の持てそうな門番は静かに頷いた
「それでは手錠を解錠したのち、門からアリーナへ入場せよ。
…今から外すが妙な気は起こすなよ?」
「心配しなくても何もしないよ。
なぁ、あんたの名前を聞いてもいいか?」
「それは今必要な会話か?
闘技者は生き残ることだけを考えよ」
ガチャ
手錠が外され仮初の自由を得る
フレイと頷き合い、アリーナの扉の向こうへ歩み出した
☆☆☆
〔ご来場の皆さま!お待たせ致しました!
本日第6試合、4-704ペア、第1ラウンドの開始を宣言します!〕
「早く殺せぇぇぇ!!!」
「ワシは魔物に賭けたんだ!
あのペアには必ず死んでもらうぞ!」
「血だ!血を早く見せておくれ!!」
フレイと肩を並べつつ、歩いて行った先には、円形状の『アリーナ』が展開していた
特に障害物などは無いが、土の地面のため足場が悪い
気を付けないと滑って転んでしまいそうだ
あと意外とこのアリーナ狭いな…
直径にして、大体100メートルに満たないくらいかな?
別に融解使うわけじゃないから構わないけど
そしてアリーナの壁より上には、やかましい観客とカジノにも居た警備の連中がズラリといやがる
闘技者からか魔物からか分からないけど、そいつらから守るための厳重な体制だ
〔今回、彼らも初の出場となりますので、オッズは10倍としております!
どうぞ皆さま奮って賭けへご参加下さい!〕
「10倍…どうしますか?」
「女エルフはともかく、何だあの黒い人族は?
あんな痩せ型が生き残るとは思えないな」
「同感ですな。ここは手堅くいきましょう」
風魔法で声を拡張したアナウンスと観客たちの声が聴こえてくる
見世物のショーをやらされている気分だ…
いや、実際その通りか
こんな大勢の前で闘わされて…
今朝、ギルド長から言われた言葉を思い出す
『カジノに長居してはいけない』…
多分、あの人もこの裏の大会を知っていたのだろう
もっと慎重に行動するべきだったぜ…
ゴゴゴゴ!
「……っ!レイト、来たわよ!
構えなさい!」
「おう!」
俺らが入ってきた所と逆の方角には、これまたデカい門が設置されており、開門の駆動音が聞こえ始めた
白煙の演出がされているのか、出てきた魔物の姿がシルエット状に映し出される
数は2体…あれ?意外と小さいな…
俺らとそう変わらないサイズだ
……頼むから実はドラゴンでしたってオチだけはやめてくれよ?
客が居るから流石にないと思うけど…
そして白煙が晴れ、ついにその姿が明らかになった
「オマエ達がアタシ達の相手ね。
抵抗しなければラクに殺して…ああああ!?」
「…ん?お前どこかで……ああっ!」
シルエット的に両方人型なのは分かってた
片方がとても長い下半身を除いては…
「あら?あなた確か…
ガルドでレイトに襲ってきた…」
「なんであんたらがここに居んのよ!
ここ『亜人の国』でしょ!?」
どうやら俺たちの相手の1人は、ヒトの女性の身体を持ち人間の男を誘惑してその身を喰らう魔物…『蛇女』だった
しかもこの蛇女…昔、俺と交戦した奴だ
地味に怖い思いをしたからよく憶えている
「えっと…久しぶりだな。
元気してたか?」
「『元気』ですって…?
ふざけんじゃないわよ!
アタシの美しいお肌をキズモノにしてくれたお礼…キッチリ返してやるわ!
『犬頭』!あの男は私の獲物よ!
手ぇ出すんじゃないわよ!」
「ワン!」
そして、もう一体もこれまた人型のタイプで、犬の頭と強靭なヒトの肉体を併せ持つ魔物だ
この魔物は初めて見るな…
「…ったく、なんでアタシのパートナーは言葉もロクに使えない魔物なのかしら…」
「え?今普通に喋ってたぜ?」
「「え?」」
フレイと蛇女が同時に聞き返した
ちょっとカタコトだけど…
「えっと…さっきあんたに返事したときは、『臭ぇ口を開くなババア!』って言ってた」
「はあああああ!?ちょっと!
アンタ適当に言ってんじゃないでしょうね!
そんな見え見えの挑発に乗るわけ…」
「ワン!ワワワン!!」
犬頭が喋ると共に、手で鼻を抑えるジェスチャーをしてきた
…つぶらな瞳のわりに随分エグいアクションだ
「『だからテメェの息が臭すぎて鼻が曲がるっつってんだろ!この老婆!』…だってさ」
「キイイイイイ!!!決めたわ!
あの男を殺る前にまずはアンタをズタズタにしてやる!!」
蛇女は激昂して隣りの犬頭へ掴みかかった!
その後、アリーナ内へ警備の亜人が何人も来て、蛇女を取り押さえる『ショー』が30分ほど繰り広げられた
……何しに来たんだコイツら?
中には数人、重装鎧に身を包んだ見張りが複数立っていた
コイツらが『門番』か
1人の大柄な鎧がのっしのっしと、こちらに歩いてきた
フルフェイス式のため顔は見えない
「黒髪の人族とエルフの女…
お前たちが4-706だな?
ラウンド開始まで残り3分を切っている。
早急に武器を選択せよ」
「武器って…コレ!?
ガラクタじゃねぇか!」
そいつが目配せした壁には、色々なタイプの剣や槍、盾に大槌など、豊富な種類の武器が飾られて用意されていた
しかし、どれもこれも『なまくら』だ…
こんなのただの使い切りみたいだ
「当然だ。
お前たち闘技者にまともな武器を握らせるわけにはいかない。
下手に反逆されたら面倒だからだ」
「あ、そういうことね…」
怒鳴りもせず、淡々と理由を説明してくれた
ふむ、意外とこのデカい門番はさっきのチンピラ男よりかは話が通じそうだな
もっと話してみたいとこだけど、時間が無い
俺はボロボロに朽ちかけたショートソードを手に取った
フレイの方は……
「ねぇ、ちょっと!
弓が無いんだけど!」
「えっ!?あっ、そういえば…」
「当然だ。
流れ弾を観客に当てさせるわけにはいかん」
マジか…
コイツが最も得意とする武器が無いのはちょっと誤算だった
でも、フレイは元々オールラウンダーに闘える傭兵だ
弓でなくとも、器用に魔法を絡めた近接格闘術も扱えるため、彼女の戦術の幅はものすごく広い
「どうするフレイ?」
「……ちょっと聞きたいんだけど、私が魔力で作成した武器はアリなの?」
「森人族の得意とする木属性魔法か…
良いだろう、許可する。
ただし、ここの武器は選んでもらうぞ。
それが『闘技者』に課せられたルールだ」
「そう…、それじゃコレにするわ」
木属性魔法…
そういえばジオンもそんな魔法を使っていたな
…ちょっとズルい
切っ先の刃が錆び始めている槍を手に取ると、好感の持てそうな門番は静かに頷いた
「それでは手錠を解錠したのち、門からアリーナへ入場せよ。
…今から外すが妙な気は起こすなよ?」
「心配しなくても何もしないよ。
なぁ、あんたの名前を聞いてもいいか?」
「それは今必要な会話か?
闘技者は生き残ることだけを考えよ」
ガチャ
手錠が外され仮初の自由を得る
フレイと頷き合い、アリーナの扉の向こうへ歩み出した
☆☆☆
〔ご来場の皆さま!お待たせ致しました!
本日第6試合、4-704ペア、第1ラウンドの開始を宣言します!〕
「早く殺せぇぇぇ!!!」
「ワシは魔物に賭けたんだ!
あのペアには必ず死んでもらうぞ!」
「血だ!血を早く見せておくれ!!」
フレイと肩を並べつつ、歩いて行った先には、円形状の『アリーナ』が展開していた
特に障害物などは無いが、土の地面のため足場が悪い
気を付けないと滑って転んでしまいそうだ
あと意外とこのアリーナ狭いな…
直径にして、大体100メートルに満たないくらいかな?
別に融解使うわけじゃないから構わないけど
そしてアリーナの壁より上には、やかましい観客とカジノにも居た警備の連中がズラリといやがる
闘技者からか魔物からか分からないけど、そいつらから守るための厳重な体制だ
〔今回、彼らも初の出場となりますので、オッズは10倍としております!
どうぞ皆さま奮って賭けへご参加下さい!〕
「10倍…どうしますか?」
「女エルフはともかく、何だあの黒い人族は?
あんな痩せ型が生き残るとは思えないな」
「同感ですな。ここは手堅くいきましょう」
風魔法で声を拡張したアナウンスと観客たちの声が聴こえてくる
見世物のショーをやらされている気分だ…
いや、実際その通りか
こんな大勢の前で闘わされて…
今朝、ギルド長から言われた言葉を思い出す
『カジノに長居してはいけない』…
多分、あの人もこの裏の大会を知っていたのだろう
もっと慎重に行動するべきだったぜ…
ゴゴゴゴ!
「……っ!レイト、来たわよ!
構えなさい!」
「おう!」
俺らが入ってきた所と逆の方角には、これまたデカい門が設置されており、開門の駆動音が聞こえ始めた
白煙の演出がされているのか、出てきた魔物の姿がシルエット状に映し出される
数は2体…あれ?意外と小さいな…
俺らとそう変わらないサイズだ
……頼むから実はドラゴンでしたってオチだけはやめてくれよ?
客が居るから流石にないと思うけど…
そして白煙が晴れ、ついにその姿が明らかになった
「オマエ達がアタシ達の相手ね。
抵抗しなければラクに殺して…ああああ!?」
「…ん?お前どこかで……ああっ!」
シルエット的に両方人型なのは分かってた
片方がとても長い下半身を除いては…
「あら?あなた確か…
ガルドでレイトに襲ってきた…」
「なんであんたらがここに居んのよ!
ここ『亜人の国』でしょ!?」
どうやら俺たちの相手の1人は、ヒトの女性の身体を持ち人間の男を誘惑してその身を喰らう魔物…『蛇女』だった
しかもこの蛇女…昔、俺と交戦した奴だ
地味に怖い思いをしたからよく憶えている
「えっと…久しぶりだな。
元気してたか?」
「『元気』ですって…?
ふざけんじゃないわよ!
アタシの美しいお肌をキズモノにしてくれたお礼…キッチリ返してやるわ!
『犬頭』!あの男は私の獲物よ!
手ぇ出すんじゃないわよ!」
「ワン!」
そして、もう一体もこれまた人型のタイプで、犬の頭と強靭なヒトの肉体を併せ持つ魔物だ
この魔物は初めて見るな…
「…ったく、なんでアタシのパートナーは言葉もロクに使えない魔物なのかしら…」
「え?今普通に喋ってたぜ?」
「「え?」」
フレイと蛇女が同時に聞き返した
ちょっとカタコトだけど…
「えっと…さっきあんたに返事したときは、『臭ぇ口を開くなババア!』って言ってた」
「はあああああ!?ちょっと!
アンタ適当に言ってんじゃないでしょうね!
そんな見え見えの挑発に乗るわけ…」
「ワン!ワワワン!!」
犬頭が喋ると共に、手で鼻を抑えるジェスチャーをしてきた
…つぶらな瞳のわりに随分エグいアクションだ
「『だからテメェの息が臭すぎて鼻が曲がるっつってんだろ!この老婆!』…だってさ」
「キイイイイイ!!!決めたわ!
あの男を殺る前にまずはアンタをズタズタにしてやる!!」
蛇女は激昂して隣りの犬頭へ掴みかかった!
その後、アリーナ内へ警備の亜人が何人も来て、蛇女を取り押さえる『ショー』が30分ほど繰り広げられた
……何しに来たんだコイツら?
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